発見

発見とは、PCたちが出会う興味深いもの、すぐには危険ではないが調査、関わり、決断を促すものだ。次のようなものがある:

  • 手がかり:ぬかるんだ土に残る怪物の足跡など
  • 遺跡:その怪物のねぐらなど
  • 遭遇:怪物の足跡を追ううちに出会う好奇心旺盛な精霊など
  • 好機:怪物のねぐらで見つかる卵など
  • アーティファクト:卵と一緒に巣にしまい込まれた奇妙なメダルなど
  • アルカナム:ねぐらの壁に刻まれた石灰まみれのルーンなど。死から身を隠す呪文が詳しく記されている。これらは正式な分類ではなく、しばしば重なり合う。あの足跡は怪物が近くにいるという手がかりかもしれないが、それを追跡したりねぐらを見つけたりする好機でもあるかもしれない。

発見は脅威(277ページ)や危険(379ページ)であることもある。静かに草をはむオーロックスは発見だ――肉と価値ある角を手に入れる好機なのだ!

だがそれは怪物でもあり、PCたちが用心しなければひどい目に遭わせかねない。

発見をゲームに加えるのは…

  • プレイヤーのムーブが促したとき。PCが洞察を求めるで「最近ここで何があったか?」と尋ねたら、その答えは手がかりの形を取るかもしれない。食料を探すで「何か興味深いもの、役立つものを発見する」を選んだら、ほぼ間違いなく何らかの発見を示すことになる。
  • 準備がそれを求めるとき。瓦礫の山に特定のアーティファクトが埋まっていると決めてあり、PCたちがその山を掘り返したなら、当然彼らはそのアーティファクトを見つける。
  • 確定した虚構がそれを示唆するとき。山賊を何人か作り、PCたちが彼らを追い払ったとする。PCたちが山賊の足跡を来た方へたどるなら、山賊の野営地を見つけるのは当然だ。
  • 設定ガイドがそれを勧めるとき。PCたちが造り手の街道にいるなら、旅の道連れII巻、272ページ)を振り、その結果に基づいて遭遇を作ってもよい。山麓を探索しているなら、その地域の表で無作為の発見を振ってもよい(第II巻、148ページ)。
  • 面白い、楽しい、あるいは単に良い考えだと思うとき。PCたちが段丘地帯(the Steplands)で道に迷い、事態を揺さぶりたいなら、彼らの行く手に発見を置いてもよい。丘の民のヤギ飼い、不気味な洞窟、その他筋の通るものなら何でも。
  • 以上のいくつかの組み合わせが促したとき。野伏が緑の君の遺跡に近づく前に洞察を求めて「ここで役に立つもの、価値あるものは何か?」と尋ねたとしよう。第II巻には森の民の絵文字がその一帯に記されているとあり、役立つ情報を与えてくれそうなので、それを問いへの答えとして示す。

第II巻:広き世界とその他の驚異には、ゲームで使えるあらゆる種類の発見が収められている。各地域や場所の項目には、選んだり振ったりできる表がある。さまざまな民(緑の君など)や力(下なるものなど)の項目には、遺跡の表や、アーティファクトやアルカナムの候補のリストがある。これらの道具は、あなたとあなたのゲームにとって筋の通るだけ多くも少なくも使えばよい。設定ガイドを活用すること!

発見を使って物語を語り、豊かで謎に満ちた世界を描く。発見を準備するとき、あるいはその場で作るときは、画面の外を考える。それがどうしてここにあるのかを考える。過去の出来事や進行中の状況と結びつける。PCたちに道で商人と出会わせるだけではなく、あのランタンを売ってくれた、ぜいぜい息をする年老いた商人ウルナと行き会わせる。狩るための猪を見つけさせるだけではなく、森の奥で目覚めた悪魔から恐れおののいて逃げる(ふだんは恐れを知らない)猪たちに出くわさせる。

発見を使って彼らの暮らしに冒険の句読点を打つ。強力なアーティファクトや未踏の遺跡の噂を伝え、遠征を促すきっかけにする。遠征中は、PCたちが驚嘆し、関わり、探索できる発見を示す。

彼らの勇気と好奇心には、さらなる発見で報いる。

発見をゲームに置いたら、基本の流れ(169ページ)に従う。PCたちにどうするかを尋ね、行動を解決し、繰り返す。発見を無視して先へ進むかもしれない。持ち帰るかもしれないし、後で戻ってくる計画を立てるかもしれない。

発見が雪だるま式に、まったく新しい状況に発展するかもしれない。何が起きるかを見届けるためにプレイすること

手がかり

手がかりはPCたちを何らかの知識、結論、あるいは啓示へと導く。それは何か別のものを指し示すしるしだ。物語を語る名詞なのだ。

PCたちが洞察を求めるとき、問いに答えながら虚構に始まり虚構に終わるための方法として手がかりを示す。手がかりを使って厄介ごとを予告し見た目以上のものがあるとほのめかし好機を差し出し、その他知識を伝えたり事実を確定させたりするあらゆるGMムーブを行う。

手がかりを作る

刺激的で魅力的な手がかりをふと思いついたなら、あるいは第II巻の何かが心に響く手がかりを示唆しているなら、それが準備や確定した事実と矛盾しないかを自問する。矛盾しなければ、使う!

そうでなければ:啓示、つまりPCたちに知ってほしいかもしれないことから始める。そこから逆算する。その啓示につながりうる手がかりを思い描く。たとえば:

  • 環境に残されたしるし(足跡、踏みしだかれた草、古い焚き火の跡など)
  • 物理的な残骸(血、骨、毛、毛皮、鱗、羽、糞など)
  • 場違いなもの(埃っぽいテーブルの上のきれいな椀、奇妙な偶像など)
  • 文字、絵、印(書き付けや手紙、モザイク、何気ない落書きなど)
  • NPCや怪物のふるまい(指差す亡霊、嘘つきの泳ぐ目など)
  • 物音、ちらりと見えたもの、匂い(遠くの遠吠え、風に乗る煙など)
  • 噂、報告、話、うわさ話(NPCから聞いた、思い出したなど)
  • 閃き、前兆、啓示(夢、霊的な印象など)

手がかりの中には、啓示をまっすぐ指し示すものもある。ただほのめかすだけで、いくらか努力するか、後から振り返ってようやく意味がわかるものもある。確定した虚構になじむ手がかりを示し、何が起きるかを見届けるためにプレイする

行き詰まったら、プレイヤーに啓示を告げ、彼らがどうやってそれに気づくのかを尋ねてもよい。「何に警戒すべきか? ふむ。フドゥールが魔法でこの場所を見張っていて、あなたたちがここにいることを知っている!

何に気づいてそうとわかる?」


リアンナと彼女の部隊が食料を探すで「何か興味深いもの、役立つものを発見する」を選ぶ。私は、羽毛のドレイク3頭がこの一帯にいるが、最近獲物を食べたばかりで今は積極的には狩りをしていないことを明かすことにする。手がかり自体は私には明らかに思える:リアンナは彼らの最新の獲物の残骸を見つける。

「ヴィーゼントの骨だ」と私は告げる。「噛まれて折れている。ドレイクの仕業らしい。鉤爪の跡と、抜け落ちた羽がいくつか見つかる。臓物もある――蝿がひどくたかっている――だからせいぜい1日前のものだ。どうする?」

彼女は現場を調べ、洞察を求めて「何に警戒すべきか?」と尋ねる。私はこれらが成獣のドレイクで、2頭がヴィーゼントを、待ち伏せていた3頭目のほうへ追い込んだのだと告げる。どうやってそれがわかったのかを尋ねる。「主に足跡を読んで。それと、ドレイクについて知ってるから。ねえ、これは最近のことだって言ったよね? 1日以内って?じゃあ今はたぶんお腹が空いてない。急げば、たぶん彼らがまた狩りを始める前に縄張りを抜けられる。でしょ?」そのとおり!


