石の君

造り手(the Makers、264ページ)の時代、石の君(the Stone Lords)は段丘地帯(the Steplands、372ページ)、ハッフェル(Huffel Peaks、236ページ)の南の一帯、そして南マンマーチ(South Manmarch、350ページ)を治めていた。彼らは丘を彫り抜いて都を築いた。天を衝く記念碑を打ち立てた。石と水晶とガラスを歌によってありえない形へと変えた。

石の君の帝国は壮麗だったが、栄光ばかりではなかった。それは数えきれぬ人間の従僕たちの背の上に築かれていた。そして石の君はとりたてて残酷ではなかったが、優しくもなかった。彼らは手段を選ばず、自らの世界に秩序を課した。

というのも、石の君は他のどの造り手よりも下なるもの(the Things Below、412ページ)をよく知っていたからだ。

深みにこだまする陰湿な歌を知っていた。それが約束する混沌を知っていた。それらを決して、決して解き放ってはならないと知っていた。

だからこそ、緑の君(the Green Lords、210ページ)が自らの従僕たちの反乱を鎮めるために下なるものを呼び求めたとき、石の君は同胞に牙を剥いた。

彼らは緑の君の地を打ち砕き、生き残りを狩り立てた。

だが、封印にはすでにひびが入っていた。下なるものの歌はいっそう高く響いた。石の君自身は揺るがなかったが、その従僕たちは違った。堕落は、雑に据えられた土台のひびを探り当てる水のように、彼らの社会に染み込んでいった。

終わりは速やかに訪れた。妖術師たちがドゥレンの都を巨大な陥没穴に変え、今の黒水湖(Blackwater Lake、48ページ)を生み出した。地じゅうで封印が破られ、恐怖が地下道を這い上ってきた。暴徒がかつての主人に襲いかかった。

ひとつ、またひとつと、石の君の領地と都は廃墟と化していった。

大災厄の時代(413ページ)が到来したのだ。

名前

ブルトン語やコーンウォール語に着想を得つつ、母音を重ねて間延びした響きにしたもの:

アエネデリオン、カエドゥール、ダエニゼル、エーロウェイン、ガエイユ、イアヴェス、カエテアル、ロイアウェン、メアラウド、ネアッサ、オアネアズ、パエライン、ロザインヌ、サエンナエン、タエンゲイ、ワイノアク、ヤインニアク

「アールズ」(「偉大なる」)、「スコル」(「師」)、「ラオジ」(「弟子」)などの接頭辞と組み合わせる。

導入

  • ある者が、貴重な宝石がふんだんに眠る石の君の遺跡を見つけたと言い張る
  • 石にされていた石の君の囚人が最近生き返り、この新しい時代を理解しなければならなくなった
  • 風雨をしのぐ場所を探すうち、PCたちは石の君の遺跡に行き当たる
  • 丘の民(Hillfolk)が、暴走する危険な石の構造体への対処に助けを求めている

テーマ

選ぶか、を振る。

テーマ
1岩と石:掘り出され、壮大な建造物へと形作られたもの
2水晶/宝石/造り手のガラス(makerglass、388ページ):装飾的なもの、実用的なもの、あるいは力に震えるもの
3歌/共鳴/振動/こだま: 力を与え、形作り、変容させ、あるいは破壊するためのもの
4封印/束縛/石に閉じ込められたもの:生き物/精霊/思想/ 記憶/自由意志
5構造体/命を与えられた石、あるいはそれに近いもの
6権威/秩序/階級/伝統
7人間の従僕(奴隷?):下なるもの(412ページ)による彼らの堕落、その反乱、そして彼らが成り果てた塚の築き手(the Barrow Builders、34ページ)
8破られた絆/開かれた封印/崩壊と混沌/解き放たれた下なるもの
9-12巨人向けの大きさ。さらにを振る

遺跡

選ぶか、誰かに運命のダイスを振ってもらう。

遺跡
1-3彼らの存在と影響の名残(下記参照)
4-6廃墟(386ページ)

名残

選ぶか、誰かに運命のダイスを振ってもらう。

名残
1石、水晶、造り手のガラスに閉じ込められたもの(次の列)
2奇妙な地質(次ページ)
3-4古い建造物の断片(階段、壁、土台、煙突)。かつて壮大だった建造物の、残ったすべて
5造り手の街道(the Makers' Roads、270ページ)の一区間。無傷か壊れているが、掘り出されている/かろうじて見える
6記念碑、標識、あるいは謎(次ページ)

