付録B:アーティファクトの作成

アーティファクトが必要だが既存の選択肢が合わない場合は、この手順を使うとよい。あるいは、練り上げたいアイデアがあるときに使ってもよい。各手順を進めながら、自分が下した判断や出た結果をメモしておこう。


1 起源とテーマ

アーティファクトの起源を選ぶか、ダイスで決める。

次に、示された項目から1つ以上のテーマを選ぶか、ダイスで決める。そのテーマに、このアーティファクトに関する他のすべてを反映させよう。

起源
1塚の築き手(34ページ)
2死と不死なるもの(68ページ)
3フェイ(94ページ)
4鍛冶の君(156ページ)またはウストリナ(464ページ)*
5神々と信仰、を振る:
1-2アラティス(22ページ)
3-4ダヌ(64ページ)
5-6ヘリオル(224ページ)
7-8トル(452ページ)
9-12その他の神々(184ページ)
6緑の君(210ページ)またはフォモライ(136ページ)*
7原初の力(298ページ)
8霧氷の君(316ページ)
9野の精霊(356ページ)または森の民(150ページ)*
10石の君(382ページ)
11嵐の君(398ページ)
12下なるもの(412ページ)

* 最初に記載された項目のテーマ表を使うこと。例えば、ウストリナには鍛冶の君のテーマ表を使う。


2 性質

1つ選ぶかダイスで決め、示されたサブステップに進んでその指示に従う。

性質
1-3それはありふれた品、遺物、または遺産である(次の列、ステップ2a)
4-6それは奇妙な素材でできた物体または量である(500ページ、ステップ2b)
7それは値がつけられないほど貴重である(500ページ、ステップ2c)
8それは並外れた特性を持つ(501ページ、ステップ2d)
9それには精霊または知性が宿っている(502ページ、ステップ2e)
10-11それは知識の源である(503ページ、ステップ2f)
12それは魔法の効果を生み出す(504ページ、ステップ2g)

2a.ありふれたもの

魔法の不思議こそないが、それでも興味深く、役に立ち、あるいは価値がある。人がなぜそれを気にかけるのかを選ぶかダイスで決める。

気にかける理由
1良い戦利品・贈り物・子供に見せるもの向き(価値0)
2道具、武器、物資などとして役に立つ(価値0または1)
3役に立つが、それに加えて珍しく、専門的で、あまり見かけない(価値1)
4上質で、美しく、優れている(価値1)
5独特の由来・様式を持つ(価値 1または2、収集家にとっては)
6本質的に価値がある——銀、交易品など(価値2)
7真の贅沢品であり、あるいは地位の象徴でもある(価値2)
8貴重だが、それにふさわしい買い手にとってのみ(価値2または3)
9精巧に作られた、美しいものである(価値3)
10本質的に価値がある——金、宝石、異国の品など(価値3)
11手がかりであり、あるいはより大きな全体像を示唆する。をもう一度振る
12機会をもたらす:鍵、掘り出せる資源、地図など

さあ、形状(505ページ、ステップ3)を選ぶかダイスで決めに進もう。


2b.奇妙な素材

1つ選ぶかダイスで決め、その項目の指示に従う。

素材
1-2造り手のガラス、石の君と最も関わりが深い。形状と特性(388ページ)を選ぶかダイスで決め、 統合(507ページ、ステップ4)へ進む
3-4エーテリウム、嵐の 君ゆかりの廃塔(332ページ)のような遺跡付近で見つかる。形状と特性(404ページ)を選ぶかダイスで決め、統合(507ページ、ステップ4)へ進む
5オリハルコン、鍛冶の君と最も関わりが深い。種類(162ページ)を選ぶかダイスで決め、 統合(507ページ、ステップ4)へ進む
6-7暗黒の氷、霧氷の君とその信奉者によって作られる。形状と特性(322ページ)を選ぶかダイスで決め、 統合(507ページ、ステップ4)へ進む
8黒鉄、原初の力(298ページ)とアラティス(22ページ)に最も関わりが深い。形状(307ページ)を選ぶかダイスで決め、統合(507ページ、ステップ4)へ進む
9-10紅の結晶、下なるものの顕現。次の表を選ぶかダイスで決め、指示に従う
11-12紅杉(314ページ)、野の精霊(356ページ)の自然の係留であり、しばしば森の民(150ページ)に用いられる。次の表を選ぶかダイスで決め、指示に従う
紅の結晶/紅杉
1-4未開拓の可能性に満ちている(ふさわしい買い手には価値1または2)。形状(505ページ、ステップ3)へ進む
5-7並外れた特性を持つ(次ページ、ステップ2d)
8-10精霊または知性が宿っている(502ページ、ステップ2e)
11-12魔法の効果を生み出す(504ページ、ステップ2g)