手がかりを準備する

セッションの準備をするときは、PCたちが現在の目標を達成したり重要な決断を下したりするために必要な決定的な啓示を見極めるよう努める。それぞれの啓示について、少なくとも1つ、理想的には2つか3つの手がかりを作る。プレイヤーはゲームに意味のある形で関わるためにこの情報を必要としているのだろう? 彼らがそれを得る方法がたっぷりあるようにすること。


ヴァヒドは精神宝石の燃える造り手のガラスの心臓を求めて、PCたちを三魔女会の湖(Three Coven Lake)へ引っ張ってきた。彼は、それがかつてここにあり、何らかの秘術の装置に力を与えていたとほのめかす古い巻物を手に入れていた。

目標を達成するには、PCたちは精神宝石の心臓が正確にどこにあるかを知る必要がある。私は、それが今もその秘術の装置に力を与えていて、装置はいくつもの構造体を動かしていると決めた。だが遠い昔、ある不死の魔術師が自らの魂をその装置に融合させ、自らの意識をそれらの構造体へと送り出している。

PCたちがこのことの一部または全部を知りうる、手がかりの候補を考える。そして次のように書き出す:

  • 都市の古い地図。巻物にも目立って記されている印のついた場所が示されている。
  • 構造体には巻物と同じ印がある。PCたちは1体を尋問するか、後をつけて住処まで行くかもしれない。 • 魔術師の宿敵が、争いを起こそうとして、秘術の装置のありかをPCたちに教える。

(そして今度は、魔術師の宿敵が誰、あるいは何なのか、PCたちがどうやってそれと出会うのかを考え始める…)


準備した手がかりを、PCたちがどこで、どうやって見つけうるかを決める。特定の場所、NPC、怪物に結びついた手がかりもある。概念的なもので、筋が通るならいつでもどこでも持ち込める手がかりもある。

ある手がかりがPCたちに

知識を語る、洞察を求める、あるいは他の情報収集のムーブを促しそうだと思うなら、どんな情報を与えるかを考えておく。興味深いことと役立つこと、見かけどおりでないものなどを書き留めておいてもよい。


先ほどの例の続きだが、2つ目と3つ目の手がかりは明らかに特定の存在との遭遇に結びついている。だが1つ目の手がかり――地図――は、理屈の上では廃墟の都市のどこででも見つかりうる。

ヴァヒドが地図か構造体にその印を見つけたら、それについて知識を語るだろうと思うので、こう書き留める:

興味深いこと:この印は、スコル・ゲイルという造り手の個人の識別印だ。こうした印は個人の所有物を示すのに使われた。

役立つこと:地図のあの場所/この構造体たちがどこから来るにせよ…そこで秘術の装置が見つかる見込みは高い――あるいは少なくとも、それを見つける手がかりが!


よければ、明かすかもしれない他の啓示についても考える――決定的ではないが、PCたちに好機を与えたり、世界やNPCを照らし出したりする情報だ。これらの啓示にも手がかりを作ること!

遺跡

遺跡とは、PCたちが探索したくなるかもしれない興味深い場所だ。遺跡(345ページ)にはまるまる1章が割かれている。

だが遺跡は発見にもなりうる! PCたちが段丘地帯を踏破するうちに、石の君の廃墟に出くわすかもしれない。その廃墟を探索すれば、その中にもっと小さな遺跡があるかもしれない――たとえばアラティスの祠で、その中には造り手の時代の年代記が収められている。遺跡の中の遺跡の中の遺跡!

遺跡、あるいはその中の区域を作るには:

1) 土台を据える

  • 問いを立てる
  • 手元にあるものを土台にする
  • 設定ガイドを活用する

2) その物語を組み立てる

  • つながりを探す
  • 自分に問いかける
  • その問いに答える
  • 年表を作る

3) 遺跡の中身を素描する

  • 住人を置く
  • 危険と発見を見極める
  • 区域/部屋を定める
  • 環境を描写する
  • 区域/部屋を配置する

4) 好きなだけ書き起こす

  • 地図や図を作る(場合によっては)
  • 各区域/部屋を詳しく書く
  • 必要に応じて細分する
  • リストや表を作る
  • 計画を立てる
  • 見直して修正する

手順の全体は355ページを、遺跡の運営についての指針は349ページを参照。

遭遇

PCたちが、すぐには敵対的でも危険でもない誰かや何かと行き会ったら、それが遭遇だ。たいていは人だが、獣、精霊、構造体、その他PCたちが関われるどんなものとの遭遇もありうる。

遭遇を組み立てる

次の問いにそれぞれ、筋の通る順で答える。頭の中で遭遇が発展するにつれて、前の答えに戻って手直ししたり変えたりしてかまわない。

  • 誰/何との遭遇か?
  • どこで/いつ起きるか?
  • 彼らは何をしているか?
  • なぜここにいるのか?
  • 何を望んでいるか?
  • PCたちにどう反応するか?
  • なぜこの遭遇をゲームに入れるのか? 何が懸かっているのか?

答えが具体的であるほど、遭遇は面白くなる!「助けを必要としている、ゴルディン鉱山(Gordin's Delve)へ向かう移住者」は良い遭遇だ! だが「ゴルディン鉱山にいる父親のもとへ向かう、マーシュエッジ(Marshedge)から来た一家で、ロバ(とそれが運んでいたものすべて)が道からはぐれてしまった」の方がはるかに心を惹く。

即興で作っているなら、これらの問いの多くには直感的に答えるだろうし、文脈からすでに答えが出ているものもあるだろう。素晴らしい! 明らかなことから始め、遭遇を設定して場面を演じながら具体的な細部を加えていく。

準備しているなら、いくつかの問いを答えずにおくか、具体的な答えの代わりに可能性で答えてもよい。確定したと思っている答えでさえ、プレイ中の出来事に応じて変わるかもしれない。


最初の冒険の遠征を準備している。PCたちは、若いプライダーを大森林(the Great Wood)の中を引きずっていったクリンウィンたちが残した跡をたどり、悪役(スウィンのサジュラ)がねぐらにしている緑の君の墓へ向かうだろうと予想している。道中で持ち込める発見の候補がいくつかほしいので、第II巻大森林の項目を見直す。

私は発見の表(第II巻、203ページ)を見て、「好奇心旺盛か無関心な、クリンウィン、フェイ、または野の精霊」を見つける。墓に住んでいたがサジュラに追い出されたフェイという考えが気に入る。私はフェイの作成第II巻、100ページ)を調べて指針にする。その結果、ソーンサムができあがる。大森林をこそこそうろつく、中が空洞の小さな植物の人で、住処と溜め込んだ宝を失って怒り狂っている。サジュラが殺されるか追い出されるのを見たがっているが、同時にどうしようもない溜め込み屋で盗人でもある。

PCたちがいつどこでソーンサムに出会うかはわからない。だがいずれ彼が彼らに気づき、盗みを働こうとするか(とりわけ精神宝石のことを知ったら)、近づいてきてサジュラについての情報を申し出る(彼らがそれを倒せると思ったら)だろうと思う。

この遭遇の目的と懸かっているものについて:こいつは演じるのが楽しそうだし、PCたちを助けたり、妨げたり、苛立たせたりする可能性がたっぷりある!


まだなら、453ページの手順に従ってNPCを作る。NPCが複数いるなら、PCたちが最も関わりそうなのはどれかを決めて、そこに焦点を当てる。他の者たちは

集団として描き、必要なときだけより細かくズームする。

遭遇を運営する

遭遇もゲームの他の部分と同じように運営する。基本の流れ(169ページ)に従う。

遭遇がまさに始まろうとしているところ、始まったばかりのところ、あるいはすでに進行中のところで行動を設定する。環境を描写し、キャラクターを演じる。穏やかなGMムーブを行い、PCたちがどうするかを尋ね、行動を解決する。遭遇が決着するか、新たな状況になるまで繰り返す。

遭遇を運営しながら、すでに確定させたことを膨らませ、変奏していく。

プレイヤーが質問しあなたが状況を明らかにするうちに、あるいはPCの行動を解決するために、おそらく自然とそうすることになるだろう。

NPCを、名前、核となる概念、印象に残る特徴、印象などを持つ本物のキャラクターに育てる。遭遇の相手が集団なら、特定の個人に焦点が当たるにつれて、その者を膨らませる。

細部に行き詰まったら、PCたちに質問し、その答えを土台にする

NPCの本能、タグ、ムーブを確定させてあるなら、それらを使ってその演じ方と場面の運営を決める。

遭遇の目的と懸かっているものを心に留めておく。適切な細かさにズームし、目的が果たされたら場面を締めくくることを恐れないこと

たとえばちょっとした彩りを添えるつもりで遭遇を加えたのに、PCたちがそれを何か決定的な場面であるかのように扱ったら、キャラクターから離れてプレイヤーに話しかける。「みんな、いや、これはただの道端の鋳掛け屋で、脅威でも何でもない。先に進もう」。だが同時に、この遭遇が計画していたより重要で意味のあるものである可能性にも心を開いておく。

もしかしたら、あの鋳掛け屋は結局、伝えるべき重要な情報を持っているのかもしれない!

