野の精霊
物質の世界——卑しき物質と肉からなるこの定命の領域——は、ひとつの現実にすぎない。
もうひとつ、隠された現実がある。より真なる現実と言ってもよい。そこに精霊が住まう。
精霊界には数多の存在が満ちており、とりわけ自然界のものが多い。
獣の一頭一頭、木の一本一本、一陣の風や揺らめく炎——そのすべてに精霊が宿る。土にも、岩にも、山にも、流れにも。
そうした精霊の大半は物静かで、眠っていたり、かろうじて意識があるだけだったり、人の心には到底窺い知れぬほど異質な尺度で動いていたりする。
それでも、彼らと言葉を交わし、動くよう焚きつけることのできる定命の者もいる。そして時には、眠れる者たちが自ら身じろぎし、呟き、伸びをすることもある。
最も活発な精霊は、物理的な物に繋ぎ留められたもの、あるいは獣やその他の「生きて動く」もの——生命と活力に満ちたもの——と結びついたものだ。定命の者が最もよく出会うのはこうした精霊である。
テーマ
1つ選ぶか出目で決める。あるいは2つ決めて組み合わせる。
| 1 | 木々/草木/植物/育つもの |
|---|---|
| 2 | 獣/害獣/動物 |
| 3 | 大気/風/天候/炎 |
| 4 | 春/誕生/豊穣/性/治癒 |
| 5 | 夏/暑さ/成長/活力 |
| 6 | 秋/収穫/糧/豊かさ |
| 7 | 冬/寒さ/飢え/眠り/死 |
| 8 | 野蛮/狩り/支配 |
| 9 | 養育/庇護/恵み |
| 10 | 大地/土/石/地形 |
| 11 | 荒廃/腐朽/再生/ 破壊 |
| 12 | 水/小川/池/湖(下なるもの(the Things Below、412ページ)に堕落させられているかもしれない) |
導入
- 村人(あるいは来訪者)が強大な元素の精霊に呪われた。その呪いは他の者をも危険にさらすものかもしれない。
- ある子どもが声を聞き、精霊を見る。恐怖にすくんでいるのかもしれないし、向こう見ずにも精霊につまらない頼みごとをしているのかもしれない。
- PCたちの求めるものが、ある聖地で見つかる。そこは強力で友好的でない精霊が住まうことで知られている。
- 誰かが知らずに精霊の係留を村に持ち込み、それが大混乱を引き起こし始める。
- あるPCが、特定の精霊が重大な秘密——自分がどうしても知りたいこと——を知っていると知る。
以下のことは野の精霊だけでなく、亡霊(76ページ)、ドゥールの精霊(83ページ)、一部の原初の力(298ページ)、下なるもの(412ページ)、そして小さな神々(182ページ)にも当てはまる。
顕現
精霊は物理的な形を持たず、思念と象徴の領域に存在する。定命の領域をかすかに知覚し、影響を及ぼすことはできるが、それに直接働きかけるには、顕現するか物理的な形に憑依しなければならない。
精霊の顕現の仕方はそれぞれ異なる。粗い物質から体をこしらえるものもいる。冷気、影、月光など、形なきものとして現れるものもいる。生き物に「乗る」ことしかできないものもいる。かつて生きていたものや、精霊を宿すために特に用意された器を動かせるものもいる。ごく稀に、純粋な精霊の素材で体を顕現させられるものもいる。
精霊は象徴として筋の通った形で顕現し、あるいは憑依する。火の精霊は水には憑依しない。炎として顕現するか、火の粉の雲を動かすか、血の気の多い若者に憑依するだろう。
係留
一部の精霊は物理的な世界の何かに縛られている。その係留は自然に生じることもあれば(ブレナウエドとその木のように)、選択や互いの利益によることもあり(定命の者が精霊に供物を置いていく祭壇のように)、策略や力ずく、強制によることもある。
係留は精霊を繋ぎ留め、力を与え、物理的な世界とのより強い繋がりをもたらす。傷ついたり弱ったりした精霊は、係留へと退いて回復することができる。
精霊について
だが係留は恵みであるだけでなく、弱点でもある。係留を傷つければ精霊が傷つく。係留を破壊すれば精霊も滅びる——少なくとも弱まり、衰え、大きく変質する。