2c.値がつけられないほど貴重

その形状から想像される以上に価値を高めているのは何か。1つ選ぶかダイスで決める。

貴重である理由
1見る者に欲望を抱かせる(価値4)
2歴史的・宗教的に重要である(ふさわしい買い手には価値4)
3言い伝えを信じるなら、作られたのはごくわずか(個?)(ふさわしい買い手には価値4)
4忘れがたい美しさ(価値4)
5-6凡庸な人の技をはるかに超えている(価値4)
7-8貴金属・宝石・貴重な素材で、あるいはそれらを用いて作られている(価値4)
9超越的で、見る者を鼓舞する(価値4)
10民を統べる権威の象徴(ふさわしい買い手には価値5)
11それを価値4または5にする、何か他の特性を持つ
12様々な財宝の山である(価値5、動かせない)。選ぶかダイスで決める 好きなだけを振って形状(505ページ、ステップ3)を決める

まだここにいるなら? 形状(505ページ、ステップ3)を選ぶかダイスで決めに行こう。


2d.並外れた特性

1つ選ぶかダイスで決める。テーマを念頭に置くのを忘れずに!

特性
1ひとりでに動き、行動する
2__を吸収し、その力を蓄える(火、雷、憎しみ、静寂など)
3ありえない方法で素材を継ぎ目なく融合させる
4__を発する(炎、光、音、静寂、感情など)
5あるべき姿よりもはるかに__である(重い、硬い、速い、静かなど)
6__できない(壊す、燃やす、溶かす、見つける、など)
7見る者を__で満たす(強欲、怒り、平穏、喜びなど)
8__を切り裂く、あるいは傷つけられる(石、幽霊など)
9__にしか、あるいは__には知覚できない(フェイ、精霊、死者、殺人者など)
10__が近くにあると輝く・唸る・震える(金、魔法、嘘、毒など)
11__を防ぐ、あるいは撃退する(感情の魔法、火・熱、幽霊など)
122回振り、片方の結果を欠点や弱点として扱う 並外れた特性を持つアーティファクトには、さらに特別な性質が加わることもある。選ぶかダイスで決める:
追加の性質?
1-6特になし。形状(505ページ、ステップ3)を選ぶかダイスで決めに進む
7-8精霊または知性が宿っている(502ページ、ステップ2e)
9-10知識の源である(503ページ、ステップ2f)
11-12魔法の効果を生み出す(504ページ、ステップ2g)

2e.精霊または知性

このアーティファクトは精霊の係留(358ページ)として機能する、あるいはその住処となる。

この束縛の性質を選ぶかダイスで決める。

束縛の種類
1-2閉じ込められ、封じられている(不完全ながら)
3-5鎖につながれ、隷属させられ、仕えることを強いられている
6-7自ら進んで仕えている。自身の性質・欲求によって縛られている
8-9事故、絶望、運命のいたずらによって囚われている
10-12自然に、ひとりでにここに住み着いている

次に、束縛・起源・テーマにふさわしい精霊または知性を選ぶ。迷ったらを振る。

精霊/知性
1穢れた精霊(432ページ)。もう一度振る
2亡霊(76ページ)
3残影(85ページ)、または誰かの人格の同様の痕跡
4最後の扉の向こうから来た何か。ドゥールの精(83ページ)やグウィルギ(84ページ)のような
5奇妙なことにフェイ(94ページ)
6小さな神(182ページ)
7トゥルパ(324ページ)、または構造体(167または392ページ)の知性
8野の精霊(356ページ)
9下なるものの顕現(436ページ)
10未熟な精霊。もう一度を振る
11アルコーン(302ページ)、または他の原初の存在(298ページ)
12数多の……(もう一度振る)

さあ、形状(505ページ、ステップ3)を選ぶかダイスで決めに進もう。


2f.知識の源

授けられる知識と、それがどう記されているかを選ぶかダイスで決める。

授けられる知識
1伝説の集団や人物の背後にある真実・秘密
2既存の主要な脅威の弱点・歴史・起源・巣
3-4謎めいた、あるいは伝説の地の危険・秘密・歴史・所在地
5-6魔法の品またはアルカナムの仕組み・秘密・歴史・所在地
7-9太古に失われた技巧または技術
10-12儀式・呪文の仕組み——その機能と代償(504ページ)を選ぶかダイスで決め、ここに戻る
記録の方法
1アーティファクトに縛られた存在が知っている。精霊または知性(前ページ、ステップ2e)に戻り、その指示に従う
2-5アーティファクトの表面または内部に刻まれている:古のルーン、あるいは死に絶えた言語による文字
6-7アーティファクトを飾っている:彫刻・絵画・装飾・図表
8-9アーティファクトに走り書きされている:暗号、狂気じみた戯言、奇妙な注釈など
10幻視・夢として、触れる者・入る者・近づく者に授けられる
11-12アーティファクトの表面または内部に刻まれている:その言語を読める者には明瞭