好機

好機とは、PCたちが出くわす、彼らの利益になりうる、あるいはつけ込めるあらゆるものだ。非常に幅広い分類で、次のようなものを含む:

  • 役に立つもの、価値あるもの(硬貨、交易品、道具、武器、余剰など)
  • 消費する資源(食料、きれいな水、ランプの油、物資など)
  • __に良い場所(野営する、待ち伏せを仕掛ける、身を隠すなど)
  • どこかへ行く手段(鍵、近道、隠し通路、浅瀬など)
  • __する機会(何かを学ぶ、敵の先手を取る、誰かに感銘を与えるなど)
  • 体験(息をのむ眺め、幻覚を起こすキノコなど)
  • PCたちが後で取りに戻ってくるかもしれない資源(鉱山、木材など)
  • 力の場(祠、秘術のエネルギーの結節点など)
  • アルカナム(438ページ)
  • その他思いつくものなら何でも

すべての好機が同じではない。直接好機を差し出すこともあるが、ただ見た目以上のものがあるとほのめかすか、代償つきの富を差し出すだけで、PCたちがそれを生かすには少し努力が要ることもある。PCたちがまさに必要としているものである好機もある。あまり役に立ちそうにないもの、より大きな目標から気をそらすものもある。そしてあなたがそこにあるべきだと思ったから、あるいは第II巻の表がそう示したからというだけでそこにあるものもある。

好機をゲームに置いたら、PCたちにどうするかを尋ね、そこから進める。

たいていは飛びつくか、飛びつこうとするだろう。

だが無視するかもしれないし、手間をかける価値がないと判断するかもしれないし、後で戻ってくるつもりで今は通り過ぎるかもしれない。無理強いしないこと。何が起きるかを見届けるためにプレイすること!

アーティファクト

アーティファクトとは、意味、力、価値を帯びたものだ。PCたちが持っていくか、後で取りに戻ってくるかもしれない品物だ。過去の遺物、宝石や豪華な品、魔法の品――要するに、宝だ!

第II巻には、ゲームに放り込める100を超えるアーティファクトが収められている。短い説明といくつかのタグだけのものもある。たとえば「ねじ蓋のついた造り手のガラスの壺 ◇、密閉できる(破壊不能、価値2)」。

より正式な記述を持つアーティファクトもあり、しばしば独自のムーブがついている。たとえば次のように:


大きな甕

動かせない、魔法

高さ約1.2メートル、厚い貝殻のような素材でできていて、重い蓋がついている。甕が空で、フェイが中を覗き込んだとき、そのフェイは中に這い込まずにはいられない(いつでも中に収まる)。そこで蓋を閉めたなら、フェイは閉じ込められ、甕はその知識、本質、自己の感覚をゆっくりと痛みを伴って剥ぎ取っていく。やがて後には真珠の山(価値2)しか残らない。


いくつかのアーティファクトは集落の改良(514ページ)として示されていて、多くのアルカナム(438ページ)も何らかのアーティファクトだ。自分で作ることもできる。434ページを参照。

PCたちがアーティファクトを持っていくなら、誰かがそれを所持品に加え、その荷物の量(あれば)を計上するようにする。村に持ち帰るなら、それが誰かの特別な所有物になるのか、村全体の資産になるのかをプレイヤーに決めるよう促す。

アーティファクトを配置する

アーティファクトは筋の通るところに置く。PCたちが探索している封印された墓には、おそらく副葬品がある! 彼らが追っている魔術師は、おそらく魔法のアーティファクトをいくつか自由に使える。

面白い、あるいは興味深いと思うときにも、アーティファクトをゲームに置く。季節の移ろいのとき、あるいはPCが交易と物々交換をするときに、取引の好機として1つ差し出す。

PCが食料を探すで「何か興味深いもの、価値あるものを発見する」を選んだら、1つ見つけさせる。

遺跡を準備するときは、アーティファクトを特定の場所に置くか、筋が通るときにいつでもどこでも置けるもののリストを作るか、その両方を行う。

どんな発見とも同じく、物語を語るようにアーティファクトを置くよう努める。それがどうしてここにあるのか、どれくらい長くここにあるのか、それが環境をどう形作ったか、あるいは環境がそれをどう形作ったかを考える。なぜ誰もそれを手に入れていないのか? 他に誰がそれを探しているのか? 他に誰がそれがここにあると知っているのか? これらのことを、アーティファクトをどこに置きどう描写するかに反映させ、豊かで謎に満ちた世界を描くための方法とする。


PCたちはスウィンを倒した後、緑の君の墓をきちんと探索するためにそこへ戻る。私は、ソーンサムがヴァヒドの聖別の印をすり抜けて昔溜め込んだ宝を持ち去ったと決めたが、PCたちが見つけるアーティファクトがまだいくつか残っているはずだと思う。

第II巻の緑の君の項目を見ていて、「腐食した青銅の手斧がいくつか」に目が留まる。私はそれらが、崩れた廊下に埋められたミイラの従者たちと共に葬られている様子を思い描く。ソーンサムはそれらのことを知りもしなかっただろうし、知っていても気にかけなかっただろう。

また大きな甕(前ページ)も目に入る。ここに葬られている緑の君が、厄介なフェイに対処する手段として作ったものだと想像する。ソーンサムはそれを避けていただろうが、クリンウィンたちがサジュラの要らないがらくたをしまうのに使っている様子が目に浮かぶ。だからその中はがらくたでいっぱいで、がらくたにしか見えない他のアーティファクトや、ひょっとするとひびの入った第II巻、523ページ)のようなアルカナムまで入っている。そうそう、それはクリンウィンが巣を作っていた、一部崩れたあの部屋にある。いいね。


アーティファクトを見極める

PCたちがアーティファクトを見つけたら、それを描写する!

彼らが何を見つけたのか、一目見て明らかなことは何かを告げる。

そのアーティファクトが単に興味深い、役に立つ、あるいは価値あるだけなら、最初の描写の中で、あるいはPCたちがそれに関わったらすぐに、そうとはっきりさせる。本当はないのに、まだ発見すべきことがあるかのようにほのめかしてはならない。


「どの死体も青銅の手斧を持っている。頭は腐食して鈍っているが、木の柄には美しい渦巻く木目がある。驚くほど保存状態も良い。魔法の感じはしないが、鍛冶屋が少し手を入れれば斧の頭を直せるだろうし、そうすればそれぞれ、価値1くらいにはなる」


そのアーティファクトにそれ以上のものがあるなら、描写の中でそうとはっきりさせるか、見た目以上のものがあるとほのめかすか、あるいは単に詳しく知る好機を差し出す


PCたちは甕を瓦礫から掘り出し、埃を払う。「かなり大きい」と私は告げる。「高さ1.2メートルくらいで、周りはこれくらい。素材が奇妙だ。陶器ではない。どちらかというと…カタツムリの殻? それと、ブロドウェン、特にあなたは、それがなんだか…呼びかけてくるように感じる? どうする?」


そこからはPCたちの行動に従い、それを解決する。もっとよく見るなら、何が見えるかを告げる。持ち上げるなら、どう感じるかを告げる。アーティファクトに独自のムーブがあり、それが誘発されたら、ムーブを見せる(そしてもちろん解決する)。

アーティファクトについて洞察を求めたなら、ムーブを解決する! 7+なら、状況に見合うだけの詳しさで、正直に役に立つように問いに答える。


「何に警戒すべきか?正直、たいしたことはない。甕はあなたを呼んではいない。確かに魔法の品だが、その、定命の者に影響する魔法のような感じはしない」


アーティファクトについて知識を語り7+を出したなら、それが何か、何をするか、どれほどの価値があるか、どうすれば起動できるかあるいは満額で売れるか、どうすればもっと知ることができるか、のいくつかを組み合わせて告げる。アーティファクトに独自のムーブがあるなら、7-9ではそれが何をするかをいくらかほのめかし、10+ではムーブの全文を与えるとよいかもしれない。

第II巻のアーティファクトの多くは、記述の一部として「興味深いこと」と「役立つこと」を含んでいる。

結局のところ、プレイヤーが意味のある決断を下せるように、アーティファクトが何をしどう使うのかを彼らに知ってほしいのだ。

PCたちが今それを突き止められないなら、そうするための道筋を与える。たとえば…

  • 条件を告げる。「ゴーラス爺さんはフェイに詳しい、たぶん教えてくれるだろう」。あるいは「村に持ち帰って巻物を調べる必要がある」。
  • 彼らと共に計画を立て(530ページ)、そのアーティファクトが何なのか、何をするのかを突き止める。
  • ラブレター(568ページ)を通じて情報を明かす。
  • 少し時間を置いた後に情報を明かす。PCがどうやってそれを知ったのかをプレイヤーに尋ねてもよい。
  • 以上のいくつかの組み合わせ。