係留の中には、精霊を繋ぎ留めるだけでなく、縛りつけ、閉じ込めるものもある。
そのように縛られた精霊は、係留のそばを離れられない。最も強力な束縛は精霊を封じ込め、その知覚と世界に影響を及ぼす力を大きく制限する。だが完璧な束縛などなく、そのように縛られた精霊は、他者を誘惑したり騙したりして自らを解き放たせようとするかもしれない。
精霊と戦う
精霊と戦えるのは、それが顕現しているときだけであり、その場合でも傷つけるのは難しいことがある。顕現した姿はしばしばHPが多く、特定の素材や攻撃にしか弱くないこともある。
顕現した姿を傷つけられたとしても、精霊そのものを本当に傷つけているわけではない。
0HPまで減らせば顕現は終わる。これは精霊を弱らせ、(係留があれば)係留へと退かせる。だが本当に傷つけたことにはならない。
精霊を本当に傷つけるには、強力な魔法を用いるか、係留を損なうか破壊するか、精霊界で直接戦わねばならない。こうした方法で0HPまで減らされた精霊は本当に滅びる——少なくとも、人の一生を何度も重ねるあいだ問題にならぬほど徹底的に衰える。
精霊の「顕現」HPと「真の」HPを別々に記録してもよい。本当に傷つけうる何かでPCが顕現した精霊を傷つけたなら、両方のHPを減らそう。
交感
知識を求めたり助けを請うたりするために、精霊と交感したいと望むこともあるだろう。
とりわけ祝福されし者は、活発な精霊を感じ取り、言葉を交わし、眠れる精霊をも無理やり顕現させて話を聞かせることができる。似たような力を持つNPCや怪物もいる。
だが大半の人々は、周りの精霊に気づいていない。野の精霊は個々の人間をおおむね無視する。大半の定命の者にとって精霊と交感する最善の方法は、聖地に(慎重に、敬意をもって)足を踏み入れ、精霊の注意を引く供物を捧げることだ。わざと精霊を挑発して顕現させることもできるが、それが無事に終わることはまずない。
精霊をその領域に訪ねることもできる。それには意識を精霊界へ移す必要があり、そのためには次のようなものが要るかもしれない……
- 瞑想
- 薬物や酒の摂取
- 消耗や欠乏
- 打楽器、音楽、踊り
- 案内人や師、そして/または
- 魔法の品や呪文
定命の者の意識が精霊界に入ったなら、目当ての精霊を見つけ、その注意を引き、助けるよう説き伏せねばならない。どれも容易ではない。どれも安全ではない。PCがそのような旅を試みるなら、精霊界を抜ける進路を定める(Chart a Course)を彼らと行おう。条件や試練としては次のようなものがよい……
- 知識ある案内人か詳しい指示が必要
- 道に迷うおそれがある
- 道のりは過酷で、消耗するおそれがある、そして/または
- スペクター(79ページ)、レイス(79ページ)、その他の亡霊(76ページ)、ドゥールの精霊(83ページ)、
根源なるもの(312ページ)、虚空禍(313ページ)、下なるものに堕落させられた精霊(432ページ)、あるいは縄張り意識が強い、凶暴な、または強大で無頓着なだけの元素の精霊に気をつけねばならない。
探し求める精霊によっては、精霊界の危険な一帯を乗り越え/くぐり抜け/ 渡らねばならなかったり、特定の精霊の注意を引くおそれがあったりするかもしれない。たとえば黄金の樫(the Golden Oak、186ページ)の精霊を探し求めたなら、こう告げてもよい……
- 渡りの守り手の注意を引くおそれがある、そして/または
- 最後の扉(the Last Door)と死者の領域に接する、秘密の渡りそのものをくぐり抜けねばならない。
元素の精霊
こうした精霊はたいてい自分のことをしているだけで、定命の者が怒らせたり助けを求めて訪ねてきたりしない限り、人間にはほとんど関心を持たない。元素の精霊は次のことができる。
- 知っていることを、自らの視点から明かす
- 他の精霊に噂を広める
- 自らの元素に結びついた祝福か呪いを授ける