さあ、形状(505ページ、ステップ3)を選ぶかダイスで決めに進もう。


2g.魔法の効果

魔法の機能(何をするか)とその代償を選ぶかダイスで決める。それらを起源とテーマに組み合わせ、どんな呪文・力・祝福・呪いが関わっているかを思い描く。

機能
1創造する/喚び出す/作り出す
2守る/撃退する/固める
3破壊する/滅ぼす/喰らう
4封じ込める/縛る/捕らえる
5強める/磨く/浄める
6弱める/減じる/抑える
7保つ/癒す/修復する
8感知する/見極める/暴く
9隠す/偽る/惑わす
10操る/支配する/強いる
11変える/組み合わせる/作り変える
122回振って組み合わせる
代償
1傷痕:あなたや対象に、そのテーマに沿った消えない痕を残す
2危険:破壊的で望まぬ副作用を及ぼすことがある
3過酷:発動・維持に多大な労力を要する
4不協和:望まぬ注目を集める
5気まぐれ:都合の悪い時に失敗する
6脆弱:意志・忍耐・備えによって容易に打ち消される
7無差別:対象・持続時間・効果が不正確
8衰弱:あなた・アーティファクト・対象を弱らせる
9制限:特定のテーマに沿った条件でしか働かない
10代償を要する:犠牲を必要とし、資源を消耗する
11遅延:発動・顕現に時間がかかる
122回振る

魔法の効果を生み出すアーティファクト(呪文や儀式とは異なるもの)について、どれくらいの頻度で使えるのかを選ぶかダイスで決める。

使用頻度
1-3回使用でき、その後は消費される・壊れる・力を失う
4-6回使用でき、その後は再充填・補充が必要になる
7-8いくつかの充填があり、使うたびに失われるかもしれない。時間や労力で再充填される
9いつでも使えるが、使うたびに危険が増す・力が弱まる・代償が増す。労力や時間の経過でリセットされる
10いつでも使えるが、使うたびに代償・危険が伴う
11いつでも使えるが、実際的な事情によって制限される
12常時:ずっと働き続けている

さあ、下記のステップ3に進み、形状を選ぶかダイスで決めよう。


3 形状

まだ決まっていない、あるいははっきりしていなければ、アーティファクトの大きさを選ぶかダイスで決める。

大きさ
1-2小さな品
3-4◇の品や物体
5-6◇◇の品や物体
7-8動かせない物体や場所
9-10もう一度を振る。ただし取り出す・近づく・利用するのが難しい
11-12もう一度を振る。しかも粗雑、もろい、かさばる、危険のいずれか、あるいは複数を伴う

さて、正確には何なのか。選ぶかダイスで決める。

起源やテーマ、その品にまつわる他の詳細を念頭に置きつつ、結果を自由に解釈しよう。ひらめきに身をゆだねて!

注:その結果が出ていなくても、アーティファクトがふさわしい奇妙な素材(500ページ、ステップ2b)で、あるいはそれを用いて作られていて構わない。熱と炎を吸収する鍛冶の君の剣が、エーテリウムでできていたり、柄頭に紅の結晶をはめ込んでいたりするかもしれない。

それは何か?
1-8より一般的なもの(次ページ)
9-12より珍しいもの(次ページ)
より一般的なもの
1農業:種、鋤、殻竿、鍬、熊手、鎌、犂、石臼など
2建築:釘、煉瓦、タイル、鏝、木材、石積み、壁など
3容器:錠と鍵、袋、箱、壺、長持、独房、金庫など
4家庭:道具、紡錘、器、箒、食料、ゆりかご、機織り機など
5火:香、油、蝋燭、ランプ、ランタン、燭台、火鉢、炉など
6液体:油、酒、小瓶、革袋、杯、水差し、樽、泉、浴槽など
7防護:護符、兜、外套、鎧、盾、扉、壁など
8残骸:灰、鱗、牙、角、臓器、骨、皮、骸骨など
9織物:繊維、スカーフ、履物、縄、衣服、毛皮、寝具、タペストリーなど
10道具:針、やすり、鑿、鋸、木槌、シャベル、金床、作業場など
11交易:硬貨、硬貨の束、肩掛け鞄、天秤、車輪、そり、荷車、馬車など
12暴力:ナイフ、毒、剣、杖、ロッド、弓、槍、旗など

例えば「◇◇の品や物体」から始めて上の表で4が出たなら、石臼や小さな大鍋かもしれない。だが「動かせない物体や場所」に上の表で8が出たなら、マンモスの牙、あるいは納骨堂そのものかもしれない!