PCがアーティファクトを理解したら、そのタグ、記述、独自のムーブなどをプレイヤーに渡す。集落の改良なら、集落プレイブックに加える。

アルカナムには独自の考慮事項がある。詳しくは438ページを参照。

プレイでのアーティファクト

単に興味深い、あるいは価値があるだけのアーティファクトもある。だが並外れた性質を持つもの、魔法の効果を生むものもある。

アーティファクトについて疑問が生じたら(どう働くのか、使うには何が必要か、何ができて何ができないかなど)、プレイヤーと話し合う。アーティファクトの記述、そこから示唆されること、プレイ中にすでに確定した具体的な細部を考慮する。一緒に答えを導き出す。

PCたちがアーティファクトを使って何らかの長期的な目標を達成したいなら、最も筋の通る方として、計画を立てるか、彼らの考えを反映した新たな集落の改良を書き起こす。


彼らは甕を開けてがらくたをふるい分ける。「中に何か印はある?」とヴァヒドが尋ねる。「ブロドウェンが感じる呼び声を説明するものは何かある?」私にはわからないので、ヴァヒドに甕について知識を語るのかと尋ねる。そうだと言い、彼は7を出す。

「興味深いこと…これは明らかに緑の君の作だ。そしてその魔法はフェイに作用する強制だ。で、どうしてそれがわかる?」私たちは、甕の内側に沿って流れるようなルーンがあり、その一部をヴァヒドが解読できるということにする。

「緑の君が作ったもの? 俺は造り手とその技に精通してるから、追加の質問ができる。この甕は正確には何をするんだ?」

本能的には半分だけ答えたくなるが、それはよろしくない。代わりに、ただ記述(428ページ)をそのまま伝える。「それと、聞かれる前に言っておくと」と私は言う。「いや、中に真珠はない。ただのがらくたの山だ。ただし、紅杉でできたひびの入った笛が入っている…」


脅威としてのアーティファクト

NPCがアーティファクトにどう反応するかを考えること

興味をそそられるか? 怖がるか? 妬むか?

その噂は他の町に広まるか? アーティファクトに対する人々の反応が厄介ごとの種になるなら、それを脅威(277ページ、マクガフィン)として書き起こす。

同様に、アーティファクトそのものが厄介ごとの種なら、それを脅威として書き起こす。おそらく魔法の存在災厄だろう。

PCたちが危険なアーティファクトを破壊したり、魔力を失わせたり、封じたりしたいなら、そのタグ、確定した虚構、あなたのゲームにとって筋の通ることを考える。壊れやすいアーティファクトは簡単に壊せるはずだ。破壊不能のものは、なかったことにするのがずっと難しいはずだ。だがどちらを破壊するにも、敵対的な精霊を解き放つ、近くの土地を堕落させるなど、重大な危険や結果が伴うかもしれない。何が必要かを突き止めるため、PCたちに知識を語るか、洞察を

求めるか、計画を立てるよう促す。

アーティファクトを売る

アーティファクトに価値が記されているなら、PCたちは交易と物々交換で特別な品として売ることができる。魔法の品だと知っている、あるいは疑っているなら、それを使ってより良い値をつけようとしてもよい――あるいは取引をまとめるために、その魔法の性質を隠す必要があるかもしれない。魔法を気味悪がる人もいるのだ!

アーティファクトの価値が「ふさわしい買い手には」とされているなら、PCたちは次のことができる:

  • 知識を語って買い手を見つけ、知らせを送るか探しに行く
  • そうした買い手との取引の好機(季節の移ろいによる)を待つ
  • 計画を立てて満額で売る
  • 交易と物々交換で、より低い価値で売る 価値が記されていないアーティファクトは唯一無二の品として扱う:交易と

物々交換では売れない。上と同様に、PCたちは知識を語るか計画を立てて買い手を見つけるか、取引の好機を待つことができる。買い手が見つかったら、アーティファクトに価値を割り当てる。たいていは2か3だが、4になることもある。

価値あるアーティファクトや強力なアーティファクトを売ろうとするのは危うい試みであり、そうしたアーティファクトをマクガフィンの脅威に変える格好の方法だ。PCたちが申し出を断れば、相手はアーティファクトを盗もうとする(あるいはごろつきを送り込む)かもしれない。取引がうまくいっても、ストーントップにそうしたものがある、あるいはPCたちがそれを見つける場所を知っているという噂が広まり、あらゆる望まぬ注目を集めることになりかねない。

アーティファクトを買う

原則として、特定の、あるいは魔法のアーティファクトは唯一無二の品だ――PCたちは単に交易と

物々交換でそれを手に入れることはできない。

PCがそうしたアーティファクトを手に入れたいなら、次のようにしてもよい:

  • そうしたものがどこで見つかるか、誰が持っていそうかについて知識を語る(そしてそれを手に入れようとする)
  • GMと共に計画を立てる
  • そうしたものを探していると噂を流し、季節の移ろいで「取引の好機」を選ぶ
  • 何を求めているかをGMに伝え、季節の移ろいで「興味深い知らせ」を選ぶ

PCたちが特定の、あるいは魔法のアーティファクトを持つ者を実際に見つけ、取引の交渉をしようとするなら、あなたはそれにどれほどの価値があるかを決めなければならない。価値2〜3が一般的で、価値4のアーティファクトもある。

だがNPCが自分の持っているものの正体に気づいていなければ、価値1、あるいは0とさえ考えているかもしれない。

アーティファクトを作る

付録B(第II巻、498ページ)には、アーティファクト作成の詳しい手順がある。第II巻の既存のアーティファクトがどれも必要を満たさないとき、あるいは肉付けしたいアーティファクトのアイデアがあるときに使う。あるいは、ただ使いたいから使ってもいい――アーティファクト作りは楽しいのだ!

新たなアーティファクトを作るには:

1) その由来と主題を決める

2) その本質と関連する特徴を決める

3) その形を決める

4) これらの細部を統合する

5) 筋の通るやり方で書き起こす

これらの手順は順番に示されているが、たいていはあなたにとって筋の通るどんな順番でも使える。アーティファクトの本質を選ぶ前に形を選ぶ方がうまくいくと思うかもしれない! それでかまわない。


緑の君の墓でPCたちが見つける他のアーティファクトを考えていて、1つを一から作ることにする――ソーンサムがその場所を空にしたときに見落としたものかもしれない。とても大きくて、彼には動かせなかったものかもしれない。あるいは彼が見落とした小さなもの。あるいは鉄でできていたから置いていったのか? まだわからないが、見届けよう!


1 由来と主題

アーティファクトの由来、つまりそれを作った人々、あるいはそれと最も密接に結びついた力(石の君、フェイ、下なるものなど)を選ぶか振る。

アーティファクトがどこから来たのかすでにわかっているなら、ただ選ぶ。いくつかの由来がありそうに思えるなら、とりあえず1つを選ぶ(後で気が変わってもかまわない)か、その中から無作為に選ぶ。

第II巻のそれぞれの由来には、関連する主題の表がある。適切な主題の表から選ぶか振る。その主題を、アーティファクトについての他のすべてに反映させる。


由来の表を見ると、「緑の君」が当然の選択に思える。私は緑の君の主題の表を振り、2を出す。「植物と育つもの、壮大かつ/または珍しい」。

2 本質

アーティファクトの本質を選ぶか振る:

ありふれた品、奇妙な素材、精霊や意識の係留など。

本質の表の各結果は、その特徴を決める別の表、または表の組を指している。それらの下位の表からも選ぶか振る。そしてその指示に従う(他の特徴や、形などへ送られるかもしれない)。


このアーティファクトの本質で3を出したので、それはありふれた品だ。それによってなぜ彼らが気にかけるのかの表に進み、6を出す:「それ自体に価値がある――銀、交易品など(価値2)」。それによって形を選ぶか振るよう指示される。


3

まだ明らかでなければ、アーティファクトの大きさ(小型、、◇◇◇、動かせない)、タグ(壊れやすい粗雑など)、そしてとりわけ手に入れにくいか、その他の形で生かしにくいかどうかを選ぶか振る。

そこから「それは何か」の表から選ぶか振る。由来、主題、本質を心に留めながら、これらの結果を自由に解釈する。ひらめきに身を任せること!


大きさで4(「 の品」)、それは何かで9(「あまり一般的でないもの」)、そして具体的な、あまり一般的でないもので3を出す(「珍品:驚異、装置、謎、奇妙な小道具、おもちゃなど」)。ふむ。


4 統合

ここまで確定させた細部を手に取り、それが示唆するアーティファクトを思い描く。欠けている細部を埋め、決断を下す。このアーティファクトは正確には何なのか?