- 自らの領分に属するものを動かし、移し、導く 元素の精霊はめったに顕現しない。顕現するときは、たいてい元素そのものに憑依するか動かすか、何らかの形で自らの元素を映した幽霊めいた姿で現れる。怪物であるよりもNPCであることのほうが多い。
以下は例である。自由に改変し、膨らませてほしい。洞窟の精霊をこれとは違うふうに思い描くかもしれない。装飾された石灰岩の洞窟と洞窟熊の巣穴とでは、タグも本能も備考も違うかもしれない。
あるいは、この洞窟の精霊は他の洞窟の精霊とは違うのかもしれない。(知っていそうな)キャラクターに、ある種の精霊はふつうどんなものかを尋ね、その答えを使うことも考えよう。
獣の守り手
本能 守るものたちが栄え、繁栄するのを見届けること
備考 獣の種類ごとに別々の精霊が見守っている。
洞窟の精霊
本能 秘密を固く守ること
- 備考 中に何があるかほのめかす。光を嫌う。
冷気の精霊
本能 物事を遅らせ、保存すること
備考 囁くような声。温もりや陽気さを不快に思う。
豊穣の精霊
本能 成長を促すこと
備考 くすくす笑い、触れたがる。上品ぶり、抑制、自制に苛立つ。
火の精霊
本能 焼き尽くすこと
備考 嬉々として高笑いする。水と、覆いかぶされることを恐れる。いつも腹を空かせている。
倒木の精霊
本能 別に、気にしないこと
備考 ふわぁ、まあいいよ。本気の圧力がかかると崩れてしまう。
草地/草原/草の精霊
本能 仲間内で噂話をすること
備考 すぐ照れる十代の若者のよう。「しーっ、言っちゃだめ!」
霧/靄の精霊
本能 馴れ馴れしくなり、境界をぼかすこと
- 備考 ひそやかで滴るような声。上の空。べたべた触れたがる。
泥の精霊
本能 物事をめちゃくちゃにすること
備考 あなたがなぜ怒ったり苛立ったりしているのか、本気でわかっていない。
泥炭/湿地/沼の精霊
本能 取れるものは何でも取ること
備考 蛙のような低い声。「唇」を舐め、根拠のない言いがかりをつける。
池の精霊
本能 関わらずにいること
備考 しょっちゅうため息をつく。挑発されない限り相手を無視する。
雨の精霊
本能 与えること、ただしすぐ機嫌を損ねること
備考 ちっちっと舌を鳴らす。必要とされ、感謝されたがる。遠回しに攻撃的。
岩/石/巨岩/丘の精霊
本能 動じずにいること
備考 とてもゆっくり話す。友好的。急ぐことがない。「まあ落ち着けよ」
若木の精霊
本能 育つために必要なものを求めること
- 備考 かまってほしがり、大きな約束をする。
雪の精霊
本能 物事を覆い隠すこと
- 備考 お上品でお堅い。いつも核心を避けて話す。
嵐の精霊
本能 前に立つ者を誰であれ試すこと
備考 大きく轟く声。激しいが上の空で、行くべき場所がある。
小川/せせらぎの精霊
本能 驚きをもたらし、洗い流すこと
- 備考 しゃべるのも、そわそわするのもめったにやめない。同じことを繰り返す。
小道の精霊
本能 明かすこと
備考 落ち着かない、神経質な声。助けた相手に注意を引き寄せてしまう
木の精霊
本能 時間をかけること
備考 ゆっくり話す。傷も恨みも親切も忘れない。
風の精霊
本能 気を散らすこと
備考 吠え、呻き、囁く。あらゆる制限や束縛を嫌う。
聖地
野の精霊が係留されている場所、あるいは活発になりがちな場所である。地域に応じて地形を選ぶか出目で決め、テーマ(357ページ)でそこにいる精霊の性質を決め、目印、そして精霊の活動と気質を決めよう。精霊の相対的な力を決めるために運命のダイスを振ることも考えよう。
| 1 | はっきりとは言えないが、見られている気配がする |
|---|---|
| 2-4 | 精霊のテーマと強く響き合う場所 |
| 5-6 | 特に大きい/美しい/古いなど、目を見張る自然の地形 |
| 7-8 | 珍しい地形。おそらく自然のものだが奇妙か場違い |
| 9 | 偶像か祭壇。古く、崩れかけている/埋もれている/水没している |
| 10 | 偶像か祭壇。土地の者が作ったもの |
