危険
危険とは、PCたちやPCたちが大切にするものを傷つけるおそれのあるものだ。危険には基本的に2つの種類がある:
危害は環境的な危険で、罠、危うい地形、天候などである。
怪物は能動的な危険で、たいていは意図を持つものだ。PCたちが戦える(あるいは撃退できる)敵対者である。
PCたちが危険に出くわすのはたいてい遠征中か、事態が悪化して危険が村に現れたときである。
結局のところ、危険は虚構の要素にすぎない。危険を含む場面を設定し(あるいは場面に危険を持ち込み)、状況を描写し、その危険を使ってムーブを行い、「どうする?」と尋ねる。あとはそこから進めればよい。
虚構のあらゆる要素と同じく、危険は即興で作ることができる。とはいえ本章の大半は、危険を前もって準備することに焦点を当てている。本章の最後の部分では戦闘の運営を扱う。
危険と脅威
危険は同時に脅威(277ページ)であることもあれば、そうでないこともある。脅威とは継続する問題であり、後になってPCたちを悩ませに戻ってくるものだ。危険ではないかもしれないが、常に厄介である。危険とは差し迫った問題であり、場面の中で、今ここでPCたちを傷つけたり妨げたりしうるものだ。
結局のところ、違いは何を準備するかにある。脅威の準備は、それが何を企んでいるか、どんな厄介ごとを起こしうるか、その厄介ごとがどう激化し最終的にどこへ向かうかを教えてくれる。危険の準備は、危害や怪物を今ここで、場面の中でどう使うかを教えてくれる。
多くの脅威は、PCたちが戦う相手でもある。そうであれば、その怪物の記述を作る(391ページ)か、年鑑の中から適切な項目を探す。PCたちが出会う多くの怪物は、後に脅威となるかもしれない。そうなったら、セッションの合間に脅威として書き起こす。
危害
危害とは環境的な危険である。PCたちを妨げたり傷つけたりしうるが、主体性や意図を持たない。危害は槍と盾で戦って打ち倒すことはできない。避けるか、耐えるか、阻むか、乗り越えるしかない。
危害を即興で作る
危害には必ずしもゲームのルールや数値は必要ない。たいていは即興で作ることになるだろう。
危害を即興で作るには:その環境にふさわしい物理的な障害や危険を思い描く。そして(まだなら)場面を設定し、GMムーブを行って危害を持ち込む。PCたちにどうするかを尋ねる。確認の質問をされたら、筋の通る答えを作り、それが最初から真実だったかのように扱う。PCたちが結果の明らかなことをしたら、何が起きるかを告げる。プレイヤーのムーブが誘発されたら、それを解決する。状況の理解と虚構の感覚を使って、次に何が起きるかを描写する。
プレイヤーが危害を回避したり乗り越えたりしようとするとき、あなたはたびたび結果や条件を告げ、それでもやるかを尋ねるべきだ。プレイヤーはどんな行動方針を取る前にもリスクを理解しているべきである――たとえそのリスクが「何が起きるかわからない」であっても。
賢いプレイヤーは、ムーブを誘発しないやり方で危害を回避する方法をしばしば思いつく。「ここは振るべきだ」と思ったというだけで、ムーブ(危険に抗うや一丸となって挑むなど)を求めたくなる衝動をこらえること。誘発条件が実際に満たされているかを必ず確認する。さもないとプレイヤーの創意を無にしてしまい、7-9や6-で意味のある結果をひねり出すのに苦労することになるかもしれない。
プレイヤーのムーブへの応答として危害を持ち込むこともできる。新たな危害は、危険に抗うの7-9の結果として最適だ(「チンピラをすり抜けたが、ランプが倒れて寝藁に――火がついた!」)。誰かが洞察を求めるで「何に警戒すべきか?」と尋ねたら、危害を作ってそれを伝える。野を越えて旅している最中に誰かがほぼ何であれ6-を出したら、危険を持ち込み、空が裂けたように土砂降りの雨を降らせてもよい。
6-のとき、あなたが厳しいGMムーブを行って悪い事態を確定させるなら、それがどれほど悪いかはあなたが決めることを忘れないように。つまり、虚構の筋が通る限り、危害を持ち込んで即座にダメージや悪い事態を引き起こしてもよい。だが、そうする必要はない。狐が櫃を盗み取るで6-を出したら、毒針の罠で即座に彼らを傷つけてもよい。
だが危険を持ち込み、縁の周りに秘術のルーンがあるのに気づいた、明らかに櫃を開ければ何らかの有害な魔法が解き放たれるだろう、どうする?と告げることもできる。
戦闘などの動きのある場面で危害が存在するときは、それを虚構に含め続け、それを使ってムーブを行い続ける。危害は環境の一部であり、キャラクターたちの虚構上の位置づけ(42ページ)の一部だ。その存在はPCたちにできることを制限し、行動の結果に影響する。
ヴァヒド、カラドック、ブロドウェン、リアンナ、アンドラスは三魔女会の湖(Three Coven Lake)の周囲の遺跡を探索している。彼らは崖の側面を登る、幅の広い古い階段を上っている。岩だらけの水面への落下はひどいものになるだろうが、ここまでの階段はしっかり造られていて安定していた。
私はそれを変えることにして、危険を持ち込む。「階段と崖は湖から離れるように内側へ曲がり、そこで階段は平らになって短い踊り場に出る。ヴァヒド、先頭のあなたが最初にこれを見る。踊り場は一部崩れていて、急いで渡れるだけの幅は残っているが、完全に安定しているようには見えない。向こう側の階段は大丈夫そうだ。どうする?」
彼らは落差について(15から18メートルほど、下は岩)と、踊り場の大きさについて(もとは3.5メートル四方ほどだったが、大部分は崖の壁に沿って60センチから1メートル弱しか残っておらず、3メートル近い隙間がある)いくつか質問する。
「たった3メートル? じゃあ跳び越えればいいだけだよな?」とカラドックが言う。
私は結果を告げ、それでもやるかを尋ねる。「確かに跳べる距離だが、確実ではない。全員危険に抗うを振る必要があり、普通の荷物か重い荷物を持つ者は不利になる。それと、アンドラスは無理だと思う――脚の矢傷をまだ治療中だったよね? だが他の者は挑戦したければしてもいい。どうする?」
彼らは跳ぶのをやめることにする。ヴァヒドは槍で踊り場をつつき、ほかにも状況を見て取り、洞察を求める。彼は7-9を出す。「ここで役に立つもの、価値あるものは何か?」と彼は尋ねる。
私は状況を考えて決める(忘れないでほしい、私はこれをその場で作っている)。「さて、残った岩棚は1人ずつ渡れば体重に耐えるはずだが、確かなことはわからない。だがよく見ると、崖の表面に手がかりに使えそうな出っ張りがいくつかあるのに気づく。それと、装備にロープがあれば、それも役に立つかもしれない」
それから私は代償つきの富を差し出し、ここから階段の続きが見えると告げる。「階段は崖に刻まれた次の開口部まで、ずっと無傷のようだ。造り手のルーンが刻まれた装飾的なアーチだ。どうする?」
「どうしてもあれを調べたい」とヴァヒドが言う。少し話し合った後、彼らはロープを取り出して互いを結び合い、手がかりで体を支えながら1人ずつ岩棚を急いで渡る。ロープがあるので彼らは集団として危険に抗うことになる。そこでこれを一丸となって挑むで解決する(そして洞察を求めるの答えに従って行動しているので、全員が判定に有利を得ると決める)。
危害によるダメージ
危害(即興でも準備したものでも)がダメージを与えるなら、それが普通の人に何をしうるかを考える。
| 最悪の結果 | ダイス |
|---|---|
| 打ち身とすり傷、痛み、軽いやけど | |
| ひどい切り傷、打撲、やけど | |
| 骨折、重いやけど、動けなくなるほどの痛み | |
| 死、または手足を失う |
次に、危害の能力に応じて効果を割り当てる(当てはまるものをすべて選ぶ):
| もし… | 効果 |
|---|---|
| …アーマーで防げないなら | アーマー無視 |
| …革や皮を切り裂くなら | 1貫通、凄惨 |
| …金属を引き裂けるなら | 3貫通、凄惨 |
| …相手を倒したり振り回したりするなら | 強打 |
| …大きい/凶暴/恐ろしいなら | +2ダメージ |
| …PCたちが用心していたなら | 不利 |
| …不意を突くなら | 有利 |
PCたちがその危害について知っていた(あるいは疑っていた)うえで、身を守るために先手を打ったなら、ダメージ判定に不利を適用する。たとえば危害が毒ガスで、彼らが中に入る前に湿った布で顔と口を覆ったなら、ダメージ判定に不利を課す。逆に、危害が彼らの不意を突き、存在に気づく前に傷を負わせたなら、ダメージ判定に有利を適用する。
確実な死
危害(あるいは他のダメージ源)が普通の人を確実に、間違いなく殺すものなら、PCたちにダメージを与えるべきではない――即座にHPを0にし、死の淵のムーブを誘発させるべきだ。
生き延びたなら、それは運が良かったということだ。それでもあなたは彼らを傷つけてよいし、手ひどく傷つけるべきである。
この種の危害は、とてもはっきりと予告すること。「落ちたら、たぶん一度は踏みとどまるチャンスをあげる。だがそれに失敗したら、ぎざぎざの岩と浅い水の上へ18メートルの落下だ。HPへのダメージでは済まない、死の淵を振ることになる。本当にやる?」
危害を準備する
遠征や注目すべき場所を前もって準備するなら、危害もいくつか準備しておきたいかもしれない。何かを準備するときと同じ理由で危害を準備する:話すべき面白いことを用意するため、プレイを速くするため、自分の弱点を補うため、技量を磨くため、そして手加減せずにプレイしてPCたちに悪い事態をもたらす許可を自分に与えるためだ。
危害の準備は、自分が価値を感じるだけ多くても少なくてもよい。準備はあなた自身のためのものであることを忘れないように。誰か別の人が使うメモを作るのでない限り、自分にとって明白なことを書き留める意味はほとんどない。
危害の準備にはいくつかのやり方がある。次のような形で準備するとよい…
- 詳細な描写
- 一連のGMムーブ、場合によっては本能つき
- 迫りくる破滅(不吉な前兆つき)
- プレイヤー向けのムーブ1つ以上、あるいは…
- 以上の組み合わせ。
どのやり方をいつ使うかに厳密な決まりはない。思い描いている危害に最もふさわしいと思えるものを使うこと。
第II巻には、これらのやり方で準備された多くの危害が収められている。そのまま使うか、例として参照すること。
詳細な描写として
危害とその具体的な虚構上の詳細について考える:それはどこにあるか? どんな見た目か? どう働くか? 何が引き金になるか? 何をするか? 頭の中で思い描くだけでも、メモを書き留めても、絵や図を描いてもよい。
プレイでは、この種の危害は即興で作るときとほぼ同じように持ち込む。
その危害が関わる場面を設定し、GMムーブでそれを持ち込み、「どうする?」と尋ねる。危害についての自分の理解に基づいて、プレイヤーの質問に答え、行動を解決する。
このやり方は罠に向いている。罠がどう働くかを前もって時間をかけて考えることになるからだ。罠を即興で作ると、よく調べると辻褄の合わない細部を作ってしまいがちである。
このやり方は物理的な障害、特にあまり動きのないもの(渡りたい裂け目や、登りたい木など)にも向いている。物理的な空間を考え抜いておけば、プレイヤーの質問に答え、行動を解決するのが楽になる。
最初の冒険には、スウィンのサジュラのねぐらへ向かう途中でPCたちが出くわすかもしれない、クリンウィンの荒れ果てた巣がある。
PCたちはその巣を調べたがるか、火をつけたがるかもしれないと思うが、巣は巨木の高いところにある。その木登りは間違いなく危害になるだろう。
メモを取る:巣は地上約21メートル、最も低い大枝はおそらく12メートル。幹の幅はおそらく3メートル。セコイアの紅杉を調べて、参考に小さなスケッチを描く。
これほど高い木を登っていて落ちれば、人は死にうるが、確実な死ではない。間違いなく大きく恐ろしく、人を振り回し、アーマーは役に立たないので、ダメージを
(アーマー無視、強打)とする。
サジュラのねぐらの近くには、奴隷にされたクリンウィンがスウィンのために発掘している、造り手の古い温室もある。そこには鍵をかけてしまい込まれ、まだクリンウィンに盗まれていない古い魔法の種があることに、先ほど決めていた。なぜか? それは罠で守られているからだ!