もともと何のためのものだったのか? どうやって生まれ、あるいはどうやってここに来たのか? アーティファクトの完全な来歴は必要ないが、筋が通り、少なくとも物語をほのめかすものを思い描くよう努める。

先に確定させた細部のいくつかを変えたり捨てたり、ゆるく、あるいは比喩的に解釈したりしてかまわない。それらは創造力を刺激するためのもので、制限するためのものではない。


つまり:ありふれた珍品で、それ自体に価値があり、主題は「植物と育つもの」。私は銀の球を思い描く。拳ほどの大きさで、つると葉の透かし細工の模様がある。おそらくただの美しい品で、緑の君と共に葬られ、台座か瓦礫の陰に転がり込んだ副葬品だろう。


5 書き起こし

アーティファクトの姿が頭の中ではっきりしたら、次のいずれかの形で書き起こす。

短い説明として

荷物の量、タグ、その他のゲーム要素(437ページ)を含め、30語程度以下の短く簡潔なものを書く。このやり方は単純な魔法でないアーティファクトに最も向いているが、わかりやすい魔法の効果を持つアーティファクトにも使える。

例としては、塚の築き手第II巻、40ページ)や石の第II巻、388ページ)のような「さまざまな宝」のリストを参照。

作ってきたこのアーティファクトにはたいした説明は要らないので、こう書き留める:

◇ 銀の透かし細工の球、拳ほどの大きさ、つると植物の模様(美しい、価値2)


詳細な描写として

アーティファクトに、説明的なもの(「石の杯」)か固有の名前(「赤き三角旗」)で呼び名をつける。タグ、荷物の量(あれば)、その他のゲーム要素(437ページ)を割り当てる。それから、その見た目、(何かするなら)何をするか、それに何が伴うか、なぜ役に立つ、興味深い、価値があるのかについて、いくつかの文を書く。

PCたちがそれについて知識を語りそうだと思うなら、アーティファクトについての「興味深いこと」と「役立つこと」を書くことを考える。

例としては、上等な糸の紡錘第II巻、75ページ)や大きすぎる指輪第II巻、164ページ)を参照。


プレイヤーのムーブとして

詳細な描写を書く(前ページのとおり)。それから、アーティファクトがどう働くか、PCたちがそれで何ができるかを反映した独自のプレイヤーのムーブを書く。

独自のムーブは、魔法の力を持つアーティファクト、とりわけ予測できない、当てにならない、あるいは危険なものを反映するのに優れた方法だ。独自のムーブの書き方についての指針は551ページを参照。

そうしたアーティファクトの例は第II巻の至るところにある。何ができるかの感覚をつかむには、血走った琥珀第II巻、139ページ)、水晶のナイフII巻、154ページ)、黒いメンヒル第II巻、425ページ)を参照。

PCたちが古い墓で見つけうる、


緑の君その人と共に葬られた別のアーティファクトを作る。

最初の3つの手順を進めて、由来はアラティス、主題は「法/規則/伝統」になる。素材は紅杉で、並外れた性質は「それを見る者を__で満たす」。「 ◇◇ の品」で、形は「火:香、油、蝋燭、ランプ、角灯、燭台、火鉢、炉など」だ。

興味深い! どうやらこの緑の君は文明と秩序の神アラティスを崇めていたらしい。紅杉は「野の精霊の自然な係留」であり、火はしばしば混沌の象徴だ。だが火を飼いならすのはとても「文明的な」ことであり、緑の君は実際に精霊を使役して自らの命に従わせていた。これは火鉢で、アラティスに聖別された火の精霊を縛っているのだと思う。


集落の改良として

アーティファクトがストーントップの村全体の役に立ちうるなら、集落の改良として書き起こす。これは資源(鉱山や水源など)、食料供給の改善(新しい作物、天候の魔法など)、その他広範な恩恵をもたらすアーティファクトを反映する良い方法だ。

PCたちと共に計画を立て、必要条件、継続的な代価(あれば)、完成したときの恩恵を確定させる。詳しくは

514ページの改良を参照。

例としては、黄金の若木II巻、189ページ)やロイスリグの果樹園

II巻、216ページ)を参照。

少し考えてから、裁き手のムーブ「弾劾」(118ページ)を下敷きにして、次のように書く。

紅杉の火鉢(◇◇、魔法、近距離、範囲)

浅い木の鉢で、差し渡し約90センチ。

艶やかな赤で、アラティスの図像が彫られている。内側は焦げているが、無傷だ。

火鉢に火をともし、中に宿る聖別された炎の精霊を目覚めさせたとき、その前にいる定命の者とフェイは厳かな畏怖を感じる。誰かが炎の前で礼節を破ったとき、その者は…で満たされる(その者が1つ選ぶ)

  • 恥。それに応じてふるまう • 疑念。ためらうか動きを止める • 恐怖。隠れるか逃げようとする

アルカナムとして

PCたちが時間と労力をかけて解き明かした後にだけ、持続的な、あるいは繰り返し使える恩恵を与えるアーティファクトを思い描いたなら、アルカナム(444ページ)として書き起こすことを考える。

PCが使い方を学ぶにつれて力を増すが、重大で持続的な代償も伴う魔法のアーティファクトを思い描き、その挑戦に乗る気があるなら、大アルカナム(446ページ)として書き起こす。

タグとゲーム要素

アーティファクトをどう書き起こすにせよ、関連する装備の用語とタグ(94ページ)のリストを含める。たとえば:+1アーマー、扱いにくい粗雑危険壊れやすい、___が必要、遅い、使用など。

武器や光源として使えるなら、射程のタグ(近接範囲など)やその他の武器の特性(「2貫通」や「アーマー無視」など)を含める。

所持品の場所を取るなら、

タグのリストの最初に◇か◇◇を置く(あるいは簡単な説明なら、品物そのものの直前に)。身につけて運ぶには大きすぎるなら、動かせないタグを与える。

アーティファクトは、ありふれた品にはない追加のタグを持つこともある。たとえば:

美しい:注目を集め、欲しがる者を生む 耐火:熱や炎で傷つかない 埋め込み:あなたの一部である、あるいは使う前にそうならねばならない 破壊不能:ありふれた力や技では壊したり傷つけたりできない 騒々しい:大きな音を立てる 魔法:自然ならざる力を帯びている 恐怖:その前では人も獣もうろたえる

アルカナム

アルカナムとは、プレイヤーに渡すカードやプレイブックの別紙だ。それぞれが発見――アーティファクト、場所、伝承の断片、魔法の効果など――を表し、PCたちが解き明かせる謎を秘めている。「アルカナム」はゲーム用語であり、キャラクターが虚構の中でそう呼ぶことはまずない。

アルカナムの表面には、PCが一目で、あるいは少しの努力でわかることと、その謎を解き明かすための必要条件が書かれている。裏面にはその謎が示され、独自のムーブ、新たな選択肢、従者、代償などが含まれることもある。

小アルカナムは、ここに示したような小さなカードだ。PCが解き明かすまでは実質的な恩恵を与えない。解き明かせば、PCは裏面のすべての恩恵を得る。

大アルカナムは半ページのプレイブックの別紙だ。例は61ページを参照。それぞれが1つ以上の「無償の」独自のムーブを与える。その謎を解き明かしたPCはさらなる力を得るが、その力を使えば代償が伴う。

ストーントップには、標準で64の小アルカナムと

18の大アルカナムが含まれている。

それらはすべて、第II巻の508ページから始まる付録CとDに再掲されている。

探求者のプレイブックは、大アルカナム1つと小アルカナム2つを持って始まる。用心棒は、嵐の印を受けし者の生い立ちを選べば嵐の印II巻、566ページ)を持って始まる。

アルカナムを配置する

新たなアルカナムを持ち込む頻度はよく考えること。解き明かし、使い、その代償に対処するうちに、アルカナムはゲームに大きな影響を与えうる。

多く与えすぎれば、プレイヤーは選択肢の多さに圧倒される。少なすぎれば、ストーントップの楽しい部分を逃すことになる。アルカナムを出し惜しみしてはならないが、お菓子のように配ってもいけない!

ほとんどのアルカナムはアーティファクト(428ページ)だ。そのように配置する。物語を示唆するか、少なくとも設定の一部を照らし出すように配置するよう努める。

半ば埋もれた銘板

◇◇ 扱いにくい 魔法

平原か恐れの川の近くのどこかで、土から突き出た青銅の板。へこみ、少し歪んでいて、表面には造り手のルーンと秘教的な図が刻まれている。いったいどうしてこんなところに?