| 11-12 | で2回振り、組み合わせる |
| 1 | 不在、霧散している、大きく弱っている |
|---|---|
| 2 | 囚われている。おそらく解放を求めている |
| 3-4 | 眠っている。何かを待っている |
| 5-6 | 断続的。しばしば眠っているか不在 |
| 7-9 | 目覚めて気づいているが、顕現しそうにない |
| 10-12 | 目覚めて気づいており、自在に顕現する |
| 1-2 | 危険。下なるもの(412ページ)に堕落させられているかもしれない |
|---|---|
| 3-4 | 執念深い、不機嫌、守りが固い、侵入に怒る |
| 5-6 | 哀れっぽい、何かを必要としている、不当に扱われた、要求がましい |
| 7-8 | よそよそしい、内気、そっけない、自分の関心事がある |
| 9-10 | 好奇心旺盛、遊び好き、いたずら好き、友好的 |
| 11-12 | 満ち足りた、感じのよい、協力的、慈悲深い |
PCたちは段丘地帯(the Steplands)にいて三魔女会の湖(Three Coven Lake)へ向かっており、ちょうど丘の民(Hillfolk)と揉めたところだ。逃げおおせたが、それは丘の民が、PCたちの隠れた洞窟の手前で引き返したからにすぎない。まるで入るのを恐れているかのように。ここは聖地だと思う。テーマで3(大気/風/天候/炎)、目印で4(テーマと響き合う場所)を出す。永遠の炎のひとつを思い描く。メタンの溜まりが漏れ出して永遠に燃え続けるやつだ。活動は10(目覚めて気づいており、自在に顕現する)、気質は12(満ち足りた、感じのよい、協力的、慈悲深い)。丘の民の反応を思えば奇妙だ。
つまり、地面の裂け目から湧き出す、源の見えない炎に照らされた洞窟だ。その炎には、造り手(the Makers)の時代から燃え続ける、古く強大でおしゃべりな精霊が宿っている。精霊は、丘の民の祖先が下なるものを呼び出して石の君(the Stone Lords)を倒すのに加担したことで彼らを責めており、だから彼らに敵意を抱いているのだ。祝福されし者とその仲間たちには大いに力を貸してくれるだろう!
アーティファクト
編まれた革紐
長さ3フィート、一方の端がほつれ、剥がれかけた……何かでかさぶたのようになっている。編み目には赤木の玉が個絡められている。玉の一つ一つに何らかの害が込められている。傷(ダメージ、凄惨、アーマー無視)、病、毒、妄想。この紐全体が荒廃の精霊を縛っている。
編み目をほどき、赤木の玉を1つ地面に落としたとき、精霊は温かく湿った風として顕現する。その場にいる誰かの名を挙げよ。精霊は玉に蓄えられていた害をその者に与える。その場にいる誰かの名を挙げなければ、精霊は無作為に誰かを選ぶ(あなた自身かもしれない)。
固く編まれた網
丘の民の妖術師か魔女が平原(the Flats)の草で編んだもの。何百もの小さな根の精霊がその糸に係留されている。
精霊に網を投げかけたとき、その精霊は絡め取られる——たとえその姿が形なきものであったり、網をすり抜けて流れたりできるものであっても。網が無傷である限り、精霊は自力では逃れられない。火の精霊には使わないこと——焼き切られてしまう。
毛皮を張った寝袋
この寝袋は森の民(Forest Folk)のビーズ細工で飾られ、最も柔らかい兎の毛皮が張られている。静かで心安らぐ、慈しみ守る精霊が係留されている。
毛皮を張った寝袋で野営するとき、の(追加の)HPを回復し、次のロールに有利を得る。
石の杯
大男の拳ほどもある石灰岩の塊で、一方の端が滑らかに切り落とされ、中がくり抜かれている。内壁からゆっくりと水が染み出し、半時間ほどで杯を満たす。水は硬く、ミネラルに富むが飲むことはでき、そしてほんの少し呪われている。
この杯が生んだ水を飲んだとき、次に眠るとき悪夢を見る——窒息の夢、果てしなく続く濡れた洞穴の夢、光なき深みで身じろぎする巨大で無関心なものたちの夢。を振る。 1なら、叫びながら目覚め、その晩は休息を得られない。2〜6なら、夢はただ不穏なだけだ。