閉じ込められたもの

たとえば:

  • 石筍に閉じ込められた誰か。掴もうとする手、苦悶の顔、悲しげな呻きがかろうじて見分けられる
  • ルーンの刻まれた白い石の、継ぎ目のない中空の立方体。一辺6フィートで、身を切るように冷たい。中には十数体のスペクター(79ページ)が封じられ、無力なまま狂っている
  • 輝く黒い敷石の一帯。遠い昔の人々の姿を映し出す。心を開いた者は、昼の光のように鮮やかな記憶の行列を見る
  • 「頭」にひびの入った構造体(392ページ)。邪悪な精霊に憑かれており、深く刻まれたルーンの円に縛られている
  • 石壁の迷路。通路が束縛のルーンを形作っており、中心に何らかの悪魔が閉じ込められている

奇妙な地質

たとえば:

  • 大きな岩屋。不自然なほど滑らかで精確で、まるで球の一部が石から消え失せたかのよう
  • 谷を垂直に横切る峡谷。その壁はガラスで覆われている
  • ごく小さな音でもこだまこだまこだまするような形の、トンネルか谷
  • 崖の面。筋目は完璧に滑らかで平行で、地層ごとに色や石の種類が際立って異なる
  • すべてが滑らかで丸みを帯びた石でできた斜面。古い溶岩流のようだが、チャートや花崗岩や石灰岩でできている
  • 何十もの小さな穴が貫く巨大な岩の塊。穴が風を捉え、心に残る旋律を歌う。

記念碑、標識、あるいは謎

たとえば:

  • 差し渡し100歩の、むき出しの石のクレーター。中心には黒い石の菱形が浮かび、低く唸っている
  • 山腹から彫り出された像。その石の剣の破片が眼下の谷に散らばっている
  • 胴のない巨大な二本の石の脚を載せた台座。碑文の痕跡があるが、今はもう読めない
  • 斜面に並べられた巨大な石の頭。顔はすり減っているが、今なお不満げだ
  • 少なくとも高さ100フィートはあるガラスの塔柱(地中にどれほど深く埋まっているかは誰にも分からない)。かすかに唸り、かすかに光っている
  • 大地に刻まれた、何マイルも続く巨大な線。地上からは意味をなさないが、高みから見ると巨大なルーンを形作っている
  • 洞窟か廃墟の中の広い部屋。中央には焼け焦げた巨人の骨。縁には黒ずんだ骨/歯/甲殻のかけらが散らばり、壁には拳ほどの水晶の破片が何百も埋め込まれている
  • 壁に垂直に据えつけられた何十ものガラスの円筒がある部屋。長さも太さもそれぞれ違う——何かの楽器だろうか?

廃墟

テーマ(383ページ)、構造、用途、建築要素、状態を選ぶか出目で決める。廃墟をふさわしい地形に置こう(ハッフェル峰なら236ページ、段丘地帯なら372ページ、マンマーチなら350ページを参照)。石の君の、あるいはその地域の今に残る名残(384ページ)、アーティファクト(388ページ)、そして/または危険(390ページ)を配置しよう。

構造
1人間サイズの建造物/部屋がひしめき合っている
2地下壕のような単一の建物
3広く開けた空間
4丘/山から突き出た、あるいはそびえる塔
5崖/丘/山の側面に掘られた部屋/トンネル
6ありえない構造の壮大な建物
用途
1住居(家、兵舎、寮、牢獄など)
2基盤施設(水道橋、城壁、道、橋など)
3貯蔵(宝物庫、倉庫、書庫、博物館など)
4生産(工房、工場、鉱山、農場など)
5秘儀(研究所、実験、動力源など)
6市民生活(広場、劇場、祠、記念碑、墓など)
建築要素
1大理石/花崗岩/石灰岩などの巨大な石板。人間が持ち上げるにはあまりに大きい
2継ぎ目のない石の建造物/トンネル。流し込むか型に入れて作ったかのよう
3石に彫られ、壁や道やトンネルなどの形そのものにかたどられたルーン
4水晶/造り手のガラス:光/ 風を捉え、唸り/光り、鈴のように鳴り/ 銅鑼のように響く
5感情/気分/思考/記憶を発する石/水晶
6造り手さえも萎縮させるほど壮大な規模