板には呪文の仕組みが記されていて、学ぶことができるが…


カラドックとヴァヒドは初秋に廃塔(the Ruined Tower)へ短い旅に出て、あちこちつついて何が見つかるか見てみる。カラドックは数時間かけて外側の廃墟を偵察し、洞察を求める。彼は尋ねる。「ここで役に立つもの、価値あるものは何か?」

第II巻の廃塔の項目には、外側の廃墟の発見の表がいくつかあり、「価値あるもの」の表もある。振ってみると、「半ば埋もれた銘板、あるいは嵐の君の他のアーティファクト」が出る。半ば埋もれた銘板は、塔の周りの吹き飛ばされた瓦礫の中で見つけるのにうってつけに思える。


轟く咆哮

原初の嵐を身に通し、轟く咆哮を上げたとき、ダメージを受け(アーマー無視)、+CONで振る:

10+なら、近くにいる全員(あなたを除く)は2つ選ばなければならない。7-9なら、近くにいる全員(あなたを除く)は1つ選ばなければならない。

  • 持っているものを落とし、耳をふさぐ
  • しばらくの間、耳が聞こえなくなり方向を見失う
  • あなたから数歩よろめき離れる このアルカナムをゲームに加えたいかどうか、少し考える。これはまさにヴァヒドの得意分野だし、彼はまだ解き明かしていないアルカナムをいくつか持っているが、今はまだ簡単には取り組めない(1つはひどい火傷を負う必要があり、もう1つはリアンナの助けが要るが彼女は忙しく、3つ目は精神宝石の体の欠片を見つける必要があるが手がかりがない)。これは彼が今すぐ取り組めるアルカナムで、プレイで見たら楽しそうだと思う。

「よし」と私はカラドックに言う。「塔の近くの瓦礫の中で、土から突き出たこの青銅の板を見つける…」

遺跡(345ページ)そのもの、あるいはその一部であるアルカナムもある。筋の通るところに配置し、カードの表面の細部は自由に手直ししてよい。「荒れ果てた広間を囲むルーン」のアルカナムは玉座の間を描写しているが、あなたのゲームでは鍛冶場の方が筋が通るかもしれない。

物語や特定の遭遇を表すアルカナムもいくつかある。それらはPCたちに手がかり(424ページ)、遭遇(426ページ)、好機(428ページ)として示す。

ここでも、必要に応じてカードの表面の具体的な内容は自由に変えてよい。

一握りのアルカナム――特に嵐の印言い表せぬ言葉第II巻

566ページと568ページ)――は、PCが魔法の力を注ぎ込まれることを表す。これらは好機として差し出すか、PCたちが本当に強力な魔法にさらされたときの代償として負わせることさえできる。

アルカナムを見極める

アルカナムについての情報は気前よく与えること。プレイヤーには、それを解き明かし使うのに何が必要かを知ってほしいのだ。十分な情報に基づいて決断するには、その情報が必要だ。

だからこそアルカナムは配布物なのだ。プレイヤーに渡すためのものである。

PCたちがアルカナムを発見したら、次のようにするとよい…

  • ただプレイヤーにカードを渡し、表も裏も読ませる。PCはまだこの情報のすべてを知らないかもしれない。いつどうやってそれを知るのかを、プレイヤーと一緒に考える。
  • アルカナムについてもっと知るために代償つきの富を差し出すか、条件を告げる。それには危険を冒して危険に抗うこと、誰かと話すこと、洞察を求めることなどが伴うかもしれない。首尾よくそうできたら、カードを渡す。
  • アルカナムについて知識を語るよう促す10+なら、カードを渡して両面を読ませる。

7-9なら、表面を読ませ、研究したりもっと知ったりする時間ができたら裏面を見せる。6-なら、表面を読ませて

から何か悪いことを起こすか、アルカナムの力をほのめかしてもっと知る方法を告げる。

大アルカナムの中には、ゆっくり明かしていくのに向いたものもある。たとえば、この魔法の指輪をこすると霧が呼び出される、とPCに告げるとしよう。

だが初めてその霧の中で誰かが死んだとき、指輪は「この者をもらってもよいか?」と尋ね、あなたはプレイヤーにダーゴンの指輪第II巻、560ページ)の別紙を渡す。これがそれぞれのアルカナムに向いているかどうか、そしてプレイヤーが楽しめるかどうかは、自分で判断すること。

アルカナムを解き明かす

多くのアルカナム(とりわけ小アルカナム)は、その謎を解き明かすためにPCたちにかなりの時間と労力を注ぐよう求める。「数週間かけて絵文字を解読する」「特別な材料を手に入れる」「体と健康に持続的な害を負う危険を冒す」といった必要条件がある。

これらの必要条件を追い求める機会をプレイヤーに与えること。暇な時間ができたら、どれかのアルカナムの解き明かしに取り組みたいかを尋ねる。どうすればいいかわからないようなら、提案する。

それについて知識を語るか、必要なものを交易と物々交換で手に入れるか、計画を立てられるかもしれない。

PCがどの必要条件に取り組んでいて、どう進めているのかを確定させる。

虚構に始まり虚構に終わること。それがどんな様子かを尋ねる。どこで、いつそれを行っているのか? 誰が関わっているのか?

また、故郷に持ち帰ること。どんな仕事をおろそかにしているのか、誰に代わってもらっているのかを尋ねる。村のNPCがどう反応するかを考える。誰が影響を受け、危険にさらされ、あるいはPCに詰め寄るだろうか? ここで故郷の脅威(277ページ)とムーブ(502ページ)を使う。

必要に応じて、PCのムーブを解決したり、上に述べた緊張を演じたりするために場面を設定する。あるいは、あなたやプレイヤーが楽しく興味深いと思う場面を設定する。

アルカナムの必要条件に「__の危険を冒す」とあれば、それはほぼ間違いなく危険に抗うを伴う。窮地に立たせて「どうする?」と尋ねてもよい。あるいはズームアウトしたまま、彼らが大まかにどうその危険に対処するのかを尋ね、その取り組み方からどの能力値で振るべきか、ありうる結果は何かを決めてもよい。

ズームアウトした状態で危険を解決するとしても、7-9や6-では結果を演じるためにズームインしてもよい。だがそうする必要はない。多くの結果や代価は、ズームアウトした状態でも機能する。

単に時間がよけいにかかるのかもしれない。あるいは、長く眠っていた緑の君の生物兵器を目覚めさせてしまうのかもしれない。新たな災厄の脅威だが、次の季節まで表に出てこないものだ。事態に息をつかせること


カラドックはヴァヒドを連れて半ば埋もれた銘板を調べに行く。差し迫った危険はなく、これはまさにヴァヒドが研究している種類のものなので、ただ彼に小アルカナムのカードを渡す。

私は以前カラドックに、この一帯に大きな獣がいると警告していたので、彼らは銘板を静かに掘り出そうとする(が失敗する)。カラドックはベズンポルと戦うはめになるが、彼らは銘板を掘り出して村に持ち帰る。彼らはアルカナムの最初の必要条件を満たした。

ヴァヒドはその秋の残りの自由な時間を環状壁に守りを施すのに費やす。だが冬の終わり近く(熊狩りの後)、ヴァヒドは銘板へと注意を向ける。

「ルーンを解読できる?」と彼は尋ねる。私たちは彼が知識を語っている(多言語通なので有利)ことで合意し、彼は10+を出す。何の問題もなく読める! 彼は2つ目の必要条件にチェックをつける。

次の必要条件は「数週間の研究が必要だ」。これはたいした支障にはならないと思う(冬だから)が、それでも何をおろそかにするのかを尋ねる。「酒場で子どもたちとお話の時間を過ごすのに行かなくなる」と彼は言う。なんてこと! 私はニア(ブロドウェンの姪)が彼の様子を見に来る場面を設定する。とてもかわいらしい。


危険を伴う必要条件をどう扱うにせよ、結果を尊重すること!