ひび割れた大腿骨
この脚の骨はいつも冷たく、霧氷に覆われている。脚を折って凍え死んだ魔女の骨だ。宿っているのは亡霊ではなく、冬と寒さの強大な精霊である。
初めてこの骨を握ったとき、+CONでロールする。10+なら、精霊はあなたを主と認め、あなたはこの骨を振るえる。7〜9なら、1つ選ぶ。
- 骨を取り落とす。二度と振るうことはできない
- 精霊に熱を吸い取られるのに耐える——ダメージ(アーマー無視)を受け、衰弱をマークする——が、その後精霊を支配し、骨を振るえるようになる。
6-なら、精霊に熱を吸い取られ——ダメージ(アーマー無視)を受け、衰弱をマークする——二度とこの骨を振るうことはできない。
この骨を武器として振るう(至近、粗雑、魔法、アーマー無視)とき、通常のダメージの代わりにダメージを与え、敵から温もりを吸い取る。
花の冠
生きた蔓で編まれた冠で、色とりどりの美しい花を咲かせている。この冠をかぶった女性は、周りのあらゆるものの豊穣と、育つものたちの囁く精霊に深く通じるようになる。また、春の儀式のことも知るようになる。
女性がこの冠をかぶって春の儀式を執り行った——樫の木の周りで踊り、精霊に供物を捧げ、満月の光のもとで恋人と結ばれた——なら、その女性の集落は夏と秋の両方で、余剰を生み出すロールに有利を得る。また、冠をかぶった女性が望むなら、いかなる障害があろうとも子を宿し、健やかな子を産む。
赤木の二股の枝
長さ2フィートほどの頑丈な枝で、樹皮は剥がされ、細かな木喰い虫の跡があまりに規則正しすぎる模様を描いている。股の両先に片手ずつ添えてそっと持つと、特定の方向へ優しく引っ張られるのを感じる。
赤木の枝で探り当てをするとき、枝は野の精霊にとって最も近い聖地へとあなたを導く。慣れれば、距離や、そこに住まう精霊の気質までも見積もれるようになる。
琥珀の塊
拳二つほどの大きさで、中心に血を吸う虫の塊が浮かんでいる。虫と荒廃と病の野心的な精霊が係留されている。脅威として扱い(種類:魔法の存在、本能 崇拝を育むこと)、次のムーブを持つ。 • 琥珀の上に注ぐ血の生贄を求める • 誰かを病、害虫、毒から守る • 敵を病か害虫、あるいはその両方で蝕む
小アルカナム
1つ選ぶか、誰かに振ってもらう。
| 1 | 森の中の小道(516ページ) |
|---|---|
| 2 | 豪華な刺繍の外套(522ページ) |
| 3 | ビーズ飾りの鞄(522ページ) |
| 4 | ひびの入った笛(523ページ) |
| 5 | 狼の毛皮(523ページ) |
| 6 | 虹色の苔の一片(521ページ) |
大アルカナム
これらは野の精霊と結びつけてもよい。
- 赤木の像(570ページ)
- 捻じれた槍(542ページ)
- ヴィーゼント魔女の盾(554ページ)
ブレナウエド
背高の淑女、種の娘たち、ゆるやかな姉妹——いずれもブレナウエド(Brennauwed)に与えられた呼び名である。強大な木の精霊であり、彼女たちの言葉を信じるなら、ダヌ(Danu、64ページ)その人の眷属だという。それぞれが一本の木に係留されている。
若いブレナウエドは歩き回れるが、年を経たブレナウエドほど、自らの木に縛られている。
グラスブレン
HP 19;アーマー 2(樹皮、急所がない)
ダメージ 引き裂く指 (至近、不利)
特殊能力 自らの木に係留されている
本能 伸び、育ち、生を味わうこと
- 若木から若木へ自在に渡り歩く
- 誰か、あるいは何か面白いものを覗き見る
- 動く木でできた美しい姿を顕現させる(刺突では傷つかず、火に弱い)
- 森とその生き物に助けを求める
- 大森林(the Great Wood)じゅうに噂を広める グラスブレンのために行動すること」になる。グラスブレンは従者となる(代価:驚きと興奮。最初は忠誠2を持つ)。