造り手の遺跡の大半は巨人——人間の二倍、いや三倍もの背丈の者たち——に合わせた大きさだが、従僕のための小さな部屋や通路なども備えていることが多い。

状態
1-2時や戦や破壊によって粉砕され、荒れ果てている。大半が埋もれ、草木に覆われ、崩れ落ちている。用途は見分けられない
3-4崩れかけ、大半が埋もれ、草木に覆われ、あるいは隠されている
5埋もれ、草木に覆われ、あるいは隠されているが、おおむね無傷
6すっかり姿を見せており、不思議なほど保存状態がよい

石の君の遺跡の多くは、いつかの時点で塚の築き手によって再占拠(36ページ)された。黒水湖(51ページ)と三魔女会の湖(Three Coven Lake、442ページ)を参照。


PCたちは三魔女会の湖から北へ抜け、野営する場所を探している。彼らが石の君の遺跡を見つけることにする。テーマで6(権威/秩序/階級/伝統)、構造で5(丘の側面に掘られた部屋)、用途で6(市民生活)、建築要素で3(水晶/造り手のガラス)、状態で4(埋もれるか隠されているが、おおむね無傷)を出す。かつて時を告げ、一日に秩序を与えるのに使われた鐘楼のようなものを思い描く。

残っているのは、岩の露頭を上っていく石の階段の名残だ。頂上近くで、半ば崩れたトンネルが滑らかな壁の円天井の部屋へと開いている。天井からは造り手のガラスの鐘管が吊るされている。直径はほんの数インチだが、長さは100フィート以上あり、それ自身とほとんど変わらない幅の竪穴を下っている。軽く叩けば、鐘管は痛いほど大きく鳴る。強く打てば、雷鳴のような耳をつんざく音で共鳴する。部屋にはまだ大きな青銅の大槌も残っていて、クレズティガー(379ページ)がここを巣にしていることにしよう。


造り手のガラス

驚くべき形に切り出され、あるいは吹き込まれ、色も質感もさまざまで、定命の手段では壊すことも加工することもできない。石の君の遺跡の近くでよく見つかり、非常に珍重される。

形と特徴を選ぶか出目で決める。

1-2謎めいた形(かけら/破片/ 塊/ブロック/球など)。用途は不明
3-4ありふれた品(道具/食器/容器/ランタンなど)。ただしすぐにそれと分かるとは限らない
5-6戦の品(武器/鎧/ 盾/兜など)
7-8芸術品や装飾品(宝石/像/ タイル/首環/護符/指輪など)
9-10楽器(鐘/鐘管/ 笛/角笛など)
11-12建造物(扉/階段/アーチ/ 煉瓦/壁など)。おそらく動かせない

大きさ/規模の参考にを振ることも考えよう。

特徴
1-2息をのむほど美しい
3-4光る/輝く(規模はを振る)
5歌う/唸る/震える(規模はを振る)
6何かを吸収する(熱/音/ 光/エネルギー/振動など)
7を2回振る
8-12ただの(本当にただの)壊れないガラス製の品

アーティファクト

さまざまな財宝

  • ◇ 石の構造体の切り落とされた三本指の手(価値0)。巧みに関節がついているが動かない
  • 造り手のガラスの鏃ひとつ(破壊不能、2貫通、価値1)
  • ねじ蓋つきの造り手のガラスの壺。◇ 完全に密閉できる(破壊不能、価値2)
  • ◇◇ 彫刻の施された陶板の束。ジグソーパズルのように組み合わさる。正しく組み立てれば、彫刻は悪魔を縛るための強力なルーンの環を形作る(価値1、ふさわしい者にとっては価値3)
  • 輝くダイヤモンド(?)をはめた石化した木の指輪(価値2、美しい
  • 巨大な青銅の銅鑼(動かせない、価値2)。縁には増幅のルーンが刻まれている
  • 造り手のガラスの剣(◇ 近接凄惨破壊不能美しい、ダメージ+1、2貫通、価値3)
  • 拳ほどのルビー(◇ 美しい、価値4)。火にくべるなどして熱すると、美しく心に残る音色で唸る

白墨のような水薬

魔法、壊れやすい、遅効

どろりとしてざらついた白っぽい液体の入ったガラスの小瓶が本。栓には変容と肉と石の印が刻まれている。

石に触れながら水薬をすべて飲み干したとき、あなたは(数分かけて)触れている石に似た石の塊へと変わる。周囲への意識は保ち、目は見えないが、耳はとてもよく聞こえる。

石の寝ずの番を終えようとしたとき、+CONでロールする。10+なら、元の姿に戻り、休息を得て活力がみなぎる——HPをすべて回復し、衰えをすべて回復する。7〜9なら、元に戻る変化はゆっくりと苦しく、衰えを1つマークする。6-なら、誰かがもう一服の水薬をあなたに注ぐか、あなたの魂と交感してもう一度試すのを手伝ってくれるまで、あなたは石のままだ。