ルールに従うこと――結果をごまかしたり無視したりしない。キャラクターのファンであれ、そして彼らのムーブと判定の恩恵を余さず与える。だが同時に、事態を燃え広がらせること

PCたちが何かを賭けて6-を出したなら、あるいは7-9でさえ、本当の代価や結果があるべきだ。

最後の必要条件は「練習するうちに、あなたの声、聴覚、あるいは隣人を傷つける危険を冒す」。私はヴァヒドにこれにどう対処するかを尋ねる。彼は毎日古き壁まで歩いていき、村から離れて練習する(「そう、雪の中でね、最悪だよ」)。そして「轟く咆哮」を毎日数回唱える(あるいは唱えようとする)、ものにするまで。

私たちは、彼がCONで危険に抗うことで合意する。10+なら、数日で身につけ、せいぜい声がかすれて耳鳴りがする程度で済むとしよう。6-なら、アルカナムは解き明かせるが、誰かを傷つけることにする――ヴァヒドが何をしているのかこっそり見に来た幼いニアが、咆哮で耳が一部聞こえなくなってしまうのだ。

だがヴァヒドは8を出したので、代価か不完全な成功かの選択を提示する。「呪文は唱えられる」と私は告げる。「だが本当にものにするには、何度も何度も唱えなければならず、声を永久に傷めてしまう。ひどくしゃがれて、咳の発作を起こしやすくなる。歌声はもうだめだ。あるいは途中でやめてもいい。轟く咆哮は使えるが、不利がつき、さらに危険タグがつく。どうする?」彼は少し迷ったが、結局声を無事に保つことにする――今のところは。

代償

大アルカナムにはそれぞれ代償の候補のリストがあり、それぞれの横にチェックボックスが1つ以上ある。アルカナムのムーブにそう指示されたとき、あるいはあなたが厳しいGMムーブとしてそう告げたとき、プレイヤーは代償にチェックをつける。

どの代償にチェックをつけるかはプレイヤーが決める。順番どおりにつける必要はない。「入れ子になった」代償は、その親の代償より後に来るべきだが、それ以外はプレイヤーの選択だ。

どの代償にチェックをつけても、それは起きる。虚構に始まり虚構に終わること。その代償がどう現れるか、どんな見た目でどんな感じかを告げる(あるいは尋ねる)。故郷にも持ち帰ること。その代償が他の人々にどう影響し、NPCがどう反応するかを示す。

代償は限られた資源だ。その影響が一時的で過ぎ去るもの、あるいは取り消されたものであっても、チェックはついたままだ。PCが「あなたは焼かれる…衰弱を1つチェックし、ダメージを受ける」にチェックをつけたなら、HPを回復し衰弱を消した後も、その代償にはチェックがついたままになる。

多くの代償は、PCや世界の恒久的な変化を伴う。それらは取り消せるかもしれないが、標準のやり方はない。あなたのゲームで確定した細部に基づいて、計画を立てること。

すべての代償にチェックがついたら、それがもう積み重なる代償はないことを意味する(そのためいくつかのムーブは誘発できなくなり、他のムーブはより安全に使えるようになる)のか、それとも以後の代償は、それまでプレイで見てきた代償に沿った厳しいGMムーブをあなたが行うことを意味するのかを、全員で決める。答えは大アルカナムごとに、あるいはムーブごとにさえ違うかもしれない。一緒に話し合うこと。

アルカナムを共有する

筋が通る限り、PCたちはアルカナムを互いに、あるいはNPCとさえ共有できる。

PCたちが小アルカナムを互いに共有するなら、必要条件がどう変わるかを彼らと一緒に考える。


翌年の冬、争いの1年を経て、カラドックはヴァヒドに轟く咆哮の呪文(439ページ)を教えてくれと頼む。ヴァヒドは承知する! 彼らはすでに最初の2つの必要条件(銘板を掘り出し、ルーンを解読する)を満たしているが、それでも数週間の研究が必要で、カラドックは学ぶうちに自分の声、聴覚、あるいは隣人を傷つける危険を冒す。

「助力できる?」とヴァヒドが尋ねる。もちろんだ――実のところ、そうする必要がある。カラドックは造り手のルーンが読めないのだ! ヴァヒドの助力は、カラドックが1人ではできないことを可能にしている。カラドックが危険に抗うときに有利を与えるわけではない。


PCたちが大アルカナムを互いに共有するなら、一般には:

  • 各キャラクターは個別にその謎を解き明かさねばならず、それぞれ自分の進み具合を記録する
  • 各キャラクターは自分の代償を個別に記録する。つまりそれぞれが同じ代償を受けることもある。もちろん、アルカナムはそれぞれ違い、例外もある。たとえば精神宝石第II巻、548ページ)の代償はすべて強大な僕そのものに影響し、それがどう学び変わっていくかを反映している。

そのため、複数のPCが強大な僕に命令を下すなら、全員が同じ代償のリストにチェックをつけていくことになる。

いずれ、NPCや怪物が魔法のアーティファクトやアルカナムを手にすることがあるだろう。PCたちが彼らに渡すかもしれないし、その使い方やそれが授ける呪文を教えるかもしれない。あるいはNPCがそれをPCたちから手に入れる/盗む/借りるかもしれない。

あるいは最初からNPCが持っているかもしれない。

ほとんどの魔法のアーティファクトとすべてのアルカナムはプレイヤー向けに書かれていて、しばしばPCが使うことを前提とした独自のムーブや手順を持つ。では、NPCや怪物が使う側になったらどうなるのか?

まず、そのNPCや怪物がそもそもそのアーティファクト/アルカナムを使えるのかを考える。誰もが呪文を学んだり魔法の効果を操ったりする才能、学識、適性を持っているわけではない。もちろん、ただ機能して誰でも使える魔法のアーティファクトもある。

敵対的なNPCや怪物がアーティファクト/アルカナムの使い方を学んでいるなら、それを迫りくる破滅と不吉な前兆として表すか、アーティファクト/アルカナムそのものを脅威(おそらくマクガフィン)として書き起こしてもよい。

友好的なNPCがアーティファクトやアルカナムの使い方を学んでいて、それがPCたちの望むことなら、計画を立てて必要条件を定める。彼らがこの魔法を習得することが村に何らかの持続的な恩恵をもたらすなら、集落の改良(514ページ)として書き起こす。

アーティファクトとアルカナムを使うNPC

怪物やNPCが魔法のアーティファクトやアルカナムを使うことを表すには、次のようにするとよい…

  • 単にそれが彼らの手でどう働くかを想像し、彼らを演じるときの描写とGMムーブに組み込む。
  • それを能力値の記述に反映させる。1つ以上のタグ、特殊能力、ムーブ、あるいはその組み合わせとして。
  • 彼らがPCたちに対してそのアーティファクトを使ったときに何が起きるかについて、独自のプレイヤーのムーブを書く(551ページ)。あるいは…
  • NPCによるアーティファクトの使用が長期的な厄介ごとを引き起こすなら、脅威として書き起こす(おそらく災厄魔法の存在マクガフィンのいずれか)。これは大アルカナムにとりわけ向いた選択だ――その代償は素晴らしい不吉な前兆になる!

こうしたことを行う際、アーティファクトやアルカナムを正確に再現しようと気にする必要はない。魔法は奇妙で気まぐれで、人や存在によって働き方が違うかもしれない。必要条件、ムーブ、欠点の雰囲気をとらえることを目指し、一貫性にはあまりこだわらないこと。

小アルカナムを作る

次のようなときは、アーティファクトを小アルカナムとして書き起こす…

  • その謎を解き明かすための意味のある一連の手順を思い描けるとき
  • 解き明かされると、持続的な、繰り返し使える、あるいは回復する恩恵を与えるとき、そして…
  • それとその恩恵を、およそ300語以内(片面およそ150語)で簡潔に説明できると思うとき。

良い候補は、精霊や意識を宿すアーティファクト、呪文/儀式/技法の仕組みを伝えるアーティファクト、繰り返し魔法の効果を生むアーティファクトなどだ。

あるいは、上の基準を満たす他の発見――手がかり、遺跡、遭遇――のアイデアがあるかもしれない。

それでもアイデアの構想を練るためにアーティファクト作成の手順を進めてもよいが、「形」の手順は飛ばすか、ごくゆるく解釈する。

アルカナムの構想を念頭に置き、自分に合った順で次のものを書く:

  • 最初の呼び名
  • タグとその他の要素
  • 短い説明
  • 解き明かすための必要条件
  • 解き明かした後の呼び名
  • その謎

この過程は反復になると思っておくこと。作業しながら前の部分に戻って手直しすることもよくあるし、核となる構想を考え直すことさえある。それはごく普通のことだ。

最初の呼び名

そのアルカナムが何に見えるかを表す、短く簡単な言い回しを書く。小アルカナムのカードには12ポイントの文字でおよそ20字が収まるので、それを目安にする。

例:「粘土板の一揃い」「折れたガラスの剣」。

タグとその他の要素

アルカナムのタグ、荷物の量、その他のゲーム要素を列挙する。指針については437ページを参照。

短い説明

それは何か? PCたちはそれにどう出会い、どう知覚するのか? それは彼らにどんな気持ちを抱かせるか? 75語以内くらいに短く、だができるだけ力強く。

必要条件

「これらの粘土板の謎を解き明かすには、あなたは…」のような短い導入を書く。その後に一連のチェックボックスの手順を続ける。

必要条件には次のようなものが考えられる…

  • 何かを解読する/研究する
  • 何かを学ぶ、あるいは突き止める
  • 何かを見つける/手に入れる
  • 誰か/何かの助けを得る
  • 誰か/何かに__するよう説得する
  • 数日/数週間/数か月/数季節の努力
  • 特定の技能や才能
  • 何かを作る/修理する/仕上げる
  • 代価を払う/犠牲を払う
  • 試練/難題を経る
  • 儀式/祭儀/勤行
  • 血なまぐさい/奇妙な/極端な何か
  • 労働/努力/練習/骨折り
  • 簡単な独自のムーブ
  • __の危険を冒す(害、巻き添えの被害、習得の失敗、台無しにするなど)
  • 以上の組み合わせ。あるいは…
  • その他筋の通るものなら何でも。