ブレナウエドの中で最も若く、グラスブレンの木は若木とほとんど変わらない。世界は驚きと生命に満ちており、彼女たちはそのすべてを見たいと願っている。
時おり、見目よい定命の者がグラスブレンの目に留まることがある。その者が優しく、好奇心に富み、生命に満ちていると分かれば、グラスブレンは姿を現し、はにかみながら友情——あるいはそれ以上——を求めるかもしれない。
グラスブレンに心や忠誠を捧げたとき、あなたの本能は「献身:
グラスブレンと過ごさずに季節がひとつ過ぎた——彼女の木のそばで二人きりで——とき、彼女は忠誠をすべて失い、あなたは消沈をマークする。彼女と時を過ごさない限り、この衰えを回復することはできない。
グラスブレンと時を過ごした——彼女の木のそばで二人きりで——とき、+CHAでロールする。7+なら、衰えをすべて回復し、GMに大森林やそこで見つかるものについての秘密をひとつ明かしてもらう。ただし7〜9なら、さらに1つ選ぶ。
• 二人とも気づかぬうちに、何日も何週間も過ぎてしまう
• あなたは彼女を怒らせるか動揺させてしまう。彼女は持っていた忠誠を失い、今はあなたと口をきいてくれない(何をしくじったのか話してほしい)
• 彼女の「家族」が、今すぐあなたに話があるという
バードワイグ
HP 23;アーマー 3(木質、急所がない)
ダメージ 押し潰す枝 (近接、間合い、強打)、絞めつける蔓/根 (間合い、掴み)
特殊能力 自らの木に係留されている
本能 森を、とりわけ木々を慈しむこと
- 周りの植物を武器のように操る
- 近くの木に憑依する(火に弱く、たいていの武器ではほぼ傷つけられない)
- 不自然な穢れを祓うか封じる
- 森の友に秘密か恵みを授ける
成熟するにつれ、ブレナウエドは動かなくなっていき、自らの木か、数マイル以内の他の木に憑依することでしか顕現しなくなる。バードワイグは縄張りのあらゆる自然のものに母のような情を注ぎ、それを害そうとする者には森そのものを差し向ける。
ヘナイン
HP 31;アーマー 4(木質、急所がない)
ダメージ 打ち据える枝 (近接、 間合い、範囲、強打)
特殊能力 自らの木に係留されている
本能 はるか長い目で物事を見ること
- 動じずにいる
- 森のどの木を通してでも見る
- 自らの木を動かす(武器では、火でさえも、ほぼ傷つけられない)
- ダヌその人の力を呼び求める
- 冒涜者に消えない呪いをかける
森の老いた祖母たるヘナインは数少なく、古く、強大である。彼女たちは見守り、待ち、耐え忍ぶ。ヘナインを目覚めさせるには実に恐ろしい脅威が要り、目覚めてもなお、ゆっくりと計り知れぬやり方で動く。ヘナインは個々の生き物や木など少しも気にかけない。気にかけるのは、森そのもののゆるやかな移ろいだけなのだ。
危険
アンダラウ
HP 8;アーマー 2(微小、身軽)
ダメージ なし
本能 遊び戯れること
- ひらひらと舞う一陣の風として顕現する(鉛か塩でしか傷つかない)
- 物(埃、木の葉など)を舞い散らす
- 誰かを困らせるか、びくつかせる
- 囁くような伝言を届ける
風が絶えずひらひらと舞い踊る場所があり、そこにアンダラウが住まう。彼らは暴力よりいたずらに走りがちだ。気に入られれば、手を貸すよう説き伏せられるかもしれない——とりわけ、どこか新しい場所へ行くことや悪ふざけが絡むなら。ただ、彼らの関心がよそへ移っても驚かないことだ。
ケフィルライグ
HP 24; アーマー 0
ダメージ 蹴る蹄 (至近、近接、強打、不利)
本能 激しく独立を貫くこと
- 群れの中に堂々たる馬として現れる
- あらゆる拘束をすり抜け、必要とあらば風の中に消える
- 群れをひとつの生きた存在であるかのように導く
- 誰かに奔放で抑えのきかない感情の呪いをかける
野生馬の群れには、それ自身の命が、いや、それ自身の精霊がある。風のように自由で気まぐれな精霊が。野生馬を自らのために密猟しようとする者よ、心せよ。己の心が己に背くことのないように!