種は、ありえないほど保存状態の良い木の櫃にしまわれていると考える。先に木の特定の節を2つ押さずに留め金に触れると、留め金から棘が飛び出し、扱っている者を刺す。棘には致死の毒がある(ダメージ、アーマー無視、手当てしなければたちまち肉を壊死させ、心臓を止める)。部屋には黒く萎びた手をしたクリンウィンの死体がある。そいつは以前櫃を開けようとしたのだ。
GMムーブとして
危害がどう働くか、そして――より重要なことに――プレイでそれをどう使うつもりかを考える。次のうち意味のあるものをできるだけ多く反映した、かなり具体的な一連のGMムーブを書き出す:
- 危害の存在がどう予兆され、あるいは明かされるか
- 危害がどう傷つけ、あるいは妨げるか
- 危害がどう激化し、悪化するか
- 危害がそれを乗り越えようとする試みをどう阻むか。
いつ使うかの覚え書きとして、それぞれのムーブに条件つきの引き金を加えることも考えるとよい。
危害が動的に変化するもの(嵐、雪崩、山火事など)なら、「〔何かを〕する」の形で本能を与える。プレイ中は、危害の本能をそのふるまいの指針として使う。
危害が次に何をするかわからないときは、その本能が示すことをする。
なぜこのやり方を使うのか? 主に、技量を磨く助けになるからだ。プレイ中のプレッシャーの下でではなく、前もってペース配分と激化を考え抜くことができる。
この種の準備は事態を燃え広がらせるのも楽にする。危害を前もって準備するときに「手足を切り落とす」のようなムーブを書いておけば、プレイ中に実際にそうする可能性が高くなる。
クリンウィンが発掘しているあの古い荒れた温室には、動き回る攻撃的な蔓がたくさんあり、PCたちにあらゆる厄介ごとを引き起こしうる。私はまずそれらを怪物として書こうと考えるが、実際には戦えないものだと気づく…何本の蔓を切り払っても、もっと出てくるのだ!そこで代わりに、蔓を次のGMムーブを持つ危害として書く:
* ゆっくりと伸び、這い進みながら静かな音を立てる (どう予
兆されるか)
* 動いているように見えるが、まともに見ると止まる (どう予
兆されるか)
* 干からびたクリンウィンの死体に絡みつく蔓の塊を明かす (どう予兆されるか)
* ゆっくりと静かに、手足に巻きひげを滑り込ませる (どう妨げるか)
* 棘を生やし、痺れと陶酔をもたらす毒を注入する (どう傷つけるか)
* もがく獲物を抑えつけるため、さらに巻きひげで打ちかかる (どう激
化するか)
本能も与える:「絡め取る」。
この危害がダメージを与えるとは考えていない――獲物を抑えつけ、恍惚とさせてもがくのをやめさせ、それからゆっくりと窒息させるだけだ。陶酔の毒を注入された者は、くつろいで楽しむ以外のことをするには危険に抗う必要があるとしよう。
迫りくる破滅として
次第に悪化していく一連の出来事を書き、最後に最終的な破滅で締めくくる。
まず起こりうる最終的で究極の悪い事態を想像し、「玉座の間が崩れ落ちる」のような短い描写を書く。次に、危害がどう始まりどう激化するかを表す出来事、不吉な前兆を1〜4個書く。適切なら、それぞれの前兆にダメージとタグを組み合わせる。
それぞれの不吉な前兆の横にチェックボックスを1つ以上置く(チェックボックスが複数あれば、その前兆は複数回起こる)。最後に迫りくる破滅を置く。プレイでは、GMムーブを行うときに迫りくる破滅へと進め、次の出来事を起こしてよい。
任意で、破滅を近づける引き金を書いてもよい。引き金は虚構上のもの(「大きな音や強烈な一撃があるたびに」)でも、ルール上のもの(「誰かがゾロ目を出すたびに」)でもよい。
プレイ中は、迫りくる破滅のチェックボックスの数を公開することも考えるとよい。緊張を高められるうえ、プレイヤーは残り時間(あるいは時間のなさ)に基づいて判断を下せる。
スウィンのサジュラのねぐらは、長い年月の森の成長に埋もれた、緑の君(Green Lord)の古い墓だ。部屋の1つには、ひび割れてたわんだ天井があり、3本の古い木の柱に支えられている(4本目は何年も前に崩れた)。サジュラのクリンウィンの何匹かが、残った柱の周りに巣を作り始めていて、柱をさらに弱めている。
PCたちはこの部屋でクリンウィンと戦うことになりそうだし、柱はたやすく傷ついて崩れ始めかねない。私はこの危害を次のように書く:
不安定な柱:柱が打たれるたびに、あるいはGMムーブとして、これを進める。
O 柱がひび割れ/たわみ、土が降り注ぐ
O 石が落ちてくる(ダメージ、強打)
OO 柱が折れ、石板が落ちてくる(ダメージ、範囲、強打)
O 迫りくる破滅:天井が崩れ、まだ中にいる者を生き埋めにする(死の淵)。つながる通路はふさがれる
プレイヤーのムーブとして
危害(あるいはその一部)を反映した、プレイヤー向けの独自のムーブを書く。たとえば「大顎の恐ろしい悪臭を吸い込んだとき、
+CONで振る…」のように。PCたちがその危害に出くわし、ムーブが関係するようになったら、それをプレイヤーに見せる。他のプレイヤー向けのムーブと同じように解決する。
プレイヤー向けのムーブは、賭けられているものを確定させて伝える優れた方法だ。裂け目を跳び越えるには危険に抗う必要があるとプレイヤーに告げることはできるが、10+、7-9、6-で何が起きるかも告げない限り、彼らはリスクを本当にはわかっていない。独自のムーブなら、賭けられているものを最初から組み込める。
プレイヤーのムーブは、「奇妙な」危害、たとえば心をかき乱す魔法や、奇妙な因果の法則に従う魔法を扱うのにも向いている。プレイヤーのムーブはこうした状況を抽象化し、ぼんやりとした夢のような質感を与えられる。
忘れないように:すべては虚構に始まり、虚構に終わる。PCたちが危害やその引き金を回避する賢い方法を思いついたら、あなたのムーブはもう当てはまらないかもしれない。
それは素晴らしいことだ。使いたいかっこいい独自のムーブがあるからといって、彼らの選択、創意、能力を無にしてはならない。
指針についてはムーブの書き方(551ページ)を参照。
組み合わせとして
多くの危害は、これらのやり方の組み合わせとして最もうまく機能する。罠の仕掛けられた部屋の詳細な描写から始め、そこに特定のやり方で罠を回避しようとしたときに何が起きるかのプレイヤー向けのムーブを加えてもよい。あるいは山火事のために一連のGMムーブと本能を書き、さらに火がどう広がるかを表すカウントダウンを加えてもよい。創意を凝らすこと。
先ほど、クリンウィンの荒れた巣――とそこへの木登り――を詳細な描写としてだけ書いた。落下すればダメージだと書いたが、よく考えると、落下はたやすく人を殺したり、重傷を負わせたりしうる。木登りがどれほど危険かをPCたちに知ってほしいので、次の独自のムーブを書く:
木の大枝から落ちたとき、ダメージを受け(アーマー無視、強打)、
+CONで振る:10+なら、打ち身と出血でひどく痛むが、奇跡的にどこも折れていない。7-9なら、どこかが折れている――どこかをGMに尋ねる。6-なら、落ち方が悪く、死の淵にいる。
サジュラのねぐらは緑の君の古い墓で、ミイラになった造り手が今も中央の玄室に安置されている。玄室にたどり着くには、謙遜の間と感謝の間を通らねばならない。そこにはフェイの魔法の守りが施されていて、玄室に近づく者がふさわしい敬意をもってそうするようにしている。私はこれらの危害を独自のムーブとして書くことにする。
謙遜の間に入ったとき、1つ選ぶ:
* 自然界を前にして、自分が小さく謙虚に感じられた瞬間を語る。その後、感謝の間へ進んでよい。
* 自分の勝利の瞬間、誇りと自己満足で満たされる瞬間を語る。その後、あなたは謙遜の間を出て、控えの間に戻っていることに気づく。
感謝の間に入ったとき、背が高く壮麗な存在の足元で暮らし学ぶ古の人々の、移ろいゆく情景が見える。+WISで振る:10+なら、今では当たり前とされている技能や職を誰かが学ぶのを目撃する――その場面を描写し、それから供物の間へ進む。7-9なら、あなたはそうした古の生の1つを生きている――造り手のために行っている仕事と、その生が自分のものではないとどう気づいたかを描写し、朦朧をチェックして供物の間へ進む。6-なら、情景が移ろい、あなたは野蛮、残虐、病、飢え、欠乏の生を生きている――最も過酷に味わった苦難を語り、3つの衰弱すべてをチェックする。それから本当の自分をどう取り戻したかを語り、供物の間へ進む。
怪物の書式
広き 0
世界の年鑑の項目には、このような怪物の記述が 3 数多く収められている――使えるときは 4 そのまま、あるいは 5 少し手を加えて使うとよい。 6
- 0 アイコン:怪物の種類を見分ける 7 ための簡単な目印(392ページ)。自分で書く怪物には 8 入れなくてよい。
- 1 名前:その怪物が何と呼ばれるか(自ら名乗る名、最もよく関わる人々が呼ぶ名、あるいはGMであるあなたが自分の参照用につける名)。
- 2 タグ:その怪物を描写する助けとなる言葉。すべての怪物は、どう狩りどう戦うかを示す組織のタグ(単独、集団、群れ)を持つ。多くは大きさを示す大きさのタグ(微小、小型、大型、巨大)を持つ。その他のタグは、怪物の基本的な性
9
質(例:構造体、精霊、不死)、特性(例:隠密、恐怖)、ふるまい(例:統率、慎重)を表す。
背景については395ページを参照。
- 3 ヒットポイント(HP)とアーマー:その怪物がどれだけのダメージに耐えられ、どれだけ守られているか。怪物のHPが0になると、その怪物は戦いから脱落する(気絶、行動不能、瀕死、死亡――どれかはあなたが決める)。怪物がダメージを受けたら、そのダメージをアーマーの分だけ減らす。アーマーの値の後の記述は、その源と例外を表す。