力の水晶

◇、魔法、危険

握りしめた拳ほどの水晶の塊。充填されていれば、力で震えるか、ぱちぱちと音を立てる。枯渇していれば、空虚さと渇望の感覚であなたを満たす。

枯渇した力の水晶を元素のエネルギーの源にかざしたとき、 +CONでロールする。10+なら、水晶はエネルギーを完全に、できる限り安全に吸収する(これで充填された)。7〜9なら、水晶はエネルギーを吸収する(これで充填された)が、1つ選ぶ。

  • 奔流するエネルギーに傷つけられ、GMが適当と考えるダメージを受ける
  • 水晶に蓄えられた力はきわめて不安定で、前触れなく放出されやすい
  • 水晶にひびが入る。以後、このムーブの10+は7〜9として扱い、この選択肢は二度と選べない。

熟練した秘術師の手にあれば、充填された力の水晶は魔法の効果の燃料となり、あるいはそれを強められる(危険ではあるが)。不用心な者、無謀な者、切羽詰まった者の手にあれば、割れたりひびが入ったりして、激しい爆発を招きかねない。


傷だらけの大理石の石板

動かせない、魔法

かつては美しかった石の板で、高さはおよそ30フィート、幅はその1.5倍ほど。円天井の部屋に立ち、結合と守護、消費と犠牲を語る深く刻まれたルーンに囲まれている。

石には無数の欠け、えぐれ、ひびがある。周りには塵と瓦礫が散らばっている。

ルーンの環の内に立ちながら、 大理石から石のかけらをこじり取り、 丸ごと飲み込んだとき、効果が終わるまで、あなたの肉体は石のようになり、DEXは-2になる。次に身体的なダメージを受けるはずの3回は、代わりに大理石の石板がそのダメージを受ける。3度目の打撃のあと、効果は終わる。


小アルカナム

1つ選ぶか、誰かに振ってもらう。

小アルカナム
1巨人の寝所(509ページ)
2ルーンの刻まれた柱(513ページ)
3時の止まった宝物庫(518ページ)
4封じられた洞窟(519ページ)
5造り手のガラスの鐘管(525ページ)
6上等な陶器の骨壺(526ページ)

大アルカナム

これらは石の君と結びつけるのにうってつけかもしれない。

  • 精神宝石(548ページ)
  • 囁く岩(550ページ)

危険

縛られた存在

  • 野の精霊(356ページ)、とりわけ大地や石や地形にまつわる元素の精霊。ルーンの術によって軛をかけられ、石の君の必要に仕えさせられている
  • 下なるもの(412ページ)に堕落させられた精霊や獣。石化されるか、石に閉じ込められるか、幾重ものルーンの奥に封じられている
  • 妖術王(34ページ)になりかけた者たち。厄介ごとを起こしすぎる前に石化されるか、その他の方法で幽閉された
  • 亡霊(76ページ)。生前に縛られていた務めを心なく果たし続け、他の何かを望めるということにも気づいていない
  • 原初の存在(298ページ)。水晶とルーンの精緻な術によって囚われ、仕えるよう縛られているか、あるいは安全のために封じ込められている

不安定な建造物

石の君の作ったものは何世紀も立ち続けてきたし、彼らはこの世界を歩んだ中で最も巧みな建築家だった。だが壮大で巧みな建築の問題は、崩れるときには派手に崩れることだ。

  • 壁/床/建物が危なっかしく載っているか、柱/支え/控え壁がありえないほどの重みを支えている
  • 何かがきしむ/ぐらつく/揺れる/うめく
  • ひびが走る/瓦礫が転げ落ちる/何かが傾き始める
  • 太古の建造物がドミノ倒しのように崩れ始める(逃げろ!)
  • すべてが瓦礫と塵と死に帰す

危険な石

形、本来の用途、危険を選ぶか出目で決める。範囲/規模には運命のダイスを振ってもよい。それが石の君やその従僕の日々の暮らしにどう組み込まれていたか——何のために作られたのか、彼らはどうやってそれを避けていたのか、など——を考えよう。