より珍しいもの
1芸術:顔料、筆、彫刻、小像、鑿、絵画、彫像など
2美:化粧品、宝飾品、櫛、トルク、宝冠、鏡、衣装、王権の徴など
3珍奇:不思議な品、仕掛け、謎、名も知らぬ小道具、玩具など
4牧畜:首輪、ブラシ、突き棒、轡、鞍、馬具、厩など
5原材料:粉末、塩、薬品、穀物、インゴット、鉱石、石板、木材など
6音楽:楽譜、鈴、チャイム、笛、ガラガラ、角笛、竪琴、リュート、太鼓など
7自然:花、羽根、貝殻、岩、木、樹、泉、洞窟など
8義肢:目、歯、手、足、腕、脚、松葉杖、車椅子など
9宗教:象徴、供物、偶像、祭壇、儀式用の__(もう一度振る)
10専門器具:アストロラーベ、水準器、歯車、デカンタ、蒸留器、窯など
11文書:インク、ルーン、尖筆、巻物、羊皮紙、書板、写本、文書庫など
12豪華に飾られた、あるいは精巧に作られたより一般的な品(前の列)

注:その結果が出ていなくても、アーティファクトがふさわしい奇妙な素材(500ページ、ステップ2b)で、あるいはそれを用いて作られていて構わない。熱と炎を吸収する鍛冶の君の剣が、エーテリウムでできていたり、柄頭に紅の結晶をはめ込んでいたりするかもしれない。

例えば「小さな品」から始めてこの表で10が出たなら、「デカンタ」を見て香水の小瓶、あるいは毒かもしれないと考えるだろう。もしかすると特別なのは容器ではなく、中の液体の方かもしれない!


4 統合

これまでに決めた詳細を考え合わせる。それらが示唆するアーティファクトを思い描く。欠けている詳細を埋め、最終的な決定を下し始めよう。このアーティファクトは正確には何なのか。もともと何のためのものだったのか。

どのようにして生まれた、あるいはここに来たのか。

その品の完全な歴史は必要ない。だが、筋の通った、少なくとも物語を仄めかす何かを思い描こう。

これらを決める中で、以前に定めた詳細の一部を変更したり捨てたりしても構わないし、緩やかに、あるいは比喩的に解釈しても構わない。それらはあなたの創造力を刺激するためのものであり、制限するためのものではない。


5 書き起こし

頭の中に明確な像ができたら、以下のいずれかとしてアーティファクトを書き起こそう:

  • 簡潔な説明といくつかのタグ。おおよそ20語以内
  • 詳細な説明。タイトル、いくつかのタグ、そしてそれが何か、どんな見た目か、何をするのか(あれば)、何が関わるのかについての数文
  • 上記のような簡潔または詳細な説明に加え、1つ以上のプレイヤー専用のムーブ。それぞれにトリガー、結果、そしておそらくロールを添える
  • 集落の改良。時間と労力をかければ村に永続的な恩恵をもたらすもの。
  • 小アルカナム。プレイヤーに渡す小さなカードで、表に説明と条件、裏にそれを満たした時の恩恵を記す。
  • 大アルカナム:半ページのプレイブック別紙で、解放可能なムーブ・選択肢と、それを使うことによる代償を伴う。

誰のためにこれを書いているのかを念頭に置こう。プレイヤーに渡すもの(タグ、外見の描写、専用ムーブ、アルカナム)は明快で簡潔であるべきだ。だが、アーティファクトの歴史、背景設定、見つかった場所の詳細、仕組みの機微……それらはすべてあなた自身のためのものであり、プレイでどう提示し、どう使うかの助けとなる。あなた自身が役立つと思う分だけ書き出そう。

アーティファクトの価値がまだ決まっていなければ、それを設定すべきかどうか、するならいくつにするかを考える。おおまかな指針はBook Iの92~93ページを参照。

アーティファクトがトラブルの種になりそうなら、脅威としても書き起こしておこう(おそらくマクガフィン、あるいは魔法の存在、はたまた厄災かもしれない)。

実例については本書全体に登場するアーティファクトを参照しよう。詳しい指針といくつかの実例はBook Iの434ページを参照。