クリンウィン
HP 3;アーマー 1(反射神経)
ダメージ 爪、石、絞め殺し (至近)
特殊能力 リスのように登り、跳ぶ
本能 欲しがる
- 物音、言葉、助けを呼ぶ声を真似る
- 木々に隠れる、あるいは姿を消す
- 何かをひったくって素早く逃げる
彼らは常にそこにいた、大森林の中、木々に潜んで。何世代にもわたり、森の民は彼らを狩り、その数を抑えてきた。もはやそうではない。
• 場違いな物音:途切れた鳥の鳴き声、季節外れの虫の羽音、梢からの熊のうなり声、意味をなさない言葉の断片
• 枝々を駆け抜け、跳び、揺れ動く人影
• あなたの喉に巻きつく、筋張った強い指
• じめじめとした黒ずんだ血、自然とは思えぬほど冷たく腐臭を放つ
興味深いこと:クリンウィンを遠ざけると誰もが認めているものがある(匂い、お守り、音、ちょっとした儀式など)。それは何で、なぜあなたはそれがほとんど役に立たないと確信しているのか。
役立つこと:実際にクリンウィンを遠ざけるものが存在するが、それには珍しいもの、非実用的なもの、あるいはその両方が関わる。
それは何で、なぜそれが一般に知られていない(あるいは少なくとも広く受け入れられていない)のか。
特殊能力は有利なもの(「反響定位」「熱/火に耐性」)、不利なもの(「盲目」「水/冷気に弱い」)、中立的なもの(「結晶質の岩でできている」)のいずれでもありうる。これらはそれ自体GMムーブではないが、あなたが確定させる虚構と、あなたが行うGMムーブに影響を与えうるし、与えるべきである。
怪物
怪物とは能動的な危険――PCたちが戦える(あるいは少なくとも撃退できる)ものだ。
怪物はたいてい動き、知性を持つか、それに近い。これは何よりもゲーム用語であり、獣や人、構造体や精霊、そして本当に怪物じみた敵までを含む。
左に示すのは、完全に準備された怪物の例で、個々の要素に番号がふられている。
脅威や遠征を準備していて、PCたちが戦いそうなものを見つけたら、年鑑でその怪物の項目を探すか、自分で怪物を作ること。
最初の冒険を計画するうちに、PCたちが出会いそうな怪物をいくつか見つけた:クリンウィン、ナイラッド、羽毛のドレイク、そしてもちろんスウィンそのもの。これらの怪物にはすべて第II巻に記述があるので、それを使うことにする。
しかし、スウィンのサジュラのねぐらはほぼ無傷の緑の君の墓で、埋葬の玄室への最後の入口は強力なフェイの従僕たちに守られていると決めた。第II巻のフェイの項目をめくってみるが、どの例も条件に合わない。このフェイの守護者たちは一から作る必要がある!
これらのアイコンは、広き世界とその他の驚異に登場するさまざまな生き物の分類に使われている。
人間の個体
人間の集団 フェイ
自然/獣 不死
堕落/
精霊
フォモライ
構造体
怪物を作るには:
1) 構想を練る
2) 名前をつける
3) タグを与える
4) ヒットポイントを算出する
5) アーマーを算出する
6) ダメージを算出する
7) 特殊能力を書く
8) 本能を書く
9) ムーブを書く
10) 描写する
11) 適切な任意の要素を書く:伝承、プレイヤー向けのムーブなど。
怪物をプレイ中に即興で作るなら、手早く構想を練り(手順1)
それからHP、アーマー、ダメージを算出する(手順4〜6)。当面は標準のGMムーブで動かす。まだ重要なら、セッションの合間にきちんと書き起こす。
怪物の種類
第II巻:
精霊/構造体 造り手
放射体
下なるもの
出自不明
1 構想
何よりもまず、怪物を思い描く。それは何か? どんな見た目か? 何をするか? 単独で暮らすのか、他と共に暮らすのか? どう戦い、食べ、生きるのか?
この手順を始めるとき、たいていは怪物について何らかのアイデアがあるだろう。なければ、あるいは創造力を刺激し導く何かがほしければ、第II巻にあるさまざまな怪物作成表の1つを使う。
もう1つのコツは、より伝統的なファンタジー世界から、ストーントップには存在しない怪物を選ぶことだ。その怪物の最も興味深い点(見た目、力、象徴的な意味、ふるまいや他者との関係など)を見極め、ストーントップの神話体系に「なじむ」似た怪物を作る。たとえばローパー(巨大な石筍のような姿をした洞窟に棲む怪物)が大好きなら、そのようなものを迷宮に置くことにして、力はそのままに、伝承を変えて下なるものと結びつけてもよい。
先に進む前に、怪物の構想をそれなりにつかんでおくべきである。
構想は作業するうちに変わり、発展するかもしれないが、この手順はすでにある構想に肉付けするものだ。構想を生み出してくれるわけではない。
緑の君の埋葬の玄室を守る、強力なフェイの守護者を2体置きたい。彼らは供物の間に現れ、謙遜の間と感謝の間を通り抜けた者を迎える。彼らが主である緑の君に忠実で、その造られた死後の世界と、現実の物理的な埋葬の玄室の両方への出入りを支配していることはわかっている。
私はフェイの作成(第II巻、100ページ)の手順を進める。彼らの執着が「守護」であることはすでに決めている。大きさで2を出し(「大型」)、相で2と7を出す(「角と蹄/樹木的」)。人らしさを見るためにを振り2を出す。私が思い描くのは、背が高くたくましい、木の肉を持つ樹木の人で、のっぺりとした顔とヘラジカのような角を持つ。
才能では6を出す(「時間と空間をかき乱す」)。彼らは侵入者をあちこちに瞬間移動させ、自分たちの小さな領域の中では思いのままに消えたり現れたりできると考える。また「呪う/祝福する/与える/奪う」も選ぶ。彼らは前に進み出た者から約束を引き出し、誓いを破った者を呪うのだと考える。
残りの表を見て、これらのフェイは緑の君の死後の世界を守る助けとなるよう、木の精霊から生み出されたと考える。彼らはフェイの反乱の間も忠実であり続け、激しい守護の念を保っている――だから墓は無傷なのだ。
2 名前
少なくとも自分のメモの中で、その怪物を呼ぶ方法がほしいだろう。それを書き留める。
怪物が名乗る固有の名前を持っているなら、その名で呼び、短い説明を添えてもよい。たとえば「スウィンのサジュラ」や「山賊の頭、赤のダエドレ」のように。固有の名前は適切な名前リストや年鑑の項目から選ぶか、似たものを作る。
怪物がストーントップの人々に知られていて、彼らがありふれた日常的なものと考えているなら、平易な言葉で簡潔な説明的な名前を与える(「羽毛のドレイク」や「モズ」のように)。
怪物が謎に包まれているなら、噂と伝説の存在なら、ウェールズ語風の名前を与える(「ナイラッド」や「ケヴィルウライグ」のように)。その怪物にまつわる英語の単語や説明を考え、オンラインの翻訳サービスにかける。結果の訳語を組み合わせたり手を加えたり(あるいは別の言い回しを試したり)して、響きが良くプレイで使えるほど簡単なものを見つける。
(この手法で固有の名前を考えることもできる。)
マンマーチの人々や丘の民(Hillfolk)のような、別の民に知られている怪物には、上と同様の手順を使う。ただし謎めいた噂の怪物については、英語の説明をその民や地域にふさわしい言語に翻訳する。次の者たちに知られた謎めいた怪物なら…
- 丘の民:ブルトン語に翻訳し、母音をいくつか落として、切り詰めた短い響きにする。
- マーシュエッジ(Marshedge):アイルランド語に翻訳する。
- マンマーチの人々:ドイツ語に翻訳する。
- 防壁峠(Barrier Pass)の人々:ネパール語かチベット語に翻訳する。
- リュゴスや南方:ギリシア語、ヘブライ語、ペルシア語、アラビア語のいずれかに翻訳する。
- ゴルディン鉱山(Gordin's Delve)の人々:どの移民の集団が最初に名づけたかを決め、上のように翻訳する。
- その他の民(ウストリナなど):第II巻の該当する項目を参照する。
知られておらず名もない怪物には、「影なる気配」「死の霜」「白き井戸の中のもの」のような、平易な言葉による不気味で説明的な呼び名を与える。
フェイは誰とでも話せるので、その名前はむしろ言い回しに近い。私の守護者のフェイは、贈り物や供物と見張りに関わる呼び名を共有していると考える。少し考えて、こう書き留める:
施しを受ける者(Almtakers)、守護者のフェイ。
森の民は、施しを受ける者について独自の(スラヴ語風の)名前を持っていただろうし、ストーントップの人々もそれを知っているかもしれない。英語・ブルガリア語辞書をいじってみて、「受け取る者たち」が「プリエムニツィ」と訳せるとわかる。これは気に入った:「プリエムニツィ」。
3 タグ
次の問いに答えて、タグのリストを組み立てる。
| どう狩り、どう戦うか?(1つ選ぶ) | タグ |
|---|---|
| 大きな集団で(6体以上) | 群れ |
| 小さな集団で(1集団につき2〜5体) | 集団 |
| 単独で | 単独 |
個々の怪物が集団の一員であっても、主に単独で戦ったり狩ったりするなら、単独タグを与える(そして適切なHPとダメージの値も。下記参照)。
| どれくらいの大きさか?(1つ選ぶ) | タグ |
|---|---|
| 猫ほどか、それより小さい | 微小 |
| 人間の子どもほど | 小型 |
| 人間の大人ほど | - |
| 馬や荷車などほど | 大型 |
| 象ほどか、それより大きい | 巨大 |
その本質は何か?
(当てはまるものをすべて加える) タグ
物理的な形を持たない 精霊
物理的なものと霊的なものの間 フェイ
誰かに作られた 構造体
下なるものに変えられた 堕落
創造の最初の時代に由来する 原初
死んでいるが、それを認めていない 不死
何で知られているか?