1-2機構/建造物
3-5ルーン:石に刻まれたもの、タイルに組み込まれたもの、建築そのものにかたどられたもの
6-8水晶/宝石/ガラス
9-11奇妙な石
12造り手のガラス
本来の用途
1-2便宜/貯蔵/基盤施設
3-4娯楽/芸術/快楽
5-6暴力/戦争/防衛
7-8生産/動力/産業
9-10秘儀/研究/崇拝
11-12統制/秩序/権威
危険
1エネルギーを放出する
2押し潰す/打ち砕く/すり潰す
3捕らえる/閉じ込める/隔離する/ 引き離す
4特定の行動を禁じる/罰する
5エネルギー/感情/記憶を吸い取る
6感覚/感情を圧倒する
7誘い込む/惑わす/欺く
8注意を引き寄せる
9-10を2回振る
11-12を振るが、壮大にする——ただ捕らえるのではなく石に変える。ただすり潰すのではなく塵にする、など

いくつかの例:

  • 和平の絆(519ページ)のルーン。道、広間、公共の場に組み込まれている
  • 青黒い石の艶やかな立方体。触れた者から記憶を奪い、最も強い意志の持ち主にだけそれを再生して見せる
  • 不用心だと閉まってしまうかもしれない石の宝物庫。内側から開ける方法はない
  • 人間ほどの大きさの、ひびの入った水晶。大地のエネルギーを吸収し、ときおり稲妻として放出する
  • きらめく砂の山。誰かが触れるとその心の型を写し取り、その者の写し身へと自らを形作る(写し身は自分こそが本物だと信じ込んでいる)

構造体

石の君は石を形作るだけでなく、それに命を吹き込み、生命らしきものを与えることにも長けていた。

そうした被造物の多くが今も残っているが、まだ動くものはわずかで、その多くもまともには動かない。

用途、能力、大きさ、動力、知性、状態を選ぶか出目で決める。これらの要素をもとに、その物理的な姿と造りを決めよう。

用途
1-2戦争/破壊/暴力/強制
3-4防衛/守護/付き添い
5-6実験/好奇心/練習
7-8建設/労働/便宜
9-10何か不可解な、あるいはごく特定の用途
11-12を2回振り、組み合わせる
能力
1特筆すべきものはない。ただ動く石
2精神への影響/支配
3エネルギー/元素の操作
4狡知/警戒/特殊な感覚
5変装/擬態/隠密
6拘束/罠/制圧
7遠隔/範囲攻撃
8変形/分割できる体/ 群体
9武勇/機動力/速さ
10破壊的/凶悪な武装
11-12を2回振る

石の君の構造体はたいてい目が見えないが、音と振動を感じ取って動き回れる。ほぼすべてがきわめて頑丈で(HP+4)、生物学を超えた何かによって動いており(さらにHP+4)、少なくとも3のアーマーを持つ。

大きさ
1猫ほどかそれより小さい(微小)
2-3人間の子どもほど(小型)
4-7人間ほど
8-10馬や荷車などほど(大型)
11-12象ほどか、それより大きい(巨大)
動力
1-3外部の動力源がそばにある必要がある
4-8動力を蓄えるが、充填のために「家」へ戻らねばならない
9-11自ら充填するが、範囲/ 活動が限られる
12自己動力/無尽蔵の充填

動力源の例:エネルギーを放つ歌う水晶。エーテリウム(404ページ)の延べ棒。床を通して力を伝える特殊な石の鉱脈。大地の流れや振動を吸収する水晶。造り手のガラスに縛られた精霊、など。

知性
1-3操り人形:外部の知性による能動的な操作が必要
4-6虫並み:限られた範囲の手順/作業をこなせる
7-10獣並み:基本的な指示に従い、いくつかの複雑な作業を自力でこなせる
11自動人形:複雑な作業をこなし、学習できる。真の感情や 創造性は持たない
12人格:完全な知性を持ち、かなり聡明なこともある

自問しよう。この構造体の知性はどこから来ているのか? 巧みな術式か?

石に縛られた精霊か? 生きた従僕から吸い取った意志か? 何か他のものか?

