大森林
ストーントップ(Stonetop)は大森林(the Great Wood)を見下ろす断崖の上にある。森は東へ何百マイルも広がっている。断崖のふもと近くを流れる小川(the Stream、396ページ)を渡ることさえ、あえてする村人はほとんどいない。狩人や罠猟師、採集者はもっと奥まで入るが、彼らでさえ森に踏み込むのはせいぜい一日か二日の距離である。
印象
常に
- 上へ上へ上へと伸びる巨大な幹。家よりも太いものもある
- 樹冠の隙間から垣間見える淡い空
- 風にしなり、きしみ、ざわめく木々
- 遠くでかさかさと走り回る音
- 自分がちっぽけで、何か古く広大なものに呑み込まれていくような感覚
春
- 泥と腐った落ち葉に滑る足
- 雪解け水や雨や霧のしたたる、ぽた、ぽた、ぽたという音
- 淡い蕾と早咲きの花。青、黄、紫
- 希望に満ちて膨らむ鳥のさえずり
地形は起伏が多く険しく、小さな流れが縫うように走り、池が点在している。木々は落葉樹と常緑樹が入り混じっている。
木々がぎっしりと生え、濃い藪に囲まれてほとんど歩けないような場所もある。別の場所では巨大な老木が支配し、その間の空間はまばらで開けている。
夏
- 圧倒されるほど鮮やかな緑
- 虫の羽音のうなり、鳥のさえずり
- 息苦しいほどの暑さと湿気
秋
- 赤と金に燃え上がる世界
- 足もとで針葉と落ち葉がさくさくと鳴る
- 低い太陽が落とすくっきりとした長い影
- 冷たく湿った空気の鋭い匂い
冬
- 霜の覆い、死んだような静けさ
- 目を見張るほど白い雪の吹きだまり
- 骨ばった指のような木々
- 思いがけないアトリのさえずりと羽音
盟約
何世代にもわたり、ストーントップの人々は森の民(the Forest Folk、150ページ)との約束を守ってきた。大森林で生きた木を決して切り倒さない、という約束だ。村人たちは倒木を集めるが、材木はよそから得る。
- 長老たちによれば、最後に誰かが盟約を破ったのはいつか? その者に何が起きたか?
- 森の民が姿を消したらしいことから、木の伐採を始めようと押し進めているのは誰か?
誰かが生きた木を切り倒したら何が起きるか? それはあなたが決めることだ。もしかすると……
- その者は森の怒り(315ページ)を被る。
- 木の根に囚われていた悪しき精霊を解き放ってしまう危険がある。
- 木々には死んだ森の民の霊が宿っており、たった今スペクター(79ページ)を生み出してしまった。あるいは
- 何も起きない――森の民が戻ってこない限りは。
問い
- あなたの家族で、かつて森に通っていたのは誰か? その者はどうして怖気づいてしまったのか?
- 森の奥で見たもので、あなたがまだ誰にも話したことのないものは何か?
- あなたは森で誰を失ったか? どのようにして?
- 森について聞いたすべての話のうち、あなたが最も恐ろしいと思うのはどれか?
場所
- 黄金の樫(186ページ)
- 大顎(281ページ)
- 赤き木立(314ページ)
- 小川(396ページ)
- ヴォル・スヴェテリク(468ページ)
フック
- 村人の一人が、理由もわからぬまま森へふらりと入っていく
- 何か新たな危険から間一髪で逃れた狩人が、よろめきながら帰ってくる
- 南方の学者がストーントップに到着し、大森林への案内人を求める
- PCたちが気にかけている狩人や罠猟師が、家に戻ってこない
- 罠猟師たちが奇妙な獲物を捕らえている。病んでいて、変異していて、どこかおかしい
集落の改良
大森林の材木
以下のすべてが必要::
すべての条件に印をつけたら、命運を1増やし、資源リストに「大森林の材木」を加える。
以後、集落は改良やその他の事業のための材木をすぐに手に入れられ、毎年冬に消費する余剰が1少なくなる。
地形
1つ選ぶか2つ組み合わせるか、誰かに運命のダイス()を振ってもらう。
| 1 | 池、湿地、湖 |
|---|---|
| 2 | 小川、渓流、川 |
| 3 | 岩の露頭、洞窟 |
| 4-5 | 空き地、草原、まばらな木々 |
| 6-7 | 密な茂み |
| 8-9 | 一種類の木が広がる一帯 |
| 10 | イバラ、トゲ、イラクサ |
| 11 | 斜面、丘、尾根、渓谷 |
| 12 | 一本だけ立つ、目立つ木 |
好みで、規模/広がり/強さのためにを振ってもよい。
発見
これらのいずれについても、1つ選ぶか、誰かに運命のダイスを振ってもらう。
| 1 | 地形の変化(前ページ)、そしてもう一度振る |
|---|---|