(当てはまるものをすべて加える) タグ
がらくたや財宝を溜め込む 蓄財 戦いを避け、早々に逃げる 慎重
知性 狡知または狡猾
不穏な/恐ろしい存在感 恐怖
忍び寄り、不意を突き、待ち伏せする 隠密
呪文や魔法を使う 魔法 集団でうまく連携する 統率 その生き物が一言で簡単に表せる他の性質を持つなら、タグを作る。
施しを受ける者が戦うなら、2体で組んで戦うので、集団タグを与える。
背丈はおそらく3.5メートルほどでかなり大柄なので、大型タグを与える。
明らかにフェイであり、魔法を使うことと連携の良さの両方で知られている。タグをこう書き留める:
集団、大型、フェイ、魔法、統率。
4 ヒットポイント
次の問いに答えて、怪物の最大
HPを決める:
| どう狩り、どう戦うか?(1つ選ぶ) | HP |
|---|---|
| 大きな集団で(6体以上、群れ) | 3 |
| 小さな集団で(2〜5体、集団) | 6 |
| 単独で(単独) | 12 |
念のため:群れの怪物はそれぞれ3 HP、集団の怪物はそれぞれ6 HPを持つ。これは共有のHPではない(集団を抽象化することにした場合は別。416ページ参照)。
| どれくらいの大きさか?(1つ選ぶ) | HP |
|---|---|
| 猫ほどか、それより小さい(微小) | -2 |
| 人間の子どもほど(小型) | - |
| 人間の大人ほど | - |
| 馬や荷車などほど(大型) | +4 |
| 象ほどか、それより大きい(巨大) | +8 |
| ほかに当てはまるものは?(当てはまるものをすべて選ぶ) | HP |
|---|---|
| とりわけ頑丈/強靭である | +4 |
| 運命に微笑まれている | +2 |
| 生物学以上のものによって動いている | +4 |
| 生命維持に必要な器官を持たない | +3 |
施しを受ける者は2体で組んで戦い、
集団タグを持つので、それぞれ6 HPから始まる。
また大型でもあるので、+4 HPを得る。
フェイは奇妙な姿をしているが、それでも見て取れる解剖学的構造を持つ生き物だ:血を流し、心臓や脳、関節などを持つ。だがこれらのフェイは――木のような肉と巨大な体躯を持ち――とりわけ頑丈だ。+4 HPを与え、合計でそれぞれ14 HPとする。
5 アーマー
次に答える:
| 何に守られているか?(1つ選ぶ) | アーマー |
|---|---|
| 布と肉のほかは何もない | 0 |
| 革か厚い皮 | 1 |
| 鎖帷子、小札鎧、またはそれに類するもの | 2 |
| 鋼の鎧、骨の板、甲殻 | 3 |
| 強力な魔法の守り、または超自然的な強靭さ | 4 |
| ほかに当てはまるものは?(当てはまるものをすべて選ぶ) | アーマー |
|---|---|
| 微小である | +1 |
| 盾かそれに類するものを持つ | +1 |
| 防御に長けている | +1 |
| 生命維持に必要な器官を持たない | +1 |
アーマーの値の後の括弧内に、アーマーの源を書く。それから変種や例外を列挙する。
施しを受ける者は、鉄以外のあらゆるものに対するフェイ特有の強靭さを持つので、まずアーマー4を与える。鉄に対しても、彼らは木のような肉を持っている。これは「厚い皮」に当たると思う。彼らは器官と解剖学的構造を持つので、そこでのボーナスはないが、防御に長けていると思う――なにしろ守護者なのだから。こう書き留める:
アーマー 5(強靭さ、技量)、鉄に対しては2(皮、技量)
うわあ。こいつらは手ごわい。
6 ダメージ
その怪物の典型的な攻撃の形は何か? 怪物のダメージの値と適切なタグと共に書き留める。それらを決めるには、次に答える:
| どう狩り、どう戦うか?(1つ選ぶ) | ダメージ |
|---|---|
| 大きな集団で(6体以上、群れ) | |
| 小さな集団で(2〜5体、集団) | |
| 単独で(単独) |
攻撃のタグと用語
射程のタグ(斜体)は、攻撃が有効な距離を示す。
至近:狭い場所、ごく間近 近接:白兵戦の距離、1〜2歩先 間合い:3〜4歩先 近距離:およそ30歩先まで 遠距離:かなりの距離、100歩かそれ以上先まで。
その他のタグ(斜体)は、虚構上の追加の効果を示す。怪物の攻撃を描写し解決するときは、タグを反映させる。
範囲:一定の範囲内のすべてに影響する 粗雑:壊れたり、すり減ったりしやすい。
強打:敵を振り回し、打ち倒す 掴み:組みつき、掴み、抑えつける 凄惨:とりわけ破壊的で、敵や物を引き裂く
[n]貫通の攻撃は、敵のアーマーをn点無視する。アーマー無視の攻撃は、アーマーを0として扱う。
その他のタグと用語については94ページを参照。
| その攻撃の本質は何か?(当てはまるものをすべて選ぶ) | 加える |
|---|---|
| ごく間近で有効 | 至近 |
| 剣の届く距離でよく働く | 近接 |
| 敵を寄せつけずにおける | 間合い |
離れた距離で有効 近距離または遠距離 一度に多くの敵を傷つけられる 範囲
小さく弱い ダイスを1段階小さく
凶暴であからさま +2ダメージ
容赦ない、または圧倒的 有利
食らいつく、押さえ込む、組みつく 掴み
厚い皮を切り裂ける 1貫通、
凄惨
金属を引き裂ける 3貫通、
凄惨
アーマーを完全に素通りする アーマー無視
壊れやすい 粗雑
| どれくらいの大きさか?(1つ選ぶ) | 加える |
|---|---|
| 猫ほどか、それより小さい(微小) | -2ダメージ、射程を縮める |
| 人間の子どもほど(小型) | 射程を縮める |
| 人間の大人ほど | - |
| 馬や荷車などほど(大型) | +1ダメージ、射程を加える |
| 象ほどか、それより大きい(巨大) | +3ダメージ、射程を加える |
| ほかに当てはまるものは?(当てはまるものをすべて選ぶ) | 加える |
|---|---|
| 驚くほど力が強い | +2ダメージ、強打 |
| 巧みに正確に打つ | +1貫通 |
| 身体的な負傷が、それのもたらす最悪の危険ではない | ダイスを1段階小さく |
| 古く、特筆すべき存在である | ダイスを1段階大きく |
| 暴力を嫌う | 不利 |
有利とは、ダメージを2回振って高い方の結果を使うことだ。不利とは、2回振って低い方の結果を使うことだ。
射程を縮めるとは、攻撃の射程のタグが1段階低くなる(例:近接から至近へ)ことで、射程を加えるとは、攻撃が射程のタグをもう1つ得る(例:すでに近接なら、至近か間合いも得る)ことだ。
怪物が複数の異なる攻撃の形を持つなら、それぞれを独自のダメージの値とタグと共に書き留める。
施しを受ける者は戦いを嫌うが、戦うときは幹のような前肢で敵を打ち砕くか、その肢を地に据えて脚で蹴り出す。主な攻撃の形として「強力な打撃」と書き留める。
彼らは2体で組んで戦う(集団タグ)ので、ダメージから始まる。体の大きさの割に肢がとりわけ長いので、(至近ではなく)近接の射程を与える。そして肢は大きく長いが、「凶暴であからさま」だとは思わない。
施しを受ける者は大型なので、+1ダメージと射程を1つ得る。私は至近ではなく間合いを加える。彼らは接近戦よりも、敵を寄せつけないことに長けていると思う。
私は彼らに執拗な力(木の根のような!)があると思い描くので、+2ダメージと強打を与える。とはいえ彼らの主な危険は、誓いを破った者を呪う能力と、時間と空間をかき乱す能力から来る。そのためダイスはからに小さくなる。彼らはかなり古い(緑の君の時代の)存在だが、とりわけ特筆すべきものではないので、ダイスはそのままにする。そして暴力を嫌うので、ダメージは不利で振る。
ダメージの項目をこう書く:
強力な打撃:ダメージ、不利で振る(近接、間合い、強打)。
7 特殊能力
怪物が次のいずれかを持つなら、それぞれについて特殊能力を書くことを考える。
- 並外れた/限られた感覚(「光の代わりに熱を見る」など)
- 役に立つ適応/防御(「火に耐性」など)
- 奇妙な形や組成(「不定形の粘液」や「塵でできている」など)
- 弱点や脆さ(「日光の下では無力」など)
- 周囲への影響(「その存在の前では炎が暗く揺らぐ」など)
- ほかでは明らかでない重要な特性(鳥に対する「話せる」など)
構造体なら、その作りや目的を反映した特殊能力を1つか2つ必ず書く。異界のものなら、それがいかに不自然か、あるいはこの世に属さないかについての特殊能力を少なくとも1つ与える。
基本的な描写や他の数値以上にプレイに影響すると思う特殊能力だけを書く。明白なことや当然のことについて特殊能力を書く必要はない。巨大な悪魔のカエルを書くなら、「水陸両生」と書く必要はない(カエルなのだから)が、「有毒で腐食性の粘液に覆われている」とはたぶん書くべきだ。
施しを受ける者は、フェイに関わる特殊能力をすべて持つ。それを全部書き出したくないので、ただ「フェイの性質」とページ参照を書く。
彼らには光る虚ろな目が3つあると思う。奇妙で不気味だが、プレイにはあまり影響しないだろう。木のような肉を持つが、それはすでにHPとアーマーに反映させた。鉄への弱さもすでに書いた。