興味深いこと:「ケフィルライグ」は「馬の妻」を意味するが、彼女は自らを妻というより女王と見なしている。誇り高く尊大で、弱き者と鈍き者を蔑み、群れは子というより臣下である。
役に立つ事実:ケフィルライグは賛辞や美辞麗句を蔑み疑うが、気品ある誇り高い女性がふさわしい敬意をもって捧げる、心のこもった贈り物でなだめることができる。
• ケフィルライグが最も重んじるのはどんな贈り物か?
• いざというとき間に合うのはどんな贈り物か?
コエドワイグ
HP 5;アーマー 2(樹皮、急所がない)
ダメージ 意地の悪い棘 (至近、掴み)
特殊能力 全身が棘だらけで、触れれば血を流す
本能 守るものを容赦なく守ること
- 棘のある植物や蔓に憑依し、体の形に整える
- 近くの植物から凶悪な棘や針を生やす
- 深く食い込み、血を流させる(凄惨)
植物の棘の一本一本は剣であり、その花を汚し、実を盗み、柔らかな蕾を貪ろうとする世界に向けて、大胆に振りかざされている。ならば、コエドワイグとは何か? ダヌの剣にほかならない。母その人が、最も美しく傷つきやすい子らを守るために振りかざす剣なのだ。
ファディン
HP 16;アーマー 1(反射神経)
ダメージ 噛みつき、引っかき、またはナイフ (至近、不利)
特殊能力 狐の頭蓋骨に係留されている
本能 いたずらをすること
- 狐(小型)か魅力的な見知らぬ者として顕現する
- ありとあらゆる手で魅了し、取り入る
- 誰も見ていないときに何かを盗む
- 何かを別の何かのように見せる
狐の精霊、いたずら者、ファディンの話を聞いたことのない子どもはいない。ある話では、ファディンは残酷な者や高慢な者をこけにする。別の話では、鈍い者から鶏を盗む。さらに別の話では、美しい人間を誘惑し、飽きるか正体がばれると姿を消す。実のところ、ファディンが誰を苦しめ、誰に惚れるかにはほとんど決まりがない。彼らは気まぐれな、実に気まぐれなものなのだ。
興味深いこと:ファディンが人の姿をとるとき、必ずどこかに狐らしい特徴(尻尾、足、手、耳)があり、それを隠そうと努める。この特徴のことですぐに恥じ入り、見破られると逃げ出す。
• 役に立つ事実:ファディンの正体は、死んだ年老いた用心深い狐の精霊であり、かつての自らの頭蓋骨に係留されている。頭蓋骨から遠くへは行けず、しばしば顕現した体に隠して持ち歩くか、苦しめている共同体の近くに埋めている。ファディンを滅ぼしたり、自分に仕えるよう縛ったりしたいなら、その頭蓋骨を手に入れるのが一番だ。
グルグナッハ
HP 27;アーマー 2(反射神経、群体)
ダメージ 嘴、爪、羽ばたきの旋風 (至近、範囲、不利)
本能 個としての自己を呑み込むこと
- 椋鳥の群舞の中に顕現する(個人の武器ではほぼ傷つけられない)
- 一帯の土地から種、若木、虫を根こそぎ奪い去る
- 音と数の重みで圧倒する
日が沈むと、椋鳥が途方もない数で群れ集う。何千、何万羽もが空で舞い、旋回する。さえずる雷雲のように、生きた煙の雲のように。
農夫たちは椋鳥を町から遠ざけようと手を尽くす。貴重な種を食べ、土地を糞で埋め尽くすからというだけではない。グルグナッハを恐れてのことだ。
グルグナッハは群衆の精霊、多くのものが集まって何かそれ以上のものになることの精霊である。椋鳥の王でも女王でもない。むしろ、百万羽の椋鳥が一羽一羽群れに我を失ったときに成り果てるもの、それがグルグナッハだ。
椋鳥の群舞に見とれたとき、自分が小さく取るに足らないと感じたとき、あるいは人混みの中で我を失ったときのことを話してほしい。