| 2 | 脅威や危険についての手がかりを得る機会(例:数や居場所を示す足跡など) |
| 3 | 獲物(下記参照) |
| 4 | 有用・貴重な植物(458ページ) |
| 5 | クリンウィン(58ページ)、フェイ(94ページ)、あるいは野の精霊(356ページ)。好奇心を示すか無関心 |
| 6 | 注目すべき場所(次の列) |
| 1-3 | ほぼ無害だが逃げやすい: 鹿、鳥、兎など |
|---|---|
| 4-5 | 大きく、怒らせると危険:猪(204ページ)、ヴィーゼント(209ページ)、タル・ゲルドウィル(209ページ)など |
| 6 | 命に関わり、たやすく怒り出す:洞窟熊(205ページ)、ケイルマウル(205ページ)、ラゼルバエズ(209ページ)など |
| 1 | 下なるもの(412ページ)やフォモライ(136ページ)に汚染された場所 |
|---|---|
| 2 | 死と不死なるものに取り憑かれた場所(68ページ) |
| 3 | 森の民(150ページ)の痕跡が残る場所 |
| 4 | 野の精霊(356ページ)にとって神聖な場所 |
| 5 | フェイの領域(102ページ)や道標石(478ページ) |
| 6 | 緑の君(210ページ)の遺跡やアーティファクト |
そこに少なくとも10年あるものなら、おそらく森の民の刻印(152ページ)が刻まれている。
危険
危害
- 道に迷うこと
- 危険な地形(崩れやすい足場、土砂崩れ、陥没穴、倒木など)
- 群れ(蜂、スズメバチ、ブヨ、蝙蝠など)
- 登らねばならない高い木と、それを登る理由
怪物
- クリンウィン(58ページ)
- フェイ(94ページ)
- 野の精霊(356ページ)
- キメラやその他の緑の君の名残(210ページ)
- フォモライ(136ページ)の僕たち
- グライグ・ウェン(78ページ)のような、森で死んだ者の亡霊(76ページ)や甦りし者(80ページ)
- ドゥールの木の木立と、そこに棲む精霊たち(73ページ)
- 蒼ざめた狩人とその猟犬たち(292ページ)
- 目覚めたならば、クロンビル(62ページ)
- 森に棲む数多くの獣のうちの一頭
猪
HP 10; アーマー 0
ダメージ 牙で突く (至近、凄惨、貫通1)
本能:縄張りを守る
- 何度も何度も、執拗に獲物へ突進する
- ほとんど何でも食べる
- 痛みや傷を意に介さない
屠殺鳥
HP 1;アーマー 1(微小)
ダメージ つつく (至近、凄惨、貫通2)
本能:血まみれの、血まみれの肉を貪る
- しがみついて突く、突く、突く
- 群れの餌を奪おうとする者を追い払う
- 何マイルも離れた血を嗅ぎつける
キツツキほどの大きさで、黒とワインレッドの羽を持ち、小さな群れ(羽)でひらひらと飛び回る。その笑い声を聞けば血も凍る。だが心配はいらない。すぐにまた血を流させてくれる。
興味深いこと:屠殺鳥は何マイルも離れた新鮮な血を嗅ぎつけ、狩人の仕留めた獲物に舞い降りて貪ることがある。
役立つこと:彼らは同族の血を嗅ぎ分けて避ける。屠殺鳥の血を塗りつければ、すばらしい虫よけならぬ鳥よけになる。
洞窟熊
HP 16;アーマー 1(毛皮、皮)
ダメージ 爪、噛みつき、締めつけ (至近、近接、強打、凄惨、貫通1)
本能:腹を満たす、子を守る
- 引き裂き、打ちのめし、押し潰す
- 驚くほど素早く優雅に動く
- 食べ物や厄介事を嗅ぎつける
銀褐色の巨大な獣で、掘り出したり捕まえたりできるものは何でも食べる。冬の大半は冬眠し、太ろうとする秋にはとりわけ大胆で気が荒くなる。とはいえ、冬でも目を覚まして餌を探すことがあると知られている。
大きな洞窟をねぐらにし、たいていはつがいとその子どもがいる。外をうろついているとき、雄はたいてい単独で、雌は単独か子連れでいる。
ふつうは人に対して攻撃的ではない――不意を突かれたり、ひどく腹を空かせていたり、子を守っていたりしない限りは。そのときは? 気をつけろ。
ケイルマウル
HP 16; アーマー 0
ダメージ 蹄 (近接)または枝角 (間合い、強打)
特殊能力 畏怖を呼び起こす枝角
本能:いかなる無礼も許さない
- 障害物や敵を放り投げる
- ひるむことなくダメージに耐える
- 力を見せつける
威厳に満ち、誇り高い。その枝角はあまりに大きく、森の中をこれほど巧みに動けることが信じられないほどだ。彼らは鹿の王族である。これを追えるのは蒼ざめた狩人だけであり、あえて忍び寄ろうとする定命の者はたちまち立場を逆転させられるという。
問い
• 言い伝えでは、ケイルマウルの枝角にはどんな特別な力があるとされているか?