彼らには口がないが、テレパシーで「話す」。まったく正直だと思う。そして彼らの存在は時間と空間をかき乱す――物が動かずに場所を変え、一瞬が何分にもなり、何分もが一瞬で過ぎる、といった具合だ。これらはすべてプレイに影響しうる重要な特性なので、こう書き留める:
特殊能力:フェイの性質(第
II巻、98ページ)、テレパシー。嘘をつけず、欺けない。空間/時間をひそかに歪める。
8 本能
その怪物は何をすることで他者との衝突を招き、あるいは他者を傷つけるのか? これを「〔何かを〕する」の形で書く。
良い本能は、特定の行動ではなく、ふるまいの一般的なパターンを表す。
「たらふく食らう」は良い本能だ。「獲物を丸呑みにする」は具体的すぎる(それはむしろムーブだ)。とはいえ、特徴的な本能を書くよう心がけること。「狩る」はまあまあの本能だが、「獲物を執拗に追う」の方が良い。
怪物は複数の本能を持つこともある。たとえば洞窟熊の「腹を満たす。子を守る」のように。これは控えめに行うこと。相反する動機を持つ微妙な怪物や、根源的な本性に強く支配された怪物に最も向いている。
施しを受ける者は、主である緑の君の埋葬の玄室と造られた死後の世界への入口を守っている。彼らは近づく者すべてに挑み、その者を裁き、供物を求め、平和と敬意の誓いを引き出す。結局のところ、このふるまいはすべて単純な本能から来ている:主を守る。
9 ムーブ
どの怪物もいくつかのGMムーブを持つべきである。「その怪物は__できる/する」という文を完成させるようにムーブを書く。たとえば「獲物を取り囲んで追い立てる」「障害物を打ち砕く」「警報を鳴らす」など。
その怪物が…(当てはまるものをすべて選ぶ)
- 欺瞞に満ち狡猾なら、その汚い手口についてのムーブを書く。
- 呪文や魔法を使うなら、その力を表すムーブを書く。
- 集団でうまく連携するなら、他者を呼び寄せたり連携したりする方法についてのムーブを書く。
- 精霊であり、物理的な形を現したり憑依したりできるなら、それをどう行うかを表すムーブを書く。
- 身体的な負傷以外の主な危険をもたらすなら、それがもたらす本当の脅威を反映したムーブを書く。
- 積極的に身を守るなら、その防御を表すムーブを書く。
- 特別な攻撃の形を持つなら、それを表すムーブを、タグと――適切なら――別のダメージの値と共に書く。
- ムーブが3つ未満なら、あるいは何かが足りないように思えるなら、その怪物が行うことで知られていることを表すムーブをもう1つ書く。
ほとんどの怪物はムーブを3つ持つ。単純なものは2つだけのこともある。とりわけ重要な敵や危険な敵は4つ、ひょっとすると5つ持つこともある。
基本的な攻撃を表すだけの怪物のムーブは書かないこと。「石の穂先の槍、ダメージ(近接、間合い)」を与えたなら、「槍で敵を突く」というムーブは書かない。
それができることはもうわかっている! どう戦うかを表すムーブが本当にほしいなら、「真っ向から戦いに飛び込む」や「槍の茂みで敵を囲い込む」のような、もっと面白いものを書く。
同様に、「本能どおりに動く」だけのムーブを書くのも避ける。本能を表す具体的なやり方を探すこと。本能が「獲物を追う」なら、どうやって獲物を追うのか? そうか、「何キロも離れた獲物を嗅ぎつける」のか、「一度血を味わった生き物を誤りなく追跡する」のか? 素晴らしい。
卓でこの怪物を使う助けになるムーブを書く。大まかな言い回しのムーブ(「人々を脅して操る」や「火と炎の呪文を唱える」など)は大きな柔軟性と許可を与えてくれるが、そうした行動を卓で即興できる場合にしか役に立たない。より具体的なムーブ(「彼らの家族や評判を脅かす」や「かろうじて制御された原初の炎の呪文を呼び出す」など)は卓ではるかに多くの方向性を与えてくれ、使いやすいかもしれない。
施しを受ける者は呪文と魔法を使い、互いにうまく連携し、その主な危険は与える傷から来るものではない。そこで書くべきムーブは3つだ。こうする:
> 目を合わせ、相手を瞬間移動させて遠ざける
> ためらうことなく、息を合わせて動く
> 敬意と平和の約束を破った者に、衰弱の呪いをかける
最後のものは少し冗長で不明瞭なので、次のように分ける:
> 善意の誓いを求める
> 誓いを破った者に衰弱の呪いをかける
10 描写
怪物の描写は、好きなだけ多くても少なくても書いてよい。
忘れないように、ここでの読み手はプレイ中にその怪物を使うあなた自身だ。それを念頭に置いて描写を書く。
プレイ中にプレイヤーにその怪物をどう描写するかを考える。どれくらいの大きさか、どんな見た目か、どう動くかなど。直喩や見慣れたものとの比較を使う(「巨大なヘラジカのケンタウロスのようで、頭蓋骨の頭に大きな古い角、むき出しの肋骨、それに気味の悪いティラノサウルスの小さな腕がもう一対ある」)。何かスケッチしたり、プレイヤーに見せる画像をネットで探したりしてもよい。
ヒント:視覚以外の感覚への印象を少なくとも1つ含める。たとえばそれが立てるカサカサという音、その後に残るオゾンの匂い、その前で感じる冷や汗など。簡潔で喚起的に。
そうした印象は多くても3つまでに限る。
描写に含めてもよいその他のこと:
- どれくらいの数がいるか
- どこで見つかるか
- PCたちが出会うとき、何をしていそうか
- 社会構造と関係
- 背景と歴史
多くの怪物はNPCでもある。PCたちと話すことになるなら、卓でそれを体現する印象的で特徴的なやり方を考えておくとよい(457ページ参照)。
施しを受ける者をどう描写するかを少し考え、次のメモを書き留める:
* 背丈3.5メートル、人型、木のような肌。木の幹のような前腕、ヤギの脚、角。口はなく、白く光る目が3つ。
* ゴリラのように、あるいは松葉杖をついているように動く…
大きな前腕を地に据え、脚を前に振り出す。木のきしむ音。
* 奇妙な、夢のような存在感。
「あれ、さっきまであそこにいなかった?」
* 「声」:静かで、吐息まじり。数語ごとに、こだまのように繰り返す。
11 任意の要素
怪物が微妙な動機やふるまいを持つなら、その怪物の戦術を、一連の「もし〜なら」という条件とふるまいとして書き出すことを考える。これはキャラクターを誠実に演じる助けになり、プレイを速くする。
戦術を書くには、PCたちがどこでどのようにその怪物に出会う可能性が最も高いかを考える。それについて「もし」や「〜したとき」の文を書き、怪物がそれに応じてどうしそうかを書く。PCたちが次に何をしそうか、それが怪物のふるまいにどう影響するか? それについてもう1つ「もし〜なら」を書く。道の分かれ目をたどり続け、ありそうな結果――怪物が攻撃する、怪物が逃げる、怪物が彼らを見逃すことに同意する、など――を網羅するまで「もし〜なら」を書き続ける。
プレイヤーがその怪物について知識を語ると予想するなら、「興味深いこと」(7-9の結果用)と「役立つこと」(10+用)を前もって準備しておくとよいかもしれない。指針については知識を語る(220ページ)を参照。ただし忘れないように:これらのメモはあなた自身のためのものだ。卓で即興できることや、怪物の数値から明らかに読み取れることをわざわざ準備する必要はない。伝承は、ほかでは見えない隙間を埋めるため、あるいは7-9や10+でどれだけの情報を与えるかを前もって決めておくために準備する。
最後に、独自のプレイヤー向けムーブを1つ以上書くことを考える。その怪物がPCたちにすること、あるいは与えうる影響があり、独自のプレイヤー向けムーブがプレイでそれを解決する助けになるなら、書き起こす。
プレイヤー向けのムーブは、厄介な攻撃や、扱いの難しい不快な効果を解決するのにとりわけ向いている。精神支配、即死の力(石化など)、毒はどれも良い候補だ。指針についてはムーブの書き方(551ページ)を参照。
プレイヤーが施しを受ける者について知識を語るかもしれないし、彼らが何を「ふさわしい」供物とみなすかも問題になりそうだ。興味深いことと役立つことを考え、記述に加える。
施しを受ける者、守護者のフェイ
HP 14;アーマー 5(強靭さ、技量)、鉄に対しては2(皮、技量)
ダメージ 強力な打撃 、不利で振る(近接、間合い、強打)
特殊能力 フェイの性質(第II巻、98ページ)、テレパシー、嘘をつけず欺けない。周囲の時間と
空間をひそかに歪める
本能 主を守る
> 目を合わせ、相手を瞬間移動させて遠ざける
> ためらうことなく、息を合わせて動く
> 善意の誓いを求める
> 誓いを破った者に衰弱の呪いをかける 背丈3.5メートル、人型、木のような肌。
木の幹のような前腕、ヤギの脚、角。
口はなく、白く光る目が3つ。
ゴリラのように、あるいは松葉杖をついているように動く――大きな前腕を地に据え、脚を前に振り出す。木のきしむ音。
奇妙な、夢のような存在感。「あれ、さっきまであそこにいなかった?」
「声」:静かで、吐息まじり。数語ごとに、こだまのように繰り返す。
また、テレパシーのせいで彼らを欺くのはとりわけ難しいだろうと考える。これを反映するプレイヤー向けのムーブを書く。
書き終えると、施しを受ける者の記述は次のようになる:
興味深いこと:森の民は、大いなる神託者に代わって供物を受け取る「プリエムニツィ」、すなわち「受け取る者たち」について語っていた。このフェイたちがそうなのだろうか?