状態
1-2動力がない/動力源が尽きかけている
3-4手足や胴体が壊れている/損なわれている
5-6閉じ込められている/挟まれている/埋もれている
7-8挙動がおかしい
9-10を2回振る
11-12完全に機能している

石の従僕

群れ、構造体、執拗

HP 11;アーマー 3(石でできている)

ダメージ 石の拳 至近掴み

特殊能力 外部動力、虫並みの知性、盲目、振動感知 本能 最後に与えられた命令に従うこと

  • 果てしない忍耐と持久力で動く
  • 結果などお構いなしに動く
  • 務めを果たすうちに、意図せず誰かを傷つける 画家が使うデッサン人形を思い浮かべてほしい。ただし等身大で、磨かれた岩でできている。

片手に指が二本と親指が一本。

顔はなく、表情もなく、動くたびに石と石がこすれるきしみを立てる。

たいていは動かず埃をかぶった状態で見つかり、何らかのエネルギー源——石の君の歌や唸る力の水晶など——が「命」を与えるのを待っている。そうなれば、石の君の言葉で与えられたどんな命令にも従う。

古の広間の尽きぬ動力源によって、今も動いている従僕もわずかにいる。関節はすり減って滑らかになり、手足は削れて切り株のようになっている。

折れた手足で這いずりながら、決して終わることのない務めを果たそうとしているものもいる。


石の番兵

単独、大型、構造体、執拗

HP 24;アーマー 3(石でできている)
ダメージ 押し潰す拳 (至近、近接、掴み、凄惨、強打、3貫通)
特殊能力 一度に数分しか動けない、犬並みの知性、盲目、振動感知
本能 守るべきものを守ること

  • 起動しながら、警告の不吉な唸りを発する
  • 驚くほど予想外の速さで動く(ただし HPを失う)
  • 暴力の嵐となって暴れる(範囲、ダメージ+2、 HPを失う)

関節のある、ずんぐりと幅広い像で、巨大な石の手を持ち、廃墟や通路や財宝を永遠に見張るよう据えられている。その石の「心」は警戒と暴力に満ちている。

番兵はそれぞれ胸に力の水晶を抱き、大地と石を伝わる振動をゆっくりと吸収している。数日充填しても構造体を数分動かすのがやっとだが——侵入者を撃退する(あるいは押し潰す)にはたいてい十分すぎる時間だ。

モザイクの群体

単独、大型、構造体、不定形、隠密

HP 24;アーマー 3(何千枚もの陶片でできている)
ダメージ ぎざぎざの陶片の拳 (至近、近接、強打)
特殊能力 外部動力、虫並みの知性、盲目、振動感知、刺突武器では傷つかない、斬撃武器からは半分のダメージしか受けない、鈍器による強打の攻撃や範囲攻撃に弱い
本能 侵入者を滅ぼすこと

  • 侵入者が近づくのを待ち、かすかにかたかたと鳴る
  • 渦巻く陶片の雲となって炸裂する、ダメージ(範囲、凄惨、1貫通)
  • おぼろげな人型の塊に組み直る

石の君は広間を精緻なタイル細工やモザイクで飾った。その大半はただの装飾だった。大半は。

興味深いこと:何かの精霊がこのタイルに憑いているか、これが何らかの構造体であるかのどちらかだ。精霊なら、係留があるはずだ。石の君の構造体なら——一枚一枚のタイルは、自ら動力を得たり自らを操ったりするには小さすぎる。

役に立つ事実:モザイクの枠は壁に残っていて、青く光っている——エーテリウムのルーンだ! ルーンを壊せば、構造体はばらばらになるはずだ。

鎮めの球

集団、小型、構造体、不定形

HP 10;アーマー 4(ただの石の球)
ダメージ 意識を麻痺させる音の波動 (間合い、範囲、装填、アーマー無視)
特殊能力 数時間ごとに充填が必要、自律性は限られる、盲目、振動感知、階段が苦手、鈍器による強打に弱い
本能 定命の者をおとなしくさせておくこと

  • 強い感情を感じ取り、追う
  • 心を和らげ鎮める音で唸る(近距離、範囲)
  • 警報を鳴らし、増援を呼ぶ
  • 頭が混乱する。朦朧をマークする
  • 自由は束の間だ。何であれ手を止めれば効果が戻ってくる
  • 我を忘れるかやりすぎてしまい、GMの選ぶ結果を招く

要するに中空の石の球で、傷やへこみがあるかもしれないが、それ以外に特徴はない。たいていは小さな壁龕で充填しているところを見つかる。石の君は、騒がしい従僕たちの間にこれを配して物事を円滑に進めていた。

鎮めの球の唸りが届く範囲にいるとき、あなたの感情は鋭さを失う。奮い立って暴力的に、あるいは急いで、あるいは情熱的に行動しようとするとき、+WISでロールする。複数の鎮めの球が声を揃えて唸る範囲にいるなら、不利を得る。10+なら、効果を振り払う。7〜9なら、効果を振り払うが、1つ選ぶ。