• 蒼ざめた狩人の許しなくケイルマウルを殺した者には、どんな恐ろしい運命が降りかかると言われているか?
クーガー
HP 12、 アーマー 0
ダメージ 噛みつき (至近、掴み)
特殊能力 鋭い夜目と嗅覚
本能:獲物の不意を突く
- 音もなく、見られることなく位置につく
- 獲物に飛びかかり、引き倒す(強打)
- 噛みついて爪で引き裂く(凄惨)
ふつうは人を狩らない。だが獲物が乏しいときや、どこかの愚か者が怒らせたときには、人の血の味を覚えてしまうことがある。それでもたいていは集団には手を出さず、誰かが遅れたりはぐれたりするのを待つ。たいていは。
クウィサルフ
HP 10; アーマー 0
ダメージ 毒の噛みつき (近接)
本能:今いる場所を守る
- 獲物に飛びかかる機を辛抱強く待つ
- 脅威に向かって威嚇するようにシューッと鳴く
- 素早く噛みつき、すぐにまた襲いかかる構えをとる
名高き「樹上のマムシ」。森で最も致命的な蛇で、体長は最大6フィート、毒をしたたらせている。暖かい季節には樹冠や日の当たる空き地で狩りをし、日光浴をする。寒い季節にはうろや丸太の下に隠れ、冬には休眠状態に入る。人を狩りはしないが、恐れもしない。
クウィサルフに噛まれたとき、ダメージを受けるのに加えて衰えに印をつける。
毒が治療されるまで、HPを回復できず、さらなるダメージや衰えの危険にさらされる。
カンザライグ
HP 20;アーマー 2(鱗)
ダメージ 3インチの長さの歯 (近接、間合い、掴み、凄惨、貫通3、有利)
本能:縄張りを支配する
- 咆哮して棘を広げ、勇敢な戦士さえ怖気づかせる
- 手足をきれいに噛みちぎる
- 原初の激怒に我を忘れる
強大なる「怒り竜」。背丈は10フィート近く、鼻先から尾の先までは20フィート。顎には刃物がずらりと並ぶ。目の周りを血のように赤い模様が囲む。羽毛の生えた棘のひだが首から生え、背中に沿って走っている。大森林全体でもうろついているのはせいぜい半ダースほどで、ストーントップ近くでは何世代も目撃されていない(トルに感謝を)。
興味深いこと:主に大型の獲物(ヴィーゼント、タル・ゲルドウィルなど)を狩る。
人を襲うことはあるが、狩ることはめったにない。
役立つこと:彼らは人間を競争相手とみなし、優位を示すために人を襲う。ふさわしい捧げ物や服従の態度を示せば、そこから一目散に逃げ出せるくらいには落ち着かせられるかもしれない。
羽毛竜
HP 6;アーマー 1(羽毛、鱗)
ダメージ 骨のとさか (近接、強打)、鉤爪と歯 (至近、凄惨、貫通1)
特殊能力 飛べない
本能:油断した獲物に飛びかかる
- 藪から飛び出す
- 獲物を地面に叩きつけ、気絶させる
- 倒れた獲物を取り囲み、引き裂く
大人の男よりも大きく、両足にこれほど長い鉤爪を持ち、頭には下生えを突き破って進むためのあのとさかがある。一行を何日も追い続け、彼らが油断するか誰かが遅れるのを待つことがある。
そして? ガツン。
その羽根は商人たちに大いに求められている。3~4頭の竜の群れから、竜の羽根ひと束◇(壊れやすい、価値3)を採ることができる。
ギルグリッドの蔓
ダメージ 絞めつける蔓 (至近、掴み)
本能:獲物を誘い込む
- 美しさで感覚を虜にする
- 陶然とさせる香りで心を眠らせる
- 気づかれぬようゆっくりと絡みつき、しっかりと捕らえる
木立や空き地をまるごと覆う、ビロードのような濃い緑の太い蔓。虹色に輝く青や桃色や黄色の花が点々と咲いている。それを見ると頭がくらくらし、もっと近づきたくなる。花は何より甘い香りを放ち、あらゆる憂いを消し去る。だが用心深い者なら、垂れ下がる蔓の奇妙な膨らみや、草の絨毯の下の白い骨に気づくかもしれない。
興味深いこと:ギルグリッドの花は薬草師や薬屋に珍重されるが、栽培はほぼ不可能である。
役立つこと:麝香を染み込ませたハンカチで、陶酔の効果を打ち消せる。
ハグル
HP 16;アーマー 1(脂肪の厚い皮)