役立つこと:この場所は時の外にあり、世界から切り離されている。緑の君の時代より後に生まれたものの贈り物(あるいはそうしたものの鮮やかな記憶)は喜ばれるだろう。
施しを受ける者を欺こうとしたとき(厳密には本当のことを言っていても)、+WISで振る:10+なら、あなたは意図を隠しおおせ、彼らは何も気づかない。7-9なら、彼らは疑いを抱いて少し探りを入れる――今すぐ白状するか、さらに開き直ってもっと欺こうとするか。6-なら、彼らはあなたを見抜いている。
戦闘の運営
忘れないように、「怪物」とはPCたちが戦うことになるかもしれないものを指す用語にすぎない。敵対的な(あるいは敵対しうる)人々も、精霊や獣も、正真正銘の怪物も含まれる。
その本質が何であれ、怪物には人格――あるいは少なくともふるまいのパターン――があり、それは単なる「PCを殺す」よりも微妙なものだ。どの怪物にも本能がある。ほとんどは自己保存の感覚を持つ。多くはPCたちがつけ込める欲求、必要、恐れ、弱点を持つ――彼らは怪物であると同時にキャラクターなのだ。
キャラクターを誠実に演じること。
この本能とこれらの動機を持ち、このように行動しているこれらのPCたちと対峙しているこの怪物が、何をするかを考える。
そしてそれをさせる。怪物の物語と内面の生をほのめかす。本当は戦いたくないかもしれない怪物や、話の通じる怪物、脅して追い払える怪物を登場させる。
だが同時に、怪物を怪物として演じること。
飢えた捕食者や、怒り狂った巨大な獣に立ち向かう恐怖をとらえるよう努める。人間同士の戦いの緊張、必死さ、血なまぐさい結果を強調する。飢えた亡霊や、異界のフェイや、果てしない憎しみと嫉妬でできた悪魔に出会うのがどんなものかを考え、それをプレイヤーに伝えるよう努める。怪物を恐ろしくすること。
事態を燃え広がらせること。怪物を守らず、NPCを守らず、PCを守らないこと。虚構とダイスと何が起きるかについてのあなたの感覚がすべて負傷や死を指しているなら、そのとおりにする。
何か壮大な物語を追い求めて結果をごまかしてはならない。何が起きるかを見届けるためにプレイすること。
怪物を登場させる
GMムーブを行う時が来たら、いつでも危険を持ち込み、場面に怪物を置いてよい。
怪物が「公平な戦い」や「釣り合いの取れた遭遇」であるかどうか、PCたちが打ち負かせる相手かどうかさえ、気にしなくてよい。
怪物が筋の通ったものであるかを気にすること。
豊かで謎に満ちた世界を描くのだろう? PCたちが(きわめて危険な)雷のドレイクのつがいに出くわすのが筋の通ることなら、そうすればよい。そして何が起きるかを見届けるためにプレイする。
怪物をどう登場させるかは、状況、怪物のタグと能力とムーブ、そしてPCたちの行動によって決まる。開けた場所で出会う「目立つ」怪物なら、PCたちには計画し反応する機会がたっぷりある。
PCたちが松明の明かりの中をよろめき歩く、暗く雑然とした場所の隠密の怪物は? そうはいかない。
PCたちはゴルディン鉱山(Gordin's Delve)に登り、緑の君の墓で見つけた貴重品を売りさばこうとしている。リアンナは知り合いと話しに出かけている。ヴァヒド、カラドック、ブロドウェンは酒場にいる。カラドックとブロドウェンが店を出ようと立ち上がると、ヴァヒドはいかがわしい連中が2人立ち上がって後を追うのを目にする。
さて、この連中がカラドックを怒らせたただの地元の鉱夫2人なら、私は危険を持ち込み、PCたちに彼らが来るのを見せる。「宿へ戻る道の半ばで、つけられていることに気づく。酒場にいたあの連中で、ひどく怒っているようだ。どうする?」PCたちにはあらゆる選択肢がある――撒こうとするかもしれないし、待ち伏せを仕掛けるか、話し合うか、何でもありだ。
だがこの悪党どもが、路地で油断した旅人を隠密に殺してはその死体から金品を奪う常習の人殺しなら、私はもっとずっと攻撃的になる。まずは見た目以上のものがあるとほのめかす。「あなたたちは暗く人気のない、ごみの散らばった小さな広場にいて、あたりは静まり返っている。
静かすぎる。見張られている気がする。どうする?」
彼らが洞察を求めるで7-9を出し、「何に警戒すべきか?」と尋ねたとしよう。私は言う。「誰かがつけてきているか、あるいは先回りしているのはほぼ確かだ。そしてこのあたりの路地には待ち伏せにうってつけの場所がいくらでもある。どうする?」何をするにせよ、彼らは警戒するだろう。私の次のムーブはおそらく危険を持ち込むことだが、穏やかに、反応する機会を与える。「暗い脇道を通り過ぎると、チンピラが2人飛び出してくる、どうする?」
だが彼らが洞察を求めるで6-を出したか、私の遠回しの脅しを無視してずかずか進んだとしよう。その場合、私は危険を持ち込む、厳しく痛烈に。「カラドック、暗い脇道から男が出てきてあなたの右腕をつかみ、ねじり上げて、あなたの顔を壁に叩きつける。ダメージを受ける。ブロドウェン、2人目の男が進み出てくるのが見える。冷笑を浮かべ、その手に金属がきらめく。どうする?」
戦いの流れ
敵と戦うことはゲームの大きな部分だが、戦闘は独立したプレイの形式ではない。「イニシアチブを振って」と言って別のルールが始まる瞬間はない。全員が自分の手番に1回ずつ行動する、整然とした順番もない。
戦いが始まったら、ゲームを運営する:状況を描写し、GMムーブを行い、「どうする?」と尋ねる。彼らの行動を解決する。
繰り返す。ストーントップの戦いは――ゲームの他のすべてと同じく――会話である。
怪物は斬り結ぶも射放つも行わない。攻撃が成功するかどうかを振ることはない。代わりに、あなたがGMムーブを行う。たいていは攻撃を描写するが命中する手前で止める。
スポットライトの当たっているプレイヤーに「どうする?」と尋ねる。どんな応答であれ、ムーブを誘発する可能性が高い。ムーブを解決し、そこから状況を雪だるま式に転がしていく。
カラドックは建物に顔から叩きつけられたところで、2人目の人殺しがナイフを手にブロドウェンに迫っている(私は厄介ごとを予告している)。「どうする?」と私は尋ねる。
ブロドウェンは杖を宿に置いてきたので、ほとんど丸腰だ。「後ずさりして距離を取る」と彼女は言う。「身を守るための棒切れか石か何かを探しながら」。それは洞察を求めるで、6-なら男はおそらく彼女を刺すだろう。だが彼女は8を出す。
「ああ、もちろん、路地の壁に折れた箒が立てかけてある、それを棍棒に使える。それとゆるんだ煉瓦がいくつか」。それから私は彼女を窮地に立たせる。「だがそれを見つけたとき、男が襲いかかってくる、ナイフを低くこう突き出して。どうする?」
戦いではたいてい多くのことが同時に起きている。スポットライトを管理し、全員を関わらせ続ける必要がある。
行動に間ができたら、別のキャラクター(理想的には、しばらく話していない者)に声をかける。その者の視点から状況を描写し、GMムーブを行い、「どうする?」と尋ねる。1人のPCの行動やムーブを1つ解決しただけでスポットライトを移すこともある。自然につながるいくつかのムーブを解決し、それが済んでからスポットライトを移すこともある。
ブロドウェンは洞察を求め、武器に使えるがらくたを見つけたが、私はスポットライトを彼女に当てたまま人殺しに攻撃させた。彼女は言う。「身をひねってかわし、あの箒に飛びつく!」私たちは、彼女がDEXで危険に抗う(洞察を求めるに従って行動しているので有利)ことで合意する。
彼女は9を出し、私は代償か不完全な成功を提示する。「箒は取れるが切りつけられてダメージを受けるか、身をかわして逃れるが箒には届かないか」。彼女は箒を取ることにし、その際に5ダメージを受ける。「よし、手に入れた」と私は言う。「だが肩があの傷から血を流している」
しばらく経ったので、スポットライトをカラドックに移す。まず彼の状況をおさらいする:「さて、この男はあなたの右腕を背中にねじり上げ、あなたの顔を冷たくざらざらした煉瓦の壁に押しつけている」。それから穏やかなGMムーブを行う(私の怪物のムーブの1つ、汚い手を使う):「男はあなたの髪をつかんで引き戻す。あなたにはわかる、男はまたあなたの顔を壁に叩きつけようとしている、どうする?」
キャラクターが実際に怪物の攻撃を受けるのは、次のときだ…
- 穏やかなムーブで攻撃を用意し、PCがそれを無視したとき。
- PCのムーブ(斬り結ぶなど)の結果が、そうなると言っているとき。あるいは
- PCがほぼどんなムーブであれ6-を出し、あなたがそうなると決めたとき。
怪物の攻撃を受けるとは、(単に)ダメージを受けることだけを意味するのではない。その怪物を使って攻撃的な厳しいムーブを行うということだ。もちろん彼らを傷つけてもよい。あるいは筋の通る他の厳しいGMムーブを行ってもよい。ムーブがPCの負傷、痛めつけ、消耗を伴うなら、そのムーブの一部としてダメージを与える。
「つまり、こいつは俺の右腕をねじり上げてるんだよな?でも左腕は自由? 髪をつかんで引き戻されたとき、新しい短剣をこうやって素早く抜いて、背後を突き刺す」。それは予想していなかったが、ここまでの描写からすれば筋が通る。斬り結ぶだ!
彼は4を出し、私は彼を傷つけ、壁で鼻を折ることを考え始める。だがカラドックは向こう見ずな若者を使い、結果を7-9に引き上げる(ナイフを失うことと引き換えに)。彼はチンピラを刺してダメージを与える(チンピラの6 HPのうち3)が、チンピラの攻撃も受ける。私は彼のムーブを彼自身に向け返すことにする。「男は叫んであなたの右腕を離す。だが次に、ナイフを持った左腕をつかみ、こうやってねじり上げてひっくり返し、足を払ってあなたを叩き伏せる。ダメージを受ける。それと、そうそう、ナイフは手から飛んでいく」
PCの行動は虚構上の位置づけ(42ページ)によって左右される:どこにいるか、何をしているか、敵がどこにいて何をしているか、勢い、地形、明かり、武器、間合い、動き回る余地、そしてこの状況について確定させてきた他のすべてだ。
虚構上の位置づけは、PCの行動がムーブを誘発するかどうか、どのムーブが誘発されるか、そもそもその行動が実行可能かどうかに影響する。また、良くも悪くも、ありうる結果の幅にも影響する。有利な虚構上の位置づけは判定の悪い結果を和らげることがあり、絶望的な虚構上の位置づけでは6-が本当に、本当にひどいものになりうる。
熟練したプレイヤーは、虚構上の位置づけを形作る方法を探し、より有利なムーブを誘発したり、より良い結果に備えたり、あるいは振ること自体を省いたりする。
ブロドウェンに戻る。彼女はたった今、襲撃者の脇をすり抜けて、武器に使う折れた箒をつかんだところだ。切られはしたが、今は襲撃者との間に少し距離がある。状況を描写する:「あなたが箒を握りしめると、男はあなたに向き直る。その目には少し敬意が浮かんでいる」。それから私は好機を差し出し、ブロドウェンが主導権を握れるようにする。「男はこうやって身をかがめ、ナイフを構えている――機をうかがっているのがわかる。どうする?」
「セレン婆さんに教わったとおりにやる。怯えたふりをして隙を見せる。男が襲ってきたら、横に踏み込んで手首を叩き、それから振り上げて顔を叩く」