それから、+WISでロールする。10+なら、グルグナッハの引力を感じるが、振り払う。7〜9なら、あなたの心はしばし幾千幾万の心の間を漂う——朦朧をマークするが、この地域について、少なくとも一羽の椋鳥なら知っていそうなことをGMに1つ質問する。6-なら、あなたの心はグルグナッハに吸い込まれる——朦朧をマークし、群れが散るか誰かが物理的にあなたを引き離すまで、見とれて立ち尽くす。また、レベルアップするまで、あなたの本能は「鳥のよう:鳥のように奇妙に振る舞うこと」になる。
ハルフェイド
本能 獲物を恐怖に陥れること
- 闇の中から見つめる目として顕現する
- 誰かを獲物として印をつける
- あらゆる狩りの獣をその者の跡に放つ
- 待ち伏せする捕食者をその者の行く手に置く
ストーントップ(Stonetop)の狩人や罠猟師は知っている。
丘の民も知っている。マンマーチの民も、沼地を歩く者たちも知っている。獲物を仕留めたら、供物を残すのだ。ハルフェイドへの供物を。怠れば、自分があらゆるものの獲物になっているかもしれない。
興味深いこと:ハルフェイドに印をつけられると、3日3晩追い回される——ふだんならあなたを狩ることなど決してない小さな捕食者にまで。役に立つ事実:流れる水の精霊(小川の精霊など)なら、ハルフェイドの印を洗い流せる。
ネルス蛇
HP 20; アーマー 4(強靭さ)、素手に対しては0
ダメージ 噛みつきと締めつけ (至近、 近接、間合い、強打、掴み)
特殊能力 ネルスの木に係留されている
本能 挑む者の力を試すこと
- 礼儀正しく、引き下がる機会を与える
- 敵の手足を押さえつける
- 敵自身の疑念をその耳に囁ききかせる
ネルスの木は大森林に生えている。
それを見つけられるのは真夏ごとに一人の定命の者だけで、特定の森の中の小道(516ページ)をたどらねばならない。根元にはかつての挑戦者たちの骨が散らばっている。
木から垂れ下がっているのは、一匹の大蛇。
それを絞め潰してその心臓を食らえば、その活力を得られる。まあ、せいぜい頑張ることだ。
プレニスビルド
HP 23;アーマー 2(木質、臓器を欠く)
ダメージ 棍棒のような拳 (近接、強打)
本能 侵入者を罰すること
- ある者の罪を別の者のせいにする
- 心を嘲笑う幻影と理由なき恐怖で満たす
- 倒木、落ち葉、腐った木で体を形作る(火に弱い)
- 倒れた敵を土、落ち葉、木で覆い窒息させる(ダメージ、近距離、掴み)
死んだ木の精霊はどうなるのか? 大半は素朴な倒木の精霊として留まり、倒木が朽ちて腐葉土になるにつれて弱っていく。だが同じ場所で何世代もの木が育っては死ぬと、それらは何かそれ以上のものになることがある。木立を、今ある木々を、そしてこれから生まれるすべての木々を守る何かに。
トロエロフ
本能 惑わせ、苛立たせ、足止めすること
- 他の者が残した警告を見せる。渦巻きの彫刻、何本もの矢を描いた印など
- 短く激しいめまいを起こさせる
- 道に迷わせる
- 前に通り過ぎた目印を見せる
- 踏み跡、道しるべ、目印を覆い隠す
決して人を帰したがらない場所がある。深い森、曲がりくねった洞穴、どこも同じに見える険しい丘。そうした場所からは、迷宮の精霊トロエロフが生まれる。彼らはいたずらを喜び、迷った者の絶望を糧とする。
興味深いこと:トロエロフの住まう場所には、必ず真の道がある。その道から外れない者をトロエロフは悩ませられないが、見つけられるかは運次第だ。役に立つ事実:その道は決して分かりやすくはないが、必ず印がついている。特定の花、苔の模様、石の筋などで。