アイデアと指針については、既存の小アルカナム第II巻、付録C、508ページから)と計画を立てるムーブ(530ページ)を参照。

必要条件の中には曖昧なものや、複数の手順を要するものがあってもかまわない。そうした必要条件をどう達成するのかをプレイヤーに尋ねられたら、知識を語るよう促すか、彼らと共に計画を立てる。

必要条件は誰かが達成すると予想される順に列挙するが、PCたちが違う順で行うことにも心を開いておく。

型を自由にいじってもかまわない。

必要条件を選べるアルカナムにしてもよいし(「澄んだ天然の泉」

第II巻、514ページのように)、独自のムーブで解き明かすものにしてもよい(「ひびの入った笛」

第II巻、523ページのように)。

解き明かした後の呼び名

壮大で意味深い響きのもの、あるいは少なくとも独特なものを書く。

固有名詞として、各語の頭を大文字で書く。

1行にはおよそ20字、2行ならおよそ40字が収まる。

例:「ラナジ・カヴの最後の技」「白き炎の刃」。

小アルカナムの裏面、つまりその謎を解き明かしたPCが得る独自のムーブや従者を書き出す。

解き明かされるとアルカナムのタグが変わるなら、ここに書く。

アルカナムの構想を練ったときに見極めた由来、主題、特徴を反映させるよう努める。それは精霊や意識を宿すのか、あるいは呼び出すのか? その存在を従者(474ページ)として作る。PCが呪文/儀式を学べるのか、それとも魔法の効果を生むのか?

その魔法がどう働くかを考え、アルカナムの主題、機能、欠点、使い方(第II巻、504〜505ページ)を反映した独自のムーブを1つか2つ書く。

独自のプレイヤーのムーブの書き方についての助言は551ページを参照。既存の小アルカナムやプレイブックのムーブをひらめきと指針に使う。そして忘れないように:すべてのムーブに判定が要るわけではない!

明快さを保ちながら文章を必要最低限まで煮詰めるよう、容赦なく編集する。小アルカナムのカードの裏面には、およそ150語しか収まらない。

アルカナムをプレイで見た後に手直しすることを恐れないこと。わかりにくい、進行を乱す、その他つまらないなら、プレイヤーと話し合って変える。アルカナムは実際に石に刻まれたルーンではない――ただの小さな紙切れであり、修正してかまわないのだ。

大アルカナムを作る

大アルカナムは半ページのプレイブックの別紙(57ページ)だ。次の場合に限り、発見を大アルカナムとして書き起こす…

  • それを作るためにかなりの作業をする気があるとき
  • それが継続中のゲームの重要な部分になってもかまわないとき
  • それがすぐに役立つ(あるいは少なくとも興味深い)ものになることが見えるとき
  • 努力によって、あるいはPCが使うにつれて力を増していく姿を思い描けるとき、そして…
  • それを使うことで次第に激化していく一連の代償を想像できるとき。

アルカナムの構想――核となる主題、それが何か、何をするか――から始める。たとえば「あなたを恨む写し身を生み出すフェイの鏡」や「肉を焼き払い聖なる炎に置き換える神の本質のかけら」のように。まだなら、アーティファクト作成の手順(434ページ)を使って構想を練る助けにするが、その手順に縛られていると感じる必要はない。

大アルカナムはそれぞれ働き方が違うが、ほぼすべてがこれらの共通の要素を持つ。

自分に合った順で肉付けする:

  • 呼び名、タグ、短い説明
  • 最初のムーブ
  • 解き明かし方
  • その謎
  • その代償

構成と何ができるかの感覚をつかむには、既存の大アルカナムを参照する。一例としてノルバの氷球(61ページ)を、残りについては付録D(第II巻

540ページ)を参照

呼び名、タグ、説明

大アルカナムに固有の呼び名をつける。喚起的で、少し不吉なものでもよい。「霧の鏡」や「永遠の炎」は良い例だ。

そのタグとその他のゲーム要素(437ページ)を、荷物の量(あれば)も含めて列挙する。

それが何で、PCたちにどう見えるかの短い説明を書く。アルカナムの力をほのめかしつつ、できるだけ明快で力強く。だが短く簡潔に。75語以内を目指す。

それを表す絵を描くか画像を探し、別紙の上部に置く。

最初のムーブ

最初のムーブ、つまりアルカナムを手に入れたPCがたやすく使えるものを書く。これは役に立ち魅力的で、プレイヤーが使うのにわくわくする(あるいは少なくとも誘惑される)ものであるべきだ。

解き明かし方

必要条件を、独立したムーブ、チェックリスト、あるいはアルカナムの最初のムーブの一部として書く。これらの必要条件には次のようなものが考えられる…

  • アルカナムの最初のムーブの1つを__回成功させる
  • 最初のムーブの1つで6-を__回出す(そのたびに結果を受ける)
  • 特定の代価を__回払う
  • 特定の品や伝承の断片を集める
  • 特定の務めや儀式を行う
  • 数週間かけてアルカナムを練習/研究/熟考する
  • 何らかの極端な出来事を体験する
  • 以上の組み合わせ。あるいは
  • その他筋の通るものなら何でも。

アルカナムを解き明かすことでPCが得られる追加のムーブ、選択肢、従者を書く。それらはかなり強力であるべきだが、使うには代償にチェックをつける必要がある、あるいは少なくともその危険を伴うべきだ。

解き明かす謎が複数あるなら、それがどう働くかを決める。PCは…

  • 一度にすべて解き明かす
  • 最初のものと同じやり方で追加の謎を解き明かす(最初のムーブを使う、代価を払うなど)
  • 一定の数の代償にチェックをつけた後に、さらなる謎を解き明かす。あるいは…
  • 何か別のことをして解き明かす。

独自のプレイヤーのムーブの書き方についての助言は551ページを参照。ひらめきを得るために他の大アルカナムを見るとよいが、新しく独特なことを試すのを恐れないこと。

謎はできるだけ簡潔に保つ。

半ページの別紙の片面を代償と分け合う必要がある。使えるのは

およそ200語、多くても300語だ。

代償

PCがアルカナムの謎を使うときに負いうる代償を5〜10個作る。6個以下なら、いくつかに複数のチェックボックスを与えて、複数回受けうることを示す。大アルカナムには合計でおよそ8個のチェックボックスがあるべきだ。

代償のうち2〜3個はそれほど悪くない、場合によっては有益なものにする。だがプレイヤーが4つ目か5つ目にチェックをつける頃には、事態は暗澹としてきているべきだ。

代償には次のようなものが考えられる…

  • ダメージ/衰弱/状態を受ける
  • 肉体の変異/変化
  • PCの知覚、思考過程、本能の変化
  • +1アーマー、HPの増加、特定の害への耐性などの恩恵
  • 他者のPCへの見方の変化
  • 新たな脅威や危険の持ち込み
  • 望まぬ注目
  • 新たな、問題のある独自のムーブ
  • PCが果たさねばならない務め
  • より広い世界にもたらされる混沌
  • アルカナムやその力の喪失
  • 以上の組み合わせ。あるいは…
  • その他筋の通るものなら何でも。

大アルカナムを脅威(277ページ)と考え、代償をプレイヤーが選ぶ(選ばねばならない)不吉な前兆と迫りくる破滅として扱うと役に立つことがある。

編集と修正

ここまでのものを見て、容赦なく修正する。アルカナムの最初のムーブ、謎とその解き明かし方、代償は、すべてその構想と主題を反映しているべきだ。それらは物語を示唆すべきだが、押しつけてはならない。すべての部品が連動し、避けられない代価にもかかわらず、プレイヤーとPCの両方をアルカナムを使い続けるよう誘惑すべきだ。

何度も草稿を書く。大胆に編集する。気に入ったアイデアでも捨てる覚悟を持つ。草稿をプレイヤーや他のGMと共有する。

フィードバックに心を開くこと。プレイに出す前にできるだけ良いものにするが、うまくいかない部分があれば修正する覚悟を持つ。

大アルカナムを書くのは大変な作業だが、大きな報いがありうる。