「いや、男は芝居に乗らない」と言うことも、あるいは条件を告げて、誘い込むには説得する必要があると言うこともできる。だがこの男は大柄ないじめっ子で、たいした抵抗は予想しておらず、まんまと引っかかると思う。「いいね、斬り結ぶを振って!」
彼女は7-9を出し、その動きはおおむねうまくいくが、男の攻撃を受ける。ダメージは1しか出ない(この男のHPは6)ので、彼女は男の手からナイフを叩き落とすが、顔への追い打ちの振り上げはできなかったと告げる。男はもうナイフを持っていないので、攻撃は本来より穏やかにして、代わりに彼女を窮地に立たせる。「あなたが振り上げる前に、男の左手が柄をつかむ。次に右手でもつかみ、あなたはこの折れた箒の柄をめぐって揉み合うことになる」
カラドックに戻る。彼も窮地にある――地面に倒れ、ナイフはなく、上には怒った悪党がいる。「男はまだあなたの左腕を背中にねじり上げたまま、あなたの背中に膝をついている」。私は厄介ごとを予告する。「男はさらに体重をかけてくる。腕が折れるか何かしそうだ。どうする?」
「ええと、右手を後ろに伸ばして男の顔をつかみ、目をえぐるか頬を引き裂くか何かしようとする」
男に押さえ込まれている体勢を考えると、それはまったく無理だ。私は状況をはっきりさせ、それから条件を告げ、それでもやるかを尋ねる。「男を攻撃する前に、押さえ込みから抜け出す必要がある。それに力ずくで抜け出したいなら、STRで危険に抗うことになる。やる?」
「待って、待って。これって大切な人への脅威に当たるよね? こいつらは俺だけじゃなくブロドウェンを殺そうとしてる。怒りは贈り物?」少々無理があるが、まあいいだろう。「よし、決意を1消費して、不意に動いて男の虚を突く。それでも振る必要はある?」
「あなたはまだかなり悪い体勢にいる。でもこうしよう――男の虚を突けたなら、身をよじって抜け出すと同時に攻撃できると思う。だから危険に抗うの代わりに斬り結ぶだ。いい?」彼は同意し、10+を出して、叫び声とともに身を振りほどき、チンピラを殴り倒す。
たいていは一度に1人か2人の特定のキャラクターにスポットライトを当てることになる。他のプレイヤーは、虚構、ルール、礼儀の許す範囲で割り込んだり口を挟んだりしてよい。スポットライトを奪い続けるプレイヤー、キャラクターが手いっぱいのプレイヤー、ありえないことをしたがるプレイヤーを(丁寧に、だがきっぱりと)止めることを恐れてはならない。
カラドックが敵を片づけ、私はブロドウェンに戻る。彼女はもう1人の人殺しと折れた箒の柄をめぐって揉み合っている。私は不都合を示し、彼女に告げる。「男はあなたよりずっと力が強く、あなたはかろうじて持ちこたえている。どうする?」
彼女が何か言う前に、カラドックが割り込む。「最後の決意を消費して不意に動く。どこからともなく現れてこいつを突き倒す。斬り結ぶ?」
「いや、それはあなたが自分の相手と戦っている間に起きていることだ」と言いたくなる。だが彼のムーブは、決意を消費して「不意に動き、相手の虚を突く」ことを確かに許している。
「ふむ。そうだね、いいだろう。振って!」
戦いが続く中で、「打ち合い」のように感じられることや、ただ互いのHPを削り合うだけのことは避ける。GMムーブとプレイヤーのムーブの結果を使って、戦いの勢いと虚構上の位置づけを絶えず変化させる。一方が低いダメージ(あるいはダメージなし)を出したときでさえ、状況を変える方法を探す。
「この怪物は戦い続けるだろうか?」とたびたび自問する。その本能を指針とし、その人格や、そもそもなぜ戦っているのかについて知っていることも参考にする。とりわけ慎重な敵は、戦いの形勢が悪くなるやいなや、暴力から逃れようとする。
カラドックは斬り結ぶで12を出し、見事に人殺しに組みつく。ダメージは1しか出ないが、その動きはうまくいく。「あなたは男を奥の壁に押しつけ、男は小さくうめく」
ブロドウェンに焦点を戻し、好機を差し出す。「ふう、あなたは自由になった。足元にこの男の短剣があるのに気づく。どうする?」
「短剣を拾って、落ち着いて2人に歩み寄る。カラドックが男を押さえ込んでる?」
「まあ、まだ揉み合っているけど、ほとんどそうだね」
「男の喉にナイフを当てる。『やめろ。今すぐ失せれば命は助けてやる。まだ暴れるなら春の子羊みたいに血を抜いてやる』」
それは説得するだと思うが、実のところ、男には抵抗する理由がない。彼らは明らかに勝っているし、この男は死ぬまで戦うタイプではなく、闇討ちのタイプだ。「男は暴れるのをやめる」と私は言う。「そして目を剥いてあなたを見る、ブロドウェン。男は小さくうなずく。カラドック、男を放す?」
傷つけられない敵
PCたちが敵を現実的に攻撃できないこともある。怪物が特殊能力(「石でできている」など)やタグ(巨大など)を持ち、PCたちの武器に対して事実上無敵かもしれない。攻撃に対抗するムーブ(「空中の矢を払い落とす」など)を持つかもしれない。虚構上の位置づけのせいで攻撃がひどく危険だったり不可能だったりするかもしれない(相手は間合いの武器を持ち、PCは至近の武器を持つ)。
そうした怪物を最初に登場させるときは、それを傷つけるのがどれほど難しいかを伝える。「鞭のようにしなる尾を持っていて、少なくとも3メートルはある」
「文字どおり動く木のようで、高さ9メートル、木でできている」「彼女は熟練の戦士の落ち着いた自信をもって動く」
プレイヤーがまったく通用しないやり方で攻撃すると言ったなら、斬り結ぶも射放つも誘発しない。代わりに条件を告げる(「まずあの尾をかいくぐる必要がある」)か、歓迎されない真実を明かす(「全力で斬りつけたが、ほんのかけらが欠けただけだ」)か、窮地に立たせる(「彼女は何でもないように横に身をかわし、彼女の槍があなたの喉元にひらめく」)かして、「どうする?」と尋ねる。
PCたちに努力させること。この敵を実際に傷つける方法を見つけ出さねばならないかもしれない。近づくために危険に抗うか、防御を打ち破る見込みを得るために互いに助力する必要があるかもしれない。環境を有利に使う必要があるかもしれない。どうしても傷つけられないので退却するか逃げるしかないかもしれない。好機を待つ必要があるかもしれない。思い切ったことをする必要があるかもしれない。
創意と努力に報いること。通用するアイデアやムーブがあるなら――まったく予想していなかったものでも――それを採用する。
プレイヤーキャラクターのファンであれ。だが同時に、準備したものを尊重し、虚構も尊重すること。メモにこの怪物は青銅でしか傷つかないとあり、彼らが青銅を持っていないなら、押し切られて、たとえば銀にも弱いなどと認めてはならない。
彼らは三魔女会の湖の近くの遺跡を探索している。部屋が急に冷え込み、ランタンが揺らめき、(洞察を求めるで6-を出した後)長い、手のような影が伸びてヴァヒドをつかむ。彼はランタンを落とし、発作を起こしたように震え始める。私は他の者たちに言う。「どうする?」
カラドックはためらわない。「ナイフを抜いてあの影の腕を切りつけ、ヴァヒドを切り離そうとする。斬り結ぶ?」
「いや、振らなくていい」。私は歓迎されない真実を明かす。「ナイフは影をすり抜ける、まるでそこに何もないかのように。だが手が痺れ、刃には霜がついている。リアンナ、ブロドウェン、これが起きるのを見た、どうする?」
ブロドウェンは自分の持ち物を見て言う。「ベンディスの根! 薬草園で採ったのがいくつかある」。彼女は杖を落とし、ランタンを置き、備えありでそれを取り出す。
「取り出して火をつけるには少し時間がかかる。それでもやる?」(条件を告げ、それでもやるかを尋ねる)。そう、彼女はやる。「リアンナ、あなたは何をしている?」
「これって亡霊みたいなものよね? じゃあ亡霊を傷つけるものは何? 鉄? 銀?」
それは間違いなく知識を語るで、彼女は10+を出す。「銀だ。実際、ヴァヒドが去年の夏にあの銀の短剣を手に入れたのはそのためだと、あなたはほぼ確信している」
「あっ。そうか! 割って入ってヴァヒドから短剣を抜き取って、この化け物を攻撃する」
「いいね、斬り結ぶを振って!」
精霊と戦う
精霊と戦うのは難しい。標準では物理的な形を持たないからだ。
ほとんどのありふれた攻撃は効果がなく、そのまますり抜けてしまう。それでいて最も危険な精霊は、姿を現さなくても物理的な生き物を攻撃できるのだ!
精霊の中には(亡霊のように)特定の素材に弱いものもいる。PCたちは精霊を直接傷つけられる品(捻じれた槍など)やムーブ(光を掲げる者の浄化の炎など)を手に入れることもある。この方法でHPが0になった精霊は滅ぼされるか、少なくともしばらくの間は散らされる。
多くの精霊は物理的な形を現したり、それに憑依したりできる。PCたちはそうした形を傷つけられるが、そのHPを0にしても、単にその形が壊れるか、精霊が実体のない状態に押し戻されるだけだ。
精霊の「顕現」HPを「真の」HPとは別に記録すると便利かもしれない。PCたちが顕現した精霊を真の姿を傷つけうるもので攻撃したなら、その攻撃は両方のHPにダメージを与える。
多数の戦闘員
PCたちが多数の敵と対峙するとき(しばしばそうなる)、行動をいくつかの小さな交戦に分ける――野伏はクリンウィン1匹と戦い、狐は別の1匹と戦い、統率者とその部隊は残りに対処する。これは形式的なものではない。場面を管理する自然なやり方にすぎない。
交戦していない敵――戦闘に釘付けにされていない者――はあらゆる厄介ごとの種になりうる。機会があるたびに、それらをムーブに組み込む。厄介ごとを予告し、PCたちの側面に回り込ませる。数で劣る不都合を示し、PCの行く手をふさがせる。歓迎されない真実を明かし、PCが6-を出したら、どこからともなく1体が現れてPCを殴りつける。悪党はただ座って攻撃されるのを待ってはいない。
PCや従者が多数の敵と交戦するときは、1体の敵と対峙するときよりも攻撃的なムーブを行う。多数の敵がもたらす脅威を無視するなら、結果を告げ、それでもやるかを尋ねる。彼らがそのまま脅威を無視するか、6-を出すか、その他で敵の攻撃を受けるなら、ムーブをとりわけ厳しくする。
PCや従者の攻撃が現実的に多数の敵を傷つけうるとき――範囲タグのため、従者の集団が攻撃を行うか助力するため、あるいは単にプレイヤーが筋の通るやり方で描写したため――プレイヤーは斬り結ぶか射放つを1回だけ振るが、ダメージはそれぞれの敵に対して別々に振る。
複数のPCや従者が同時に1体の敵を攻撃するときは、1人が斬り結ぶか射放つを振り、他の者は助力する。従者の集団が1体の敵(あるいはかなり小さな集団)を攻撃するなら、彼らは事実上
自分たち自身に助力する。
複数の戦闘員が1体の敵にダメージを与えるときは、1人の戦闘員のダメージ(たいていは最も良いもの)を振り、最初の1人より後の有効な攻撃者1人につき+1ダメージを加える。筋が通る限り、すべての攻撃者のタグを適用する。たとえばPCが馬(ダメージ、強打)に乗った丘の民の戦士2人(ダメージ、1貫通)と戦い、その攻撃を受けたなら、おそらく馬1頭のダメージを振って+3する。つまりダメージ(1貫通、強打)だ。痛い。
多数の戦闘員を相手にするときは、巧みな戦術が大きな違いを生む。