ダメージ 肉厚の手 (至近、近接、掴み、強打)または木の幹 (間合い、範囲、粗雑、強打)または投げつける重い物 (投擲、強打)
本能:取り憑かれたように周囲の環境を形づくる
- 邪視で誰かを睨みつけ、恐怖で圧倒する
- 重さがないかのように地面から物を引き抜く
- 厳密な基準に従って、執拗に物を積み上げる
- 物事がきちんとしていないと癇癪を起こす
たるんだ肉と、憎しみに満ちた膨れ上がった一つ目を持つ、いびつな野獣。その目に睨まれれば足がすくんで動けなくなる。彼らは落ちた枝を集めて日々を過ごし、腐った丸太でできた住処に加えるのにちょうどよい一本を探している。それ以外の枝は、きちんと、うやうやしく積み上げる。もしかすると彼らはかつて緑の君の僕であり、建てるために生み出され、長い時を経た今もなお建て続けているのかもしれない。
ネイラッド
HP 6;アーマー 2(甲殻)
ダメージ 毒の噛みつき (至近)
特殊能力 蜘蛛の巣、驚異的な跳躍
本能:獲物を捕らえ、ゆっくりと喰らう
- 獲物に跳びかかり、打ち倒す
- 麻痺毒を注入する
- 無力な獲物を樹冠へ引きずり上げ、繭にくるむ
ありがたいことに、この猟犬ほどの大きさの蜘蛛たちは今のところ森の狩人や罠猟師を避けている。町の近くにやって来たことももちろんない。だが間違いなく、奴らはあそこにいて、数を増やしている。
興味深いこと:ネイラッドの毒は獲物を殺すのではなく麻痺させる。
役立つこと:損なわれていない死骸から毒を採取できる(使用、危険、装填、価値1)。刃にネイラッドの毒を塗るとき、その刃は追加で+ダメージを与え、傷ついた部位を麻痺させる。
ラゼルバエズ
HP 20;アーマー 4(皮、不自然な強靭さ)
ダメージ 牙で突く (至近、近接、強打、凄惨、貫通3)
特殊能力 鉄の皮、常に飢えている、たやすく怒り出す、火を恐れる
本能:恨みを抱き続ける
- 鎧も武器も肉も、何でも引き裂く
- ほとんど何でも食べる
- 死にかけていても、決して退かず放さない
- 致命傷からさえ、時間をかけて回復する
- 以下が必要:
猪が十分に長く生き、幾度も九死に一生を得て、来る年も来る年もフェロの木の根と木の実を食べ続けると、やがてラゼルバエズとなる。
馬ほどの大きさで、短槍のような牙を持ち、その皮は傷跡が縦横に走り、折れた刃が逆立つように刺さっている。
アーマー適用前で2以下のダメージをラゼルバエズに与えたとき、あなたの武器はその皮に当たって欠けるか砕ける。
ラゼルバエズの皮(動かせない、価値2)は、良質な鋼の刃(貫通2、価値2)を持つ腕の立つ狩人なら剥ぎ取れる。それから着のラゼルバエズの◇胸甲(アーマー2、価値3)に仕立てることができる。そのためには
タル・ゲルドウィル
HP 14;アーマー 2(羽毛、鱗)
ダメージ 踏みつけ、蹴り (近接、強打)、尾の薙ぎ払い (間合い、範囲、強打)
特殊能力 極端に長い首
本能:苛立つ
- 大声で吼える
- 障害物を打ち倒す、あるいは突き破る
- とても、とても高いところまで届く
森の民はときおり「背高の歩き手」の話をした。木のような首と小山のような体を持ち、蔓や葉のように見える羽毛をまとった竜である。
彼らは森の奥深くをさまよい、のんきに樹冠の葉を噛みながら、互いに物悲しい歌を歌い交わしているという。
ヴィーゼント
HP 10; アーマー 0
ダメージ 頭突き、角で突く、踏みつけ (至近、近接、強打)
本能:群れを守る
- 脅威と子どもの間に身を置く
- 暴走する(範囲、強打、凄惨)
- 立ち止まった状態からでも、驚くほどの高さと距離を跳ぶ
森のバイソンは最大20頭ほどの群れで移動するが、ふつう戦うのは雄だけである。とはいえ追い詰められれば、その巨体と力ゆえに雌でさえ危険になりうる。
狼
HP 6;アーマー 0
ダメージ 噛みつき (至近、掴み)
- 何マイルも獲物を追い続ける
- 取り囲み、側面を突き、追い立てる
- 食らいついて、ついには骨を噛み砕く
特殊能力 鋭い嗅覚 本能:最も弱い獲物を仕留める