狭い通り道を押さえれば、一度に戦う敵の数を減らせる。手ごわい相手に攻撃を集中すれば、より早く倒せる。集団の側面を突き、反応される前に何体か倒す? 最高だ。
リアンナとガレットとエイラ(彼女の部隊の2人)は、6匹のクリンウィンを相手に戸口をかろうじて守っているカラドックを見つける。何匹かが振り向いてシューッと鳴く。リアンナが言う。「手斧を抜いて突っ込む!」彼女の部隊は弓兵であって戦士ではないので、部隊の忠誠を1消費して(464ページ参照)彼女に従わせる。
カラドックがクリンウィン2匹を引きつけているので、リアンナには残りの4匹を相手にすることになると告げる。「どうやってやる?」
「私が先頭に立って、最初の1匹を叩き斬り、そいつを押しのけて次のやつに向かう。ガレットは私の左、エイラは右、それぞれ一歩後ろで、それぞれ1匹ずつ斬りかかる」
「部隊の助力つきの斬り結ぶだね」と私は言う。「でも彼らは有利を与えるんじゃない――あなたが多数の敵と同時に戦えるようにしている」。リアンナは8を出す。彼女と部隊はダメージを与えるが、敵の攻撃を受ける。
リアンナはダメージを2回振り(交戦したクリンウィン1匹につき1回)、7と2を出す。クリンウィンはアーマー1、HP3なので、
1匹目は倒れ、2匹目は立っているが傷を負う。彼女は部隊のダメージも他の2匹のクリンウィンそれぞれに振り、4と3を出す。ガレットは自分の相手を倒し、エイラの相手はひどく傷ついたがまだ立っている。
彼らはクリンウィンの攻撃も受けた。特に考えているムーブはないが、ダメージを与えることはわかっているので、そこから始める。「リアンナ、あなたたちはそれぞれ、戦っているクリンウィンからダメージを受ける。いや、あなたはだ、2匹と戦ったから」
「本当に? 1匹目は傷つけられる前に斬り倒したんじゃないの?」
倒れる前に一撃入れたと言ってもいいが、まあいいだろう。「もっともだ。それぞれダメージ」。彼女自身は4ダメージを受ける。ガレットは1、エイラは5を受ける。全員まだ立っているが、エイラは危ない。それをムーブに反映させ、彼女を窮地に立たせる。「よし、エイラは相手に足をすくわれ、そいつが胸の上に乗って、彼女の頭を壁に打ちつけている。彼女は朦朧としているようだ。そしてリアンナ、あなたの目の前にはまだクリンウィンがいる。一方、カラドックは…」
PCたちに従者の集団がいるなら、戦闘での彼らの行動を抽象化したいことがよくあるだろう。集団の行動は、できるだけ少ない個別のムーブで解決する。たとえば統率者の6人の部隊が20匹のクリンウィンの群れに矢を浴びせるなら、統率者に射放つを1回振らせて結果を見る。
集団が別の集団にダメージを与えるか、
別の集団からダメージを受けるなら、
ダメージは各陣営1回ずつ振り、結果を抽象化してよい。集団は、その集団の個々の一員であるかのようにダメージを与え、HPとアーマーを持つ。たとえば統率者の6人の部隊はダメージを与え、HPは8、革鎧によるアーマーは1だ。クリンウィンの群れはダメージを与え、HPは3、身軽さと反射神経によるアーマーは1だ。
集団を抽象化する
一方の集団が他方より多いなら、1倍を超える倍数ごとにダメージとアーマーに+1のボーナスを得る。たとえば20匹のクリンウィンは6人の部隊をおよそ3対1で上回るので、ダメージとアーマーに+2のボーナスを得る。
ダメージは死傷者を表す。一方の
集団がHPの半分を失ったら、その集団の人数のおよそ半分が戦いから脱落する。
それに応じてダメージとアーマーへのボーナスを調整すること! つまり6人の部隊が射放つでクリンウィンに4ダメージを与えたなら、アーマーの後で1ダメージとなり、クリンウィンのHPは3から
2に減る。クリンウィンの3分の1(7匹としよう)が戦いから脱落し、数の優位はおよそ2対1にまで減る。ダメージとアーマーへのボーナスは今や+1だけだ。
スポットライトを集団と個々のPCの間で移す。それに応じて行動の規模と「ズーム」を切り替える。
個々のPCと交戦している敵は、実のところ集団の一部ではない。そこで、あるPCが駆け込んでクリンウィン2匹を攻撃し、別のPCが
守り抜くで別の3匹の注意を引いたなら、統率者の6人の部隊が相手にするのはクリンウィン8匹だけになる(最初の20匹から、射放つで倒れた7匹と、PCたちが引きつけている5匹を引く)。これはほぼ同数なので、クリンウィンはアーマーとダメージへのボーナスを失う。
HPが0になった集団は、敗走するか、虐殺されるか、その他の形で打ち負かされる。各集団の個々の者の運命はあなたが決める。
戦いを面白く保つ
戦いは刺激的で、動きがあり、緊張感に満ちているべきだ。プレイヤーが単に「打ち合い」をしている、あるいは敵のHPを削ろうとしているだけだと感じることがあってはならない。プレイヤーが「自分の番」を待って退屈してはならないし、結果が完全に確実であってはならない。
穏やかなGMムーブを、とにかく絶えず行うこと。
プレイヤーのムーブのたびに、状況を描写し穏やかなムーブを行う:行動を促すか、緊張を高めることを言う。
それから誰かに「どうする?」と尋ねる。
穏やかなムーブが、PCが自由に行動したり、前のムーブの成功を生かしたりする好機を差し出すことになる場合もある。
ただし、うっかりそうしてしまうのはたやすく、その結果、怪物がただ突っ立って何もしていないように見えてしまう。意図的に行うこと!
ムーブ――とりわけ怪物の攻撃――を、色彩豊かに、描写的に、具体的にすること。ただ「それがあなたを攻撃する」と言うのではなく、「それはあなためがけて急降下してくる、こうやって鉤爪を突き出し、顔めがけてまっすぐに! どうする?」と言う。
プレイヤーにも同じことを求めること。「槍で突く」と言われたら、「いいね、それはどんな感じ?」と返す。プレイヤーが迷っていたり、決めかねていたりするようなら、選択肢を示す。「それに向かって走っていく? 身構える? 腹を狙う? 翼? 顔? それとも?」行動を思い描けないなら、もっと詳しく尋ねる。
行動の勢いを考慮すること、そして虚構上の位置づけの他の要素も。
それらを描写とGMムーブに組み込む。穏やかなムーブが「鉤爪を突き出して顔めがけて急降下してくる」で、応答が「身構えて長槍をその腹に突き立てる!」で、斬り結ぶで7-9を出したなら、結果はそのすべてを考慮したものであるべきだ。「よし、串刺しにしたが、その勢いで槍を手からもぎ取られ、両方とも転がってここ、崖っぷちのそばまで行く。ダメージを振って!」
GMムーブに変化をつけること、とりわけ怪物の攻撃が当たったときには。いつも彼らを傷つけるや窮地に立たせるばかりではいけない。怪物のムーブに頼って変化を加える。ときにはGMムーブのリストを見て、しばらく使っていないものを選び、新鮮さを保つ。どのムーブを選ぶにせよ、PCたちを痛めつけるもの、あるいは戦いから脱落させかねないものなら、ムーブと共にダメージを与える。
PCのダメージ判定が「空振り」に終わったときは、その攻撃の虚構を尊重すること。そもそもダメージを与えられたのは、何らかのムーブで(おそらく)7+を出したからだということも。低いダメージは決定的な一撃ではなかったことを意味するが、それでも虚構は変わるべきだ。「たった2ダメージ? うわ、皮を貫けなかった。だがそれは少しふらついていて、息を詰まらせている――どうやら息の根を止めかけたようだ」
他の敵が何をしているかを忘れないこと。PCは急降下してきた怪物を突き刺したが、その仲間は何をしている? 穏やかなGMムーブを行って彼らを行動に引き込む。「…どうやら息の根を止めかけたようだ。一方、次のやつが、丸腰のあなためがけて急降下してくる、どうする?」
スポットライトを動かし続けること。あるPCが積極的に交戦していないなら、今のPCに穏やかなムーブを行い、それからスポットライトを手の空いているPCに移し、それについてどうするかを尋ねる。
「…次のやつが、丸腰のあなためがけて急降下してくる。リアンナ、あなたはこれが起きるのを見ている、どうする?」
戦闘向きでないキャラクターにも活躍の機会を与えること。探求者に敵の弱点について知識を語るよう促す。祝福されし者が関われる精霊や獣を登場させる。救出すべき犠牲者、守るべき壊れやすい宝、解くべき謎を含める。いつもではなく、すべての戦いでもないが、全員を関わらせ続けるのに十分な頻度で。
描写とムーブに環境を組み込むこと:明かり、地形、視界、そして戦場の霧。巨大な階段の上にいる? 怪物の攻撃を使って窮地に立たせ、縁から半分落としかける。松明の明かりの輪の外は真っ暗? 怪物を退かせてから厄介ごとを予告する。「姿は見えないが、次の攻撃のために旋回しながら鳴き交わす声が聞こえる、どうする?」
戦場に潜在的なエネルギーを満たすこと――倒せる重い物、落ちうる高い場所、火をつけられる焚きつけ。
能動的な危害も投げ込む:燃え盛る火、崩れかけた天井、足を取る泥沼。
これらの要素をPCたちへの好機として示す。「ここで役に立つもの、価値あるものは何か?」への答えに使う。穏やかなものも厳しいものも、GMムーブに組み込む。
たびたび状況をおさらいすること、とりわけスポットライトを移すときには。「よし、つまり:
ヴァヒドは階段の上の方にいる。彼の槍と、彼が傷つけた生き物はここ、縁の近くにある。カラドック、あなたは同じ岩棚からぶら下がっている。ブロドウェン、リアンナ、アンドラスは裂け目の向こう側にいて、ブロドウェンは松明を高く掲げ、リアンナとアンドラスは空を見張っている。
カラドック、手が滑り始めるのを感じる。
みんなどうする?」
戦いは遅いより早く終わらせること。PCたちが勝つのが明らかなら、悪党どもを逃げさせるか降伏させる。事態がだらだらし始め、誰かが6-を出したら、厳しいムーブを使って状況を劇的に変える――新たな怪物が現れる、PCが捕らえられて引きずられていく、従者が身を挺してPCを救い怪物にとどめを刺す。PCたちが逃げたいなら、個々の行動を演じる代わりに、一丸となって挑むで逃げさせる。
最後に、これは簡単なことではないと心に留めておくこと。
GMは修練であって、極められるものではない。最初はこうしたことをすべて忘れてしまうだろうし、それでかまわない。セッションのたびに、戦いの何が楽しく刺激的だったか、何がだらだらしたかを少し振り返る。何を違うようにできたかを自問し、次はそうしてみる。向上し続けるよう、自分を押し続けること!
地図、トークン、ミニチュア
戦いを目に見える形で表すと役に立つことがよくある。とりわけ戦闘員が多く、区域がはっきり分かれている戦いでは。
これは戦場の粗いスケッチから、3Dのミニチュアと地形を備えた本格的なジオラマまで、何でもよい。こうした視覚化は、状況を確定させ、全員が同じ認識を持つようにするのに優れている。
ただし、地図がゲームを支配しないよう注意すること。地図は視覚化と伝達に使い、焦点は会話に置き続ける。虚構に始まり、虚構に終わるのであって、卓上のコマやホワイトボードの落書きに始まり終わるのではない! 誰かが「北に回り込んで、あそこのやつを攻撃する」と言ったら、たとえばこう言って虚構に引き戻す。「ちょうどこのあたりまで来たところで、男がうなり声を上げて斧をこう振りかざして突進してくる――それでも攻撃する? いいね、それはどんな